ユニゾンのENSEMBlog

「人と組織のマネジメント」にユニークな価値を提供し続ける企業
「株式会社ユニゾン」
マネジメント研修を事業のドメインに据える
同社の社長とスタッフたち(ときどき)とで綴るブログです。
頻度はそこそこ、中身は真面目にがモットーです。

日経新聞

長いものには巻かれろ?

毎年大体この時期に、翌年春に卒業予定の学生を対象とした
就職希望企業調査の結果(日経クロスメディア営業局調べ)が、
日経新聞の紙面に掲載されている。

今年の結果(2/22付け日経新聞・第二部)を見る限り、
2011年春卒業予定者の傾向は、メディアで一般的に言われている通りに
学生の安定志向が高まっているのか、ランキング上位には誰もが名前を
知っている大手、わけても金融系の有名企業が多く名を連ねていた。

毎年この調査結果を見る度に思う。
その時々によって流行り廃りはあるものの、
基本は“長いものには巻かれろ”が学生の志向らしい。
別に当世の学生を非難しているわけではない。
かく言う私もそうだったのだから。続きを読む

これ書けますか?

先日(2/16)日経新聞の夕刊に、
漢字が苦手な若手ビジネスパーソンが目立っている、
という記事が掲載されていた。

危機感を持った企業などでは、若手社員に新聞記事の要約や日報を
手書きさせることで、彼らの漢字力や文章力を高めようとしている
ところも出てきているらしい。

漢字が苦手なのは若手ビジネスパーソンに限ったことではない、
というのが私たちのマネージャー研修においても散見される。
例えば…以下()内の漢字は書けるだろうか?

・職場に(きんちょうかん)が足りない
・リーダーとしての人間的な(みりょく)がある
・権限を(いじょう)する
・部下の話を(けいちょう)する
・方針を(さくてい)する続きを読む

草食系?役員

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少し前(8/5)の日経新聞に、
「新任役員が重視するのは株主より従業員」との記事が掲載されていた。

この記事は、今年の1月〜6月に専任された上場企業の新任取締役と
新任執行役員を対象に、日本能率協会さんが実施した
「新任役員の素顔に関する調査」の結果が出所とのこと。

少し気になったので、日本能率協会さんのホームページから、
当該調査のプレスリリースをダウンロードして精読してみた。
すると、記事に紹介されていた「だれの利益を最重視するか?」
という調査項目以外にも興味深いデータが見つかった。

それは「将来昇進してみたい地位は?」という調査項目。

個人的に驚いたのは、「社長を目指したい」とする人が、
わずか 8.9%に過ぎなかったとする調査結果だ。
これは過去5年間の調査で最低の数値となっている。

他方、「これ以上の昇進は望まない」とする人が最も多く、
全体の40.9%に昇り、昨年調査よりも10ポイント以上増えている。

今日日の上場企業の取締役方・執行役員方は控えめなのか、
はたまた、より上位の職は割に合わないとでも感じているのか、
本当のところはわからないまでも、なんだか寂しい話である。

もちろん、ただ昇進することのみに目をぎらつかせている、
そんな役員ばかりでは困る、と思われる方が多いだろう。

けれども、今の職位が“上がり”とばかりに、現状に満足して
しまっているような草食系の役員ばかりが居並ぶ企業では、
これまた困る、というのも宮仕え諸氏の本音ではないだろうか。

男はやっぱり遊ばなくちゃ?

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先週木曜(4/16)の日経新聞夕刊に、
男性の更年期障害に関する記事が掲載されていた。
記事によれば、近年男性の更年期障害が増えているとのこと。

男性の更年期障害の原因は、女性の場合とほぼ同じであるらしい。
すなわち、女性ホルモンの低下が女性の更年期障害を引き起こすように、
男性ホルモンの低下が男性の更年期障害を引き起こすのだそうだ。

その症状も女性の更年期障害と重なるところが多く、
気力の低下、睡眠障害、うつ状態といった症状に表れる。

記事では、男性の中でも特に40代〜50代の“管理職”に更年期障害が
広がっているとしており、その主因を仕事のストレスに求めていた。

とまぁ、ここまでは “さもありなん”といった感じで
記事を眺めていたのだが、その後の内容を読んで驚いたことがあった。
記事をそのまま引用すると…
「一般的に物づくりに携わったり、営業で売り上げを追ったりする
 男性には、更年期障害の人は少ないといわれている。」

記事の文意を汲めば、プレイヤーには更年期障害が少なく、
管理職には更年期障害が多い、ということになる。

これ(管理職更年期障害説?)が事実かどうかはわからないものの、
もっともらしい推論が容易に思い浮かぶ話ではある。
つまり男性の脳と身体は、狩猟時代からさして進化しておらず、
未だに、何かを追いかけていないと身体的な男性らしさを失ってしまう、
という推論である。

この推論を裏付けるかのごとく、記事の後段には、
男性の更年期障害を乗り切るための方策が次のように紹介されていた。

「更年期を乗り切るには、男同士の付き合いも大切だ。
 特に仲間で勝負を伴う遊びをすることを勧める(記事原文引用)」

男はやっぱり戦わなくちゃ?遊ばなくちゃ?

桜切るばか、梅切らぬばか

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『桜切るばか、梅切らぬばか』という言葉がある。

“桜は剪定しない方が、梅は剪定した方が良く育つ”
という先人たちの教えである。

私たちの業界では、この言葉を“部下育成”にたとえることがある。

すなわち、上位者はそれぞれの部下のタイプをしっかりと見極めて、
その部下に合った育て方を試行してみる必要がある、ということだ。

一口に部下と言っても、頻繁に褒めることで伸びる部下もいれば、
叱ることで伸びる部下もいる。手取り足取りで育つ部下もいれば、
放任することで育つ部下もいる。部下育成のやり方は一つではない。

ところが、昨今は“ハウツー至上主義”とでも言えば良いだろうか、
“部下育成”という複雑性・多様性に富む人間の成長を扱うテーマに
おいてすら“こうすればこうなる”的な答えを求める人が多いのが、
気になるところである。

そして、この傾向が見受けられるのは“部下育成”に限らない。
上司や同僚との付き合いも然り、顧客との付き合いも然り、
家族や友人ともまた然り。我々は“人付き合い全般”に、
ハウツーを求めすぎているのではないだろうか?と感じている。

物事の枝葉末節にとらわれて本質を見失うことを
“木を見て森を見ず”と言うが、こと人付き合いに関しては、
“森を見て木を見ず”つまり“一般論や抽象論頼みで個人を顧みない”
というような価値観を持った御仁が増えている気がしてならないのだ。

ところで、『桜切るばか、梅切らぬばか』は必ずしも当たらない
ということが、3/28付け日経新聞一面のコラムで紹介されていた。

なんでも、日本最古のソメイヨシノがある弘前公園の担当者によれば、
「桜も枝を切って手入れすれば延命できる」とのことらしい。

世の中、ステレオタイプのハウツーが通用することばかりではない。

やっぱり新聞くらいは読まないと

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「最近の若手は新聞すら読まないんですよ…」

企業の人事担当者やマネージャー方と話をしていると、
こんな話が出てくることがある。この手の話が出てくるのは、
おおかたの場合、若手の勉強不足を嘆いてのことである。

新聞を読まないから勉強が足りないと断じるのは、
少々短絡に過ぎる観が否めないものの、私個人の意見としても、
少なくとも外部の人と接する仕事をしているビジネスパーソン方、
特に営業マン方は、やはり新聞くらいは読んでいてほしいと思う。

前記の人事担当者やマネージャー方によると、
昨今の若手社員に「なぜ、新聞を読まないのか?」と尋ねると、
「必要な情報はネットを通じて手に入れることができるから」
との答えが返ってくることが多いそうだ。

確かにインターネット環境があれば、
必要な情報を必要な時に、簡単に手に入れることができる。
ネットで検索することに比べれば、新聞を読むという行為は、
自分にとって有用かどうかもわからない情報を探すようなもの。

しかも、指先をインクで汚しながら扱いづらい大きな紙の束を
めくりめくりの作業である。またニュースの即時性という点でも、
新聞はテレビやネットなどに劣る。合理主義の若手からすれば、
新聞を読むことなど酔狂な行為にしか映らないのかもしれない。

されど新聞からは、新聞ならではの情報が得られることも多いのだ。
端的に言ってしまえば、新聞が究極の“プッシュ型メディア”で
あるがゆえに得られる情報もあるということだ。

ネットのような“プル型メディア”からは手に入れにくい、
普段の自分が無意識に、あるいは潜在的に欲している情報を
手に入れることができるのが新聞というメディアの美点である。

また、実利に結びつく情報にも新聞ならではのものがある。
私自身は、新聞から得た顧客企業や顧客の業界に関する情報、
各社の人事情報や求人情報、社告などの公告、顧客企業の広告、
書評や書籍の広告などを、営業活動上の情報源として活用している。

けれども私は、前記のような理由から、世のビジネスパーソン方に
「新聞くらいは読んでもらいたい」と願うものではない。最も大きな理由は、
影響力の大きいビジネスパーソンの大半が新聞を読んでいるからである。

影響力の大きい…などと言うのは、何も有名企業のトップや
優秀なビジネスリーダーのことだけを言っているのではない。
例えば、世の営業マンがごく普通に接しているビジネスパーソン、特に
総務や人事といったスタッフの過半は新聞を読んでいると思った方が良い。

多くのビジネスパーソンと共有できる情報を提供しているのが新聞なのだ。

実際、“営業マンなら日経新聞に載っている情報くらいは知っていて当然…”と
営業先の相手がこのように思っていること(新聞の情報)を知らないばかりに、
顧客からの信頼を失したり、出禁(出入り禁止)を食らったりした営業マン
(もちろん、そのことだけが理由ではあるまいが)の話を聞くことすらあるのだ。

新聞を読むのに要する時間など高がしれている。
たかだか10分にも満たない時間を惜しんで(あるいは面倒くさがって)、
貴重なビジネスチャンスを逃すのはあまりにもったいない。

少なくとも営業マン(若手に限らず)には毎日、
日経新聞に目を通すくらいのことはしておいてもらいたいものである。

「.日本」

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来夏から、ネットのドメイン名に漢字を指定できるようになる。

本日(11/3)付けの日経新聞に、そんな記事が掲載されていた。
現在一般的に使われている「co.jp」「.jp」「.com」など以外に、
今後は「.日本」が使えるようになるそうだ。

記事によれば、なんでも現在、「.jp」のつくホームページの
ドメイン名や登録者の管理業務を行っている会社は1社のみだそうで、
「.日本」を解禁することで、新規参入を促し、利用料金を引き下げる
効果が期待できるそうな。

正直、だから?という気がしないでもない。
それでも、記事を読んでいて少し驚いたことがある。
それは、既に 2001年の段階で「○△×.jp」の“○△×”の部分に
日本語が使えるようになっているということ。

試しに、「管理職.jp」とブラウザに入力してみると…
確かにホームページが存在している。他にも、「経営者.jp」や
「コンサル.jp」などはホームページがあるようだ。

また現在はホームページがなくても、既に登録されている名前は
少なくないようで、例えば「研修.jp」は登録済みだった。
(ご興味がおありになる方は、日本レジストリサービス社のサイトで、
 登録できるドメイン名が検索できるのでご覧になっては?)

日本語ドメイン名を利用している、あるいは利用しようとするのは、
我々のような比較的知名度が低い事業者だろうと思う。
そのように考えれば、“ネット上での存在感を際だたせたい!”
という事業者には、これらのサービスは魅力的なものなのかもしれない。

されど、提供するサービスを象徴するようなドメイン名でもない限り、
現業の利益に結びつく効果は疑わしいだろう。

ネット上で目立つことよりも、やはり、顧客に対して、
地道なお役立ちを提供することこそ大事だと思うのだが…。

自滅する企業

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自滅する企業
 『自滅する企業 〜エクセレント・カンパニーを蝕む
  7つの習慣病〜 (ジャグディシュ・N・シース:著)』


 本書を手に取ったのは、
 日経新聞(6/22付け)に掲載されていた書評がきっかけ。

 この本を読み終えた今、あらためてその書評を見てみると、
 本書の要点をとても上手くまとめた書評であったことに気づく。

 だからと言って、書評だけ読めば十分という本でもない。

エクセレント・カンパニーが衰退する原因を 7つの習慣病に見立てて、
その治療法を指南するという本書の主旨は、従前から広く認知されている
いわゆる“大企業病”への対策本に類する。
その意味では、本書は目新しいものではないかもしれない。

しかし私見を述べれば、この本の真骨頂は豊富な事例にあると思う。
誰もが知っている有名企業の歴史にそんなことがあったのか!とか、
あの会社の社命の由来はそんなところにあったのか!などなど、
おそらく著者が意図した読み方とは異なるところで大いに勉強になった。

もちろんこれらの事例は、本来著者が喚起を促したかったのであろう
7つの習慣病を予防することの重要性を裏付ける証拠として不足はない。

そしてこれらの事例が雄弁に語るのは“おごれる平家は久しからず”である。
たかだか10年前には、エクセレント・カンパニーと賞されていた企業の多くが、
没落してしまったり、吸収合併・倒産の憂き目にあったりしているのである。
この先10年間で同様のことが起こらないと誰が断言できるだろう。

本書は“企業は進化し続けなければ生き残れない”、
という自明の理をあらためて私の眼前に突きつけてくれた一冊と言える。

エンゲージメント(Engagement)

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先日(8/27)の日経新聞特集記事「働くニホン」の中でも
紹介されていたので、ご存じの方もいらっしゃるであろう、
この『エンゲージメント(Engagement)』なる言葉。

最近、私たちの業界ではトレンドとなりつつある言葉である。

“Engagement”を英和辞書で引いてみると“婚約・約束・用事…”
といった訳語が並んでいる。けれども、この言葉を私たちの業界で
使う際の意味は、直訳とは少し異なる。古き良き時代の言葉を
借用するならば、『愛社精神』といったニュアンスだろうか。
(日経新聞の記者は『組織や仲間との一体感』と表現していた)

その意味で使われる“Engagement”の発信源は、無論欧米である。
耳学問で知る限り、欧米の企業では、従業員のエンゲージメントを
客観的に測定して、これを高めていこうとする動きが活発であるらしい。
過日、このブログでもご紹介した情的資本(Emotional Capital)経営
類する考え方と言って良いだろう。

欧米企業の考え方や経営手法を、
チャーミングな言葉と一緒に輸入しようとするのは日本企業のお家芸。
とりわけ、私たちのような業界はこの手の言葉には敏感である。
しばらくは、この言葉を積極的に用いる同業者が増えるかもしれない。

また、一般に『愛社精神』では踏み絵を踏まされるような威圧感を
覚えるビジネスパーソンが多かろうと想像されることからも、

例えば、経営者が従業員に対して、
「私は皆さんに愛社精神を持ってほしいんです!」と語りかけるよりは、
「我が社はエンゲージメントを向上させることに注力しています!」と
語った方が、現代のビジネスパーソンには受け入れられやすいかもしれない。

ともかくも、仮にこの言葉が(“モチベーション”なる言葉と同様に)
広く流布するようになるとするならば、それだけ、自社の求心力に危機感を
抱く経営者が多いということの証左と捉えることもできるであろう。

ベンチャー企業の強みって何だろう?

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先週から今週にかけて、いずれも創業から5年未満とまだ日も浅い
ベンチャー企業の管理職研修を担当させてもらった。

ベンチャーのお客様の研修を担当していて何よりも楽しいのは、
参加される方々のモチベーションが極めて高いということ。

今回担当させてもらった2社の皆さんも、こちらがビックリするほど
学習意欲が高く、素直な若手(20代〜30代半ば)管理職の方ばかり。
お陰でいつも以上に密度の濃い研修を実施させていただけたと思う。

ここ半年ほどの間、今回のようなベンチャー企業様とのお取引が
目立って増えてきている。大手企業とは異なり、比較的小規模な
ベンチャー企業は、従業員の教育にかける予算が限られている。

そんな中で、私たちのような外部研修企業のサービスを利用する
には、トップが相応の覚悟を決めなければならない(はずだ)。

それでも敢えて、私たちユニゾンにお声がけをいただけた理由を、
トップの方々に尋ねてみると、ほぼ似たようなお答えが返ってくる。
それは「創業から順調に業績を伸ばして、従業員数も増えてきた今、
何となくしっくりいかなくなってきた…」というもの。
 
それぞれのトップが、しっくりいかないと感じる理由は様々あれど、
いずれも創業当時に掲げた理念や考え方が、昔のように従業員たちに
浸透していないと感じているようだ。そして彼ら創業社長の多くは、
話の最後に必ず、判で押したように同じ言葉を語る。

「我が社の財産は“人”。社員一人ひとりの“やる気”がなければ、
 我が社の“強み”はなくなってしまいます…」と。

彼らの話には、私自身、強く共感を覚える。

折しも、8/13付けの日経新聞一面に『情的資本』の話題が掲載されていた。
ヒト、モノ、カネだけでなく、従業員の情熱や感情も経営資源である、
ゆえに従業員のモチベーションを向上させることが企業のトップたる
経営者の大きな課題である、という論調の記事である。

この情的資本は、大企業にとっても今後ますます重要視されてくるだろう。
しかし規模の限られたベンチャー企業にとっては、この情的資本こそ
事業存続の命綱となる唯一の経営資源だと私は思う。

ダイバーシティは喫煙者を救うのか?

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今日の日経新聞(8/5付け朝刊、一部夕刊)に、
禁煙を採用条件に掲げる企業が増えているとの記事が掲載されていた。

喫煙者からすれば“これも時代の流れか…”との諦念を抱く一方で、
禁煙を義務づける理由を、この記事に掲載さているように

「社員の健康リスクを回避するため」とか、
「煙草を吸う人の生産性は吸わない人の生産性より劣るから」とか、
「部屋が汚れる」「ブランドイメージが下がる」「臭い」…などと

並べ立てられてしまうと、違和感を通り越して抵抗感すら覚えてしまう。

もちろん私も、煙草を吸う人は吸わない人の権利を最優先しなければ
ならないと思っている。これは時代の要請であるし、これからの喫煙者は、
今後ますます増えてくるであろう煙草を吸う人たちに課せられる規制
(社会通念上の規制も含め)を甘んじて受け入れる必要があると思う。

されど、煙草を即「悪」と決めつけてしまう風潮はいかがなものか。
この風潮が今以上に社会に浸透してしまったら、ステレオタイプに
「煙草の臭い=悪臭」「煙草を吸うヤツ=ダメなヤツ」という価値観が
多くの人々の中で固定化してしまうのではなかろうか。

世の中には、煙草の臭いが好きな人もいるだろうし、
ものすごく仕事ができるヘビースモーカーもいるはずだ。
そんな人たちの価値観を認められない狭量な社会にはなってほしくない。

私がこの話題に抵抗感を覚えるのは(煙草にかこつけた極論なのだが)、
健康な人、綺麗な人、臭わない人が“良い人”で、
不健康な人、汚い人、臭い人は“悪い人”である、
という浅はかな人間観が今以上に跋扈することを恐れるからである。

果たして、流行りのダイバーシティとやらは喫煙者をも救うのだろうか?

新入社員は挨拶ができない?

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先日(3/1)の NIKKEIプラス1に、
「新入社員の困った行動」に関するアンケート結果が掲載されていました。
それによると、上位ランキングは次のとおり。

1位:あいさつがきちんとできない
2位:メモを取らず、同じ事を何度も聞く
3位:敬語が使えない

これらはいずれも、私が新入社員研修のご担当者様からお聞きしたことのある
悩み事ばかり。その中でも、私が最も気になっているのが“挨拶ができない”
ということ。仕事がままならない新入社員の方々の最初の仕事は、やはり、
“元気な挨拶”をして職場を活気づけることだと思うのです。

もちろん、挨拶ができないとされる新入社員にも言い分はあるでしょう。
例えば、ウン年前に新入社員であったunison neoにも、当時の職場で挨拶を
しても、返事をしてもらえないどころか、パソコン画面から顔を上げてすら
もらえなかったという悲しい体験があります。これと同じような職場では、
新入社員の問題というよりも、その職場に問題があると言うべきでしょう。

ただ、そのような職場だからといって、新入社員が挨拶をしなくてよい、
というわけではありません。仮にそのような職場であったとしても、
新入社員の方には、進んで挨拶をしてもらいたいのです。

そして、「うちの職場はみんな挨拶しないんだよな」などと思っている
諸先輩方も、新入社員が入ってくるタイミングを逃さずに、挨拶を励行する
職場環境づくりに取り組んでいただきたいのです。

挨拶は「人間関係づくりの第一歩」です。
職場内のコミュニケーション不足が問題視されている昨今、
新入社員の元気な挨拶をきっかけにして、メンバー間の
コミュニケーション量を増やしてみてはいかがでしょうか。

マインドコントロール?

2007/01/20付けの日経新聞に下記の記事が載っていました。

「気になる電車のマナー」
1位 子供が靴を履いたまま席に立つ・座る
2位 ごみを残していく
3位 騒いでいる子供がいるのに親が注意しない


9位 携帯電話で通話する

この結果に少なからず驚きました。

私は「携帯で通話をする」が上位にくると思っていたからです。

「社内での携帯電話の通話は…」と繰り返される、社内アナウンスによって、
私はすっかり、“電車の中で通話をする人が大勢いるものだ”と
思いこんでいました。

気付いてみれば、“繰り返し耳にすること”“目にすること”等は
気付かないうちに自分の意識に入っていました。

自分を変えるには意識を変えること以外に無いと思っていましたが、
繰り返し行われる外からの影響力により、自分の意識も左右されている
ことに気付かされる記事でした。

逆に「繰り返す」ことは、人に何かを伝えたいとき、理解してもらいたいとき
などに有効であり重要な方法の一つだと、実感しました。

何のために学ぶのか?

管理職研修を担当していて気になることがある。

研修に参加される管理職の方から、「部下に学習意欲が感じられない」
という話を聞く機会が少なくないことである。

彼らの話に登場する部下たちは、総じて与えられた仕事に対しては
真面目に取り組み、そつなくこなすタイプ。業務態度も悪くない。
けれども、自分から進んで新しい業務に挑戦することもなければ、
今の仕事の質やスピードを向上させようとする取り組みも見られない。
つまり、“もっとレベルの高い仕事をしよう”とする学習意欲に欠ける、
と言うのである。

しかし、当世のビジネスマンすべてに学習意欲がないかと言えば、
そんなことはないようだ。

1月15日付けの日経新聞に興味深いデータが紹介されていた。
社会人大学やビジネススクールに通っている、通ったことのある
ビジネスマンが、四人に一人(25%)いるとする調査結果である。

このデータを多いと見るか少ないと見るか。
記事では“意外に少ない”との論調であったが、個人的には
“勉強好きがそんなにいるのか”との感想を持った。

この調査では、通学の動機についても尋ねている。
最も多かったのが「純粋な向学心、好奇心」で 52%、次に
「国家資格などを得るため」の 35%、「今の仕事に役立てるため」は
32%で第三位であった。

学習意欲が感じられない部下が多いという管理職の話と、
この調査結果を安直に結びつけるわけにはいかない。

それでも私は、企業組織において多くのビジネスマンが、
知的好奇心をかき立てられるような仕事や、没頭できる仕事、
チャレンジしがいのある仕事など“魅力ある仕事”に欠乏しているのではないか?
との妄想を膨らませてしまったのである。

エゴサーチ

インターネットの検索サイトで、
自分の名前を検索してみることを「エゴサーチ」と呼ぶらしい。

11月17日(金)付けの日経新聞夕刊に、
この「エゴサーチ」に関する記事が掲載されていた。

自分のあずかり知らないところで、
自分にとって好ましくない情報が一人歩きする怖さを取り上げて、
ネット上に名前を掲載するには注意が必要である、との論調であった。

この記事中で目を引いたのが、都内在住の三十代女性とされる方のコメント。

「合コンで知り合った人の名前をネット検索するのは日常茶飯事」
だそうで、その一例として、見合い相手を検索した経験談が掲載されていた。

以前は毛むくじゃらだったのに、実際に会ってみると違っていたそうだ。
彼女は、「(彼が)脱毛したんだと考え、努力してるんだと思った」とのこと。

私には、男性の体毛に関する好みを云々する気は毛頭ない。
けれども、この記事を読んだ私は、

・公開されている情報を鵜呑みにしてしまう
・固有の人間が持っている感性や価値観を尊重しない

という風潮が、私の想像以上に広がっているのではないか?
との大げさな危機感を持ってしまった次第である。
ユニゾンの書籍


『はじめての管理職100問100答』

(株)ユニゾン 堤幸政/河村亜紀 著

明日香出版社

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