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仕事柄、私たちは色々な組織にお邪魔します。

そうすると、その組織の中にいると気づかないであろう、
その組織に固有の考え方や習慣、価値観などが見えてきます。

以前、同じようなテーマで“言葉文化”を取り上げたことがありますが、
今回はその組織に固有の“時間文化”を取り上げてみようと思います。

“時間”にまつわる組織の文化は“言葉”と同様に、
組織によって大きく異なるものの1つであると感じています。
最も特徴的なのが、「すぐに」という言葉の持つ時間感覚。
これは、組織によって相当大きな開きがあるようです。

例えば、「すぐに」と言えば1時間以内という認識が幅を利かす組織もあれば、
1ヶ月以内であれば「すぐに」の範囲内であるという組織もあります。

また、同じ企業内でも、毎月毎月結果を求められる営業部隊と、
息の長いプロジェクトを担当する研究開発部門とでは、
「すぐに」の意味する時間感覚は異なるようです。

そして、そのような時間感覚の差は、
その組織の納期意識の差となって現れてきます。

仕事をする上でどの程度の納期を設定するかは、
ビジネスを勝ち抜く上における非常に重要なファクターです。
できるだけ前倒して設定できているのか、
最終成果を評価する納期の前に第一結論を出す“プロセスの納期”
が設定できているかどうか…そんなところで組織の優劣が決まります。

多くの組織とお付き合いをさせていただく中で痛感するのは、
納期をより短く設定する組織、より詳細に設定する組織が、
ビジネスにおいては大方の場合勝利するという原理原則です。

そうなると、この「すぐに」の時間感覚は、
組織文化を客観視する有用なものさしになるはずです。

『ウチの「すぐに」はどれくらいだろう?
 そう言えば、部下に「すぐに提出しろ」といった企画書案が、
 1週間も出てきてないなぁ…』

これではマズイかもしれません。