「電気が無いと何もできないんですよぉ!」

今朝の停電の影響で、遅れて出社したスタッフは、
オール電化の賃貸マンションに住んでいる。

シャワーが使えない、お湯も沸かせない。
テレビもネットも使えないので、停電の原因すらわからない。
電力会社に電話をかけても繋がらない。
朝の出勤時間帯の停電にパニックを起こしかけた、と話していた。

ニュースによると、停電の影響で給水ポンプのモーターが止まり、
水道が出なくなったマンションもあったようだ。
そこまでいくと、まさに電気はライフライン(命綱)。
大地震などの災害が起こった時のことを考えると、ゾッとする。

多大な迷惑を被った方には、甚だ不穏当な発言かもしれないが、
不測の事態に備える契機としたいものである。

ところで、私が子どもの頃は、頻繁に停電があった覚えがある。

台風や落雷で停電すると両親が、どこから持ってきたのか、
ロウソクに火を灯して、家族でテーブルを囲んだまま、
停電が復旧するまで待ったものだ。

屋外の風の音や雷の音が一層激しく聞こえてきて、子どもながらに、
電気の音が意外に大きなものであったことに気づいて驚いた。

ふと、そんなことを思い出して、
試しに家の電気製品をすべて消してみた。うん、確かに静かだ。

しかし、静けさに思いを馳せたのもつかの間、すぐに暑くなってしまい、
エアコンのおやすみタイマーをセットする真夏の夜であった。