ユニゾンのENSEMBlog

「人と組織のマネジメント」にユニークな価値を提供し続ける企業
「株式会社ユニゾン」
マネジメント研修を事業のドメインに据える
同社の社長とスタッフたち(ときどき)とで綴るブログです。
頻度はそこそこ、中身は真面目にがモットーです。

裸の王様

裸の王様

私たちの仕事は極論すれば、ヨソの組織をまったく無責任に眺めて、
ああでもないこうでもないと指摘することだ。
もちろん、この表現だけでは適切さに欠ける。

しかし、今回エントリーしたいのは私たちの仕事についてではない。
「裸の王様」についてである。子供に「王様は裸じゃないか!」と
オチで言われてしまうあの「裸の王様」である。

この仕事の経験を重ねるにつれ、この寓話を思い出す機会が増えてきた。

現代の多くの組織においても、この寓話のような話がたくさんある。
裸の王様たちも多数存在している。一口に裸と言ってもそれぞれ程度はあるが、
それでも傍から無責任に眺めてみると、「何か羽織った方が良いですよ」と
思わず声をかけたくなるような王様が少なくない。

そして、アンデルセンが紡いだこの物語に出てくる他の登場人物たち、
大臣や役人、多くの町の人々と同様に、王様が裸であることに気づいていながら、
それを指摘する人は多くの組織においてもほとんどいない。

これは、その町(組織)の中にいる以上、
王様(トップ)にとって耳の痛い話をわざわざする馬鹿者はいない、
という通念が町民たち(メンバー)に共有されているという証左であろう。

そして、このような通念−同じ町内、組織内でしか通用しない通念−を
暗黙裏に共有しているのが“たこつぼ的組織”の1つの特徴だと思う。
ここで言う“たこつぼ的組織”とは、組織の大小を言っているのではない。
大きな組織であれ小さな組織であれ、外に対して開いていない閉鎖性の高い組織を
おしなべてそう呼んでいると解していただければ結構である。

何も起こらないのであれば(すなわち環境が変化しないのであれば)、
この“たこつぼ的組織”ほど過ごしていくのに快適な組織はない。

なんとなれば、その組織に所属する大半のメンバーに、
「どのように振る舞っていればその組織内で生き残っていけるか?」
というルールが共有されているので、「王様は裸じゃないか!」という事実を
指摘しなくても周囲から責められることなどないからだ。
(いや、逆にもし王様が裸であることを指摘などしようものなら、
 そのメンバーは周囲から黙殺(抹殺?)されるに違いない)

他方この“たこつぼ的組織”は、外的変化に対してめっぽう脆い。
ひとたび“想定外”の事象でも発生しようものなら大変だ。
対内的にのみ有効な通念を外に向けても適用させようとするので、
あらかたの場合、手遅れとなって結果的にその組織は自滅する。

王様が裸であること自体を問題視しているのではない。
そのことを指摘することができない組織が、
仮に社会を脅かすほどの責任を有していることがあるのだとすれば、
それはとても恐ろしいことだと思うのである。

豪傑リーダー

大先輩方のお話を伺うと、日本のビジネスシーンの古き良き時代を
感じるお話が多々ある。

特に営業畑の方などは、武勇伝のようなお話も多い。
新人の頃に、大企業の社長にアポイントをお願いしたら、快く受けてもらえ、
それから何十年も公私ともにおつきあいしたとか、商談に行って、少し雑談を
したら気に入ったと言われ、商品の説明もなく決めていただいたとか…

現在よりも、昔の方が非常に強いリーダーシップを発揮される
経営者の方などが多かったように思う。
裏付けや理屈よりも直感や人で動くことができる、突き抜けたリーダー。

しかし、昨今はグローバルな競争の中で、回り道もできなければ、
小さな失敗が命取りになるようなビジネスを営む企業も少なくない。

慎重に、より確実な道を選択しなければならない。
かつてのような豪傑リーダーが、力を発揮できない世になっている。

しかし、そんな時代だからこそ、人の心を突き動かすような、豪傑リーダーの
強い意志が、机上の空論よりも強い推進力を持つことがあるということを
あらためて認識する。

もちろん、強いリーダーシップを発揮する方は、裸の王様にならない為に
自分を律する強い心も持ち合わせていなければ、強いネガティブパワーを
生み出してしまうということも忘れてはならない。
ユニゾンの書籍


『はじめての管理職100問100答』

(株)ユニゾン 堤幸政/河村亜紀 著

明日香出版社

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