次号ユニゾンTOPICS Vol.18 に掲載の
「温故知新:問題の問題」
メルマガに記載できなかった、全文をご紹介いたします。
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 「人手が足りない、さし迫った問題だ、なんとか増員してほしい」
という声が現場で大きくなってきた。上層部でも、それならやむをえず
ということで増員した。

 しかしその結果は?前と比べてなんの変化も起っていない。
なんのための増員だったのか、ということになる。

 これは問題だ、なんとかしなければ、というケースは日常茶飯事的である。
ところがその問題が解決されたからといって、全体の改善や改革がなされる
とは限らない場合も少なくないのである。

 問題解決の上手な人と下手な人とでは、かなり共通した傾向が見られる。
実行力の有無や知恵の出し具合も当然あるが、もっと基本的な違いがある。

 それは、ひとつには問題の捉え方、あるいは立て方の上手、下手であり、
ふたつには、問題の本質を見抜く力である。

 専門家が一様に口を揃えて言うことは、問題の立て方の重要性である。
どのように問題を立てるかによって、後々の解決が容易になるか、そして
効果的な解決になるかが決まってくる。問題解決の下手な人は、まず問題
の立て方がまずいと言っても過言ではない。

 では、どういう問題の立て方がよくないのか、現場のマネジャーから
出てくる例をいくつか取りあげてみよう。

1.問題の捉え方が主観的・抽象的で絵になりにくく、
                関係者の共有化も難しい問題


例えば、 ●業績達成意欲に欠ける
      ●スタッフの能力不足

 この他に、責任意識が薄弱とか、やる気がないといったようなケースが
かなり多い。このような問題の立て方をすると、一人ひとりのイメージの
描き方はまちまちになってしまう。したがって、原因を掘り下げて問題の
本質を見極めようとしても、この問題の本質というよりも、一般論的な
本質の捉え方になってしまう恐れがある。
 このような場合には、事実を定量的、描写的に把握する必要がある。
そのためにも、業績意欲が高いというのはどういう状態なのかを、明確に
しておくことが大切であろう。

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