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スリムなスーツを身に纏う若手ビジネスマンはかっこいい。
中年の域に足を踏み入れたオジサンのやっかみである。

彼らのビジネススーツは細身でパンツはノータックが定石。
私が20代の頃、ノータックパンツのスーツスタイルはオヤジの証だった。
駆け出しのビジネスマンだった私はツータックパンツのスーツスタイル。
その前の世代はタックが入ったパンツスタイルがオヤジ世代の定番だったらしい。
まさに時代は巡るのである。

研修のトレンドも然り。
10年ほど前まで主流だった泊まり込みでの合宿研修や、忍耐力を鍛える
(と銘打たれた)研修などは、ここしばらく影を潜めていた。
取って代わったのは、ロジカルかつスマートな研修。論理的に納得感の高い
スキル研修や MBA のようなブランドイメージの高い研修に人気が集まっていた。

ところが、この流れが変わってきているように感じる。
昨年あたりから、精神力や忍耐力を鍛えることを狙って自衛隊への体験入隊を
自社の研修に取り入れる企業やウェットなヒューマンスキルの強化を目的とする
研修を実施する企業、取りやめていた懇親会セットの泊まり込み研修を復活させる
企業が増えてきているのである。

研修の流行は企業の業績状態に大きく左右されるので一概には言えないが、
“人の世は流行り廃りの繰り返しである”
“流行は振り子のようなものである”という傾向があるのかもしれない。

無論、このような言葉を引き合いに出すまでもなく、
時代の雰囲気が求める流行は“いつか来た道”を再び進むことがある。
これは、いくつかの事例で歴史が証明するところだ。

ところで返す返すも残念なのは、あの20代のスリムな頃に
ノータックパンツのスリムなスーツが流行っていなかったことである。