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主に従業員同士のコミュニケーションを活発にさせるための
企業の取り組みが、メディアで紹介される機会が増えている。

代表的なところでは、職場レイアウトの工夫やオフィス環境の改善、
一旦取り壊した社員寮や社員食堂の復活などのハード面での取り組みや
社員旅行や社内運動会の復活、飲みニケーションの励行や義務化などの
ソフト面での取り組みが挙げられることが多いようだ。

これらの事例を一瞥する限り(ITを活用した事例などの例外はあるにせよ)、
それらの取り組みには、終身雇用時代の職場環境にヒントを求めたと思われる
ものが少なくない。もちろん、当時のままの形態で復活しているわけでは
なさそうだが、従業員同士のコミュニケーションを活発にさせるためには、
企業が安定した雇用環境を従業員に提供しようとする姿勢を示すことも必要だろう。

とは言え、もはや終身雇用時代の価値観を持って働く従業員は少ない。
企業側がいくらハードを用意したり、色々な仕組みを導入したりして、
「ウチの会社でイキイキと働いて下さい!」と彼らにメッセージを
送ってみても、それだけでは不十分である。やはり、彼らに直接働きかける
ことが欠かせないと考える企業は、積極的に研修への投資を増やしている。

興味深いのは、そのような企業が「実施したい」とする研修のテーマが、
知識や技術を高めることを目的としたものではなく、主に“意識づくり”を
テーマとしたものであることだ。例えば、若手にはチームワークを重んじる
意識づくりを、彼らを束ねる立場のリーダークラスには部下を育成する意識
づくりを、と言った具合である。

実は、これまた終身雇用時代の黄金期(高度成長期〜バブル崩壊前)に
盛んに実施されていた企業研修のテーマと重なる。

これらの点だけ見てみると、終身雇用志向に回帰している企業は、
私の想像以上に増えているのかもしれない。