長年、営業という仕事に携わっているせいもあるのだろうか、
私は、店員さんや営業マンに冷たく接することができない。

飲食店などのお店に一緒に入った知人や友人からは、
「こちらが客なのに、なんでそんなに気を遣うの?」などと
言われることが多いので、私が接する店員さんたちの中には、
ひょっとすると、私を気味悪がっている人もいるかもしれない。

けれども、私はその姿勢で損をしたことはない。
むしろ、得をしたことの方が多いと感じている。

赤霧島
 先だっても、自宅のそばの酒屋さんで晩酌用の芋焼酎を
 物色していると、普段は“ぼくとつ”な印象の店主が近寄ってきて、
 「いつも感じよく買っていってくれるから特別に・・・」
 と店先には並べていない季節限定の一品を分けてくれた。

 写真はその「赤霧島」である。

 店主を信用していなかったわけではないが、
 鹿児島の知人に尋ねてみると、「地元では珍しくないけど、
 こっち(関東)では手に入りにくいかもね」とのこと。


気持ち良く買ってもらう“売り手”の姿勢はもちろん大切。
しかし、気持ちよく売ってもらうという
“買い手”の姿勢も忘れてはならないと思う。

“売り手”にとって良い“買い手”とは、
とかく“買い物上手”である、というのが私の持論である。