ユニゾンのENSEMBlog

「人と組織のマネジメント」にユニークな価値を提供し続ける企業
「株式会社ユニゾン」
マネジメント研修を事業のドメインに据える
同社の社長とスタッフたち(ときどき)とで綴るブログです。
頻度はそこそこ、中身は真面目にがモットーです。

顧客第一

てんびんの唄

顧客第一なのか、顧客中心なのか、
顧客へ貢献する意識があれば言葉は問題ではないのでは?
先日、そんな内容で記事を投稿しました。今回はその続きです。

顧客へ貢献する意識に関していつも思い出すこと。

それは、私が社会人になったばかりの頃、
新入社員研修で見た「てんびんの唄」というビデオ教材です。

内容を簡単に紹介すると・・・
(随分と前に見たものなので内容は正確でないかもしれません)

家業を営む父親が、学校を卒業したばかりの息子(主人公)に、
ありふれた「鍋ぶた」の行商を命じます。

息子はいやいや行商に出るようになります。しかも売り物は、
ごくありふれた、およそ商品価値の乏しい「鍋ぶた」です。
主人公は、来る日も来る日も足を棒にして売り歩きますが、
まったく売れません。

「こんなものは売れるはずがない!
 どうして父さんは僕にこんなことをさせるのか!」
 
腐って諦めかけたときに、賢い息子は気づくのです。

“売らんかな、の意識では売れるはずがない!”

そして、息子は鍋ぶたの行商とはおよそ関わりのない、
けれども他人様の役に立つことを考えて実行していきます。
そして、まるで売れなかった鍋ぶたも・・・。

と、かなりベタな内容です。

しかし、この「てんびんの唄」は
ビジネスの本質を端的に表現しているのだと思います。

他人様が喜んでくれることをすれば、結果的にそれが商売となる。
そして、他人の喜びを、素直に嬉しいと感じることのできる人が、
真のビジネスマンなのでしょう。

顧客第一で良いのか?

unison2 の投稿を受けて。

“「顧客第一主義」は自分本位の考え方であり、捨てた方がいい。
  私たちは、顧客を中心に捉える「顧客中心主義」である”
 
松井証券の松井道夫社長が、
そのようなことを話していた記事を見かけたことがあります。

「第一」と「中心」とでは何が違うのか?

ここ数年、ステークホルダーなる言葉が定着してきています。
企業の利害関係者。例えば、株主に代表される投資家、顧客や取引先、
従業員やその家族、債権者、地域社会や国際社会など。
いずれも企業が存続するために貢献を求められる関係者です。

そのステークホルダーの中で最も重要なのは誰なのか?
松井社長は、顧客をステークホルダーの一要素として順位づけする意識に対して、
もの申したかったのではないでしょうか。

ビジネスとは、顧客への貢献があって初めて成り立つものだ。
その信念が言葉となったものであると、私は理解しています。

私自身は、「顧客第一」であろうが「顧客中心」であろうが、
表現する言葉に対して思い入れはありません。

仮に、「顧客第一主義」という理念を掲げている企業でも、
そこで働く多くの従業員に、
顧客への貢献という意識が浸透してさえしていれば、
それは素晴らしい企業であると言っていいと思っています。

顧客へ貢献する意識に関しては、いつも思い出すことがあります。
その話題は、来週触れてみようと思います。
ユニゾンの書籍


『はじめての管理職100問100答』

(株)ユニゾン 堤幸政/河村亜紀 著

明日香出版社

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