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公共の場での“マナーの低下”を嘆く人は多い。
けれども実際に他人のマナー違反に遭遇したとき、
その人に対して注意を促したり、自分が不快であることを告げたり
できる人は、まずいない。「見て見ぬふり」をする人が大半だろう。

これは、その場さえやり過ごしてしまえば、そのマナー違反者と今後
関わり合うことがないであろうという予測の元に“わざわざリスクを
冒してまで行動することではない”と判断するのが、世間一般の常識
であるから、と言ってしまって良いかもしれない。

ただ、これが同じ職場の仲間たちのマナー違反だったらどうだろう?

例えば、行く先も告げずに長時間席を外す、昼休みが終わっても戻らない、
会社の電話を使って私用電話をする、遅刻したにもかかわらず謝罪はおろか
報告もせずに席に着く、朝デスクについた途端に化粧を始める、会社の
備品を持ち帰る(これは明らかに犯罪です)…。

これらはいずれも、私たちが研修で実際に受講者の方から聞いたことが
ある上司、部下、同僚たちのマナー違反である。これらのマナー違反に
遭遇した大半の組織人は、相手が部下や後輩であれば叱る、上司であれば
クレームをつけるなど、何らかのアクションを起こす。これは前記した
論法に則れば、彼・彼女たちとは今後も無関係ではいられないからだ。

ところが驚いたことに、誰も何もアクションを起こさない職場もある。
嘆かわしいのは、その数が徐々に増えている気がすることである。

そんな職場で働いている方々に「なぜ注意しないのか?」と尋ねてみると、
「仕事の成果とは直接関係ないから…」とか、「子供じゃあるまいし…」
などのもっともらしい?答えが返ってくる。私がそんな答えに納得できずに
「マナー違反を間近に見ていて不快じゃないんですか?」と質問を重ねると
「別に気になりません…」などとのたまう管理職もいる。

言動などの振る舞いに現れるマナーは、その人のモラルが作るものである。
組織という人間集団の中で生きる以上、モラルは道徳的能力と言っても良い。
他人に迷惑をかけない、他人をイライラさせない、他人に気を遣わせないなど、
基本的な道徳的能力の欠如している人間が、ビジネスなどできるわけがない。
その状況をほったらかしにしている組織にも、未来などないだろう。

そのような組織では、どんな立派な制度や仕組みをつくることよりも、
お互いがもっと真剣に関わり合い、道徳的能力をレベルアップさせていく
組織文化をつくっていくことが急務だと思う。

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