毎週木曜の夜10時から NHKで放送されている
「プロフェッショナル 仕事の流儀」。

私は、毎週欠かさず録画して週末に見ている。
先週取り上げられていたのは、りんご農家の木村秋則さん。

木村さんは、不可能と言われていた“りんご”の自然栽培
(農薬も肥料も一切使わない)に8年の歳月をかけて成功した。

木村さんの畑は、一見すると何も手をかけていないかのように見える。
雑草は生やし放題で害虫も駆除しない。
木村さんの作業のすべては、自然な環境を維持することに費やされる。

冬が近けば、りんごの木に冬が近いことを知らせるために雑草を刈る。
害虫の駆除(?)は原則、益虫に任せる。

それでも病気が発生する場合や細菌の駆除には「酢」を使う。
それも、土を踏み固めてしまって自然の環境を損ねるという理由から、
大型の散布車は使わず、一本一本の木に手作業で散布する。

まったく気の遠くなるような手間を惜しまず、りんごを育てるのである。

その木村さんの極意が“りんごを「育てない」”。
りんごが「育つ」環境を整えることが、ご自分の仕事だと言う。

人材育成の要諦にも通じる話である。