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私たちの研修では、
受講者の方に“任意の課題”をお出しすることがある。

任意の課題とは、文字通り、
取り組むか取り組まないかは、ご本人の意思次第。
研修が終わってしまえば、何らの拘束力も持たない。

そのような課題なので、
研修後は「ハイ、サヨウナラ」とばかりに梨の礫ということもある。
しかし、この任意の課題に懸命に取り組んで下さる受講者も多い。

研修講師として非常に嬉しいのは、
任意の課題に取り組んで「成果が上がった!」という報告をもらった時である。
そんな時には大抵、こちらへの感謝の言葉が添えられる。

例えば、「先日の研修で、自分の○○に気づきました」とか、
「研修で学んだことを実践したお陰で成果が上がりました」とか、
「研修に参加したことで、自分の決意が固まりました」などといった具合である。

このような言葉を頂戴すると、
研修講師としてはとても嬉しく、素直に喜びたい気持ちはあるものの、
同時になんだか申し訳ないような複雑な気持ちになることもある。

なぜならば、ほとんどの場合、彼らが取り組んだ任意の課題は、
もともと自分自身が「これは問題だ」と思っていたテーマから、
導き出した課題だからである。つまり、研修を受講する前から、
取り組むべき課題の方向性は決まっているからだ。

誤解を恐れずに申し上げれば、我々が研修でご提供するのは、
その方向性に然るべき考え方のヒントを与える程度のこと。
我々の研修の本質は、「きっかけづくり」に尽きる。

その意味で言えば、
研修後に“任意の課題”に取り組んで下さる受講者が何人いたか?ということは、
その研修の出来不出来を評価する重要な“ものさし”になるのである。