ユニゾンのENSEMBlog

「人と組織のマネジメント」にユニークな価値を提供し続ける企業
「株式会社ユニゾン」
マネジメント研修を事業のドメインに据える
同社の社長とスタッフたち(ときどき)とで綴るブログです。
頻度はそこそこ、中身は真面目にがモットーです。

社会的責任

残業に対する規制強化

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企業の社会的責任や法令遵守が問われて久しいですが、皆様の
周囲ではいかがでしょうか?

個人情報保護法が施行された直後は、学校や町内会などで名簿が
作成できないなど個人情報の扱いに過剰反応しすぎている傾向も
感じました。今はこれも一段落し、ようやく少しずつ適切に
機能し始めた様な気がします。

最近身近に、社会的な残業に対する規制の強化を感じる出来事が、
2人のビジネスマンのケースでありました。

1人は、我が社が宅配をお願いしている大手運送業者の担当
ドライバーさんです。
その方から、「社の方針で残業が厳しくなり、遅い時間の集荷が
できなくなりました」との連絡がありました。
しかし、その後どうしても遅めに集荷して欲しいという事案が
発生し、お願いしたところ、18時30分頃に血相を変えて現れ、
嵐のように去っていきました。
いつも非常に丁寧な対応をされる方なのに、その日のあまりの
慌てように、残業に対する会社方針の強制力の強さを感じました。

もう1人は、個人の消費者としてお付き合いいただいている営業
担当者さんです。
私はたいした客でもないと自分で認識しているにもかかわらず、
非常にマメに連絡を下さる営業の方です。
その営業の方から、お電話をいただいた際、時間が無かったので、
私が「19:30以降にかけ直していただけますか?」とお願いしたところ、
その方が「今日はもう会社から追い出されるので、明日でいいですか?」
とおっしゃるのです。

彼ら2人の会社でも、残業ゼロという方針では無いと思いますが、
絶対に残ってはいけない日や、どんな場合でも超えてはいけない
時間などが定められているようです。

それまで彼らは、ある程度の上限の残業時間をそれぞれが判断して、
やりくりして仕事をする仕組みと聞いていました。
しかし、それでは徐々に全体での残業時間は多くなってしまい、
法令が遵守できなくなってしまうのでしょう。
彼らの組織では、徹底した時間管理をすることを目的に、一度強い
強制力をもった仕組みを作って、慣習を変える手を打ったようです。

何事も今までの慣習を変化させる時には、厳しすぎると感じられる
程の規制や処置が施され、揺り戻して、徐々に当初の期待していた
ところに落ち着くというステップが必要なのかも知れません。

知りながら害をなすな

私たちの社会や生命が危機にさらされる。
そのような事態を引き起こしかねない企業の不祥事が後を絶たない。

しかも、私たち一般市民の耳目に触れるのは、
社会的に広く認知されている一部有名企業の事象に限られる。
白日の下にさらされずに闇に葬られている事象は“あまた”あるはずだ。

それにしても、どうして企業は不祥事を隠蔽しようとするのであろうか。

多くの企業が“CSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)”
を経営の根幹として標榜する現代である。
報道されているような有名企業の経営トップにその意識がないはずはない。

しかし、謝罪会見などの報道を通してかいま見える彼らの姿からは、
“CSR”のかけらすら感じることができないのである。
そこにあるのは、目先の損得勘定から不祥事を隠蔽したいという本音と、
およそ信用ある企業のトップにあるまじき責任感の欠如である。

バレなければ、あるいは、法に触れさえしなければ、儲けるためには
何をやっても構わないなどというメンタリティを持つ経営トップには、
経営責任を負わせるべきではない。

2500年前にギリシアの医学者ヒポクラテスが遺したとされる言葉がある。

「知りながら害をなすな」

企業の社会的責任を言い表す言葉としても至言である。
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(株)ユニゾン 堤幸政/河村亜紀 著

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