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ウェブ時代をゆく

「ウェブ時代をゆく(梅田望夫著)」を読んだ。

著者の「ウェブ進化論」を読んだのが二年近く前。
前作に比べ、より“こちら側(非IT:unison1意訳)”
の住人にもわかりやすく、Webテクノロジーがもたらす
であろう世界を想像させてくれる。



(まったくの私見ではあるが)
「ウェブ進化論」はマスに向けて意欲的なメッセージを伝えようと
意図された内容であった。それに対して本書が想定する読者は、おそらく
次代を担うであろうこの国の若者である。

その点で言えば、本書は“生き方指南”的な色合いが濃厚だ。
例えば、未だビジネスとして確立したとは言い難い“オープンソース”で飯を食う
可能性について言及したり、大組織に向く人を具体的なチェック項目を挙げて
言及したり、小さな組織を渡り歩く働き方を勧めてみたり、
と随所に若者に対する著者の思いが溢れている。

その意味で、ITリテラシーが高く、且つ、起業家精神に富んだ若い世代の読者に
とっては福音とも呼べる書になるのだろう。

反面、一時ITの世界に住んでいたもののWeb進化に乗り遅れた私などが、
この本を読んで思うのは、
「Webテクノロジーが進化すればするほど“こちら側”の世界における
個々の生き方がますます問われるようになるであろう」ということである。
このことは著者も十二分に意識しておられるようで、ウェブの進化は“あること”
に没頭できる(あるいは没頭しようとする)人にとって極めて有益である、
という姿勢を崩していない。

unison2がエントリーした「一意専心」ではないが、
人生の大部分を仕事が占める人にのみ、ビジネスにおいて充実感や成功を
得られるというのは「ウェブ時代」も変わりそうにない、というのが
私の率直な感想である。