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皆さんは、宮大工の修行をご存じでしょうか?

初めの数年間は、ただひたすらにカンナの刃を研ぐだけ。
外界の情報(TVや新聞)に一切触れることすら許されず、
ただただ刃を研ぎ続ける毎日を過ごすそうです。

この話は TVで放映されていたこともあるので、
ご存じの方も多いかと思います。

先日ある企業の経営者の方が、この話を引き合いに出して、
「昨今の企業人は、一つのことに集中して修行する時間が少なすぎるよね」
とおっしゃっていました。さらに加えて、「これでは日本のビジネス界に
“プロフェッショナル”が育たないのも当然だよね」とも。

そんな話を伺った翌日、競泳の北島康介選手が、
北京五輪への意気込みを「一意専心」と書かれた年賀状を
示しながら語っているニュースを目にした。“一意専心”とは
「わき目もふらず心を一つのことだけに注ぐこと」(大辞泉)。

職人やトップアスリートと単純に比較する訳にはいかないでしょうが、
“一意専心”修行に励む現代の企業人は極めて少ない気がします。
従業員に標準化された仕事をスピーディーにこなすことを求める
企業側の責任は大きいでしょう。

けれども、昨今は従業員の側も“企業に依存しない生き方”という
美辞麗句を鵜呑みにして、気にくわない仕事や会社であれば、即、
スピンアウトを考えるという傾向が強すぎるのでは?と感じるのです。
結果“プロフェッショナル”と呼べる人材が育たない。

北島選手のニュースを目にした日の晩、
NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、ミシュランの三つ星評価を
獲得した鮨職人の小野二郎さんが話していた言葉が耳に残りました。
「自分を仕事に合わせる」
プロの企業人と呼ばれる人財となるには、まずこの意識を持って、
“一意専心”に仕事に打ち込むことが必要なのではないでしょうか。