本年最後の配信となる ユニゾンTOPICS Vol.22(12/27配信予定)に掲載する
「温故知新:マネジメント効率を高める7つの“S”」の全文を一足お先に公開します。

11年前の小論ではありますが、現在の職場にも通じる内容が多くあります。
技術がどんなに進歩しようとも、人間と集団に生じる事象に大きな進歩はない、
ということでしょうか・・・

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「大企業病」という言葉は、最近ではあまり聞かれなくなった。
バブル崩壊後、リストラが徹底されてきたためだろうか。しかし、
現場に一歩踏み込んでみると、まだまだムダや脆弱さが目につく組織も少なくない。
かなり共通している傾向としては次のようなことが気になる。

1.不要ではないかと思われる業務が多い

なぜこんなに提出書類が多いのか。
このようなデータを集計し、分析して何に使われるのか。
会議の資料と称して何日もかけ作成したものが全然活用されない。
数十ページにわたる方針書は見栄えは良いが、
その組織の実態と比較するとあまり先行しすぎている…、等々。
細かな事まであげつらえば、きりがないくらい多くある。

2.業務が細分化され、人が増える傾向は依然として残っている。
  特に大手企業の場合は、スタッフがやはり多いようである。


リストラの進行で、直間比率がかなり見直されてきたが、
それでもまだ付加価値を生まない業務に携わる人は数多いように思われる。
スタッフの数とラインのデスクワーク量はどうも正比例の関係にあるようだ。

3.職場のコミュニケーション障害で、エネルギーが浪費されている

コミュニケーションが上手く図れないで生じる職場内の軋轢や問題が、
どのくらい生産性を阻害しているか、測定のしようもないが莫大な量になる事だけは
間違いない。かと言って、お互いの意思疎通に神経質になりすぎると、
逆に生産性は下がることにもなる。まことに厄介な問題である。

マネジメントの効率を上げるために、
過去数多くの手法が唱えられ、そして消えていった。
これからも新しいやり方や考え方が出てくるだろうが、
他方では念仏のように唱え続けて意識づけをしておくことも忘れてはならない。
ここでは、極めて当たり前の事ではあるが、
“7つのS”という形で念仏を提案したい。

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