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最近私が読んだビジネス書の中で出色の一冊が、
「最前線のリーダーシップ/ロナルド・A・ハイフェッツ,
 マーティ・リンスキー(共著),竹中平蔵 (監訳)」


本書のほとんどのページが、
リーダーシップを発揮する際に訪れる様々な危険と
その危険をどのように乗り越えて生き残るか?、
という(少々大げさに言えば)サバイバル術を
紹介することに割かれている。

ただ、だからといって、本書がリーダーシップの危険を回避するための
単なるハウツー本であるというのは当たらない。
著者たちは、リーダーシップを発揮する機会が“誰にも・いつでも”
訪れるものとして扱っている。その意味で狭義のリーダーシップ論に
とどまっておらず、多くの読者が共感を寄せるであろう内容だった。
難しいテーマ、厚めのサイズ、値段もそこそこ、という悪条件(?)
にもかかわらず、ベストセラーとなっているのもうなずける。

私としては、リーダーシップを発揮するには孤独であってはならない
とする本書に貫かれている著者の思想と、リーダーシップは即興芸術
であるとするくだりに強く共感を覚えた。
また、従前のリーダーシップ本では扱われることがなかったテーマ、
例えば、後段にある「リーダーシップや権威は性的欲望をそそる」
の項なども、とても興味深い切り口だった。

ふんだんに紹介されている事例は、翻訳本ということもあって、
少々違和感を覚える方もいるかもしれない。しかし、リーダーという
立場で苦労した経験がある人であれば想像に難くないレベルだと思う。

本書で扱われているテーマを自分自身の問題と捉えることができれば、
極めて実践的で有用なリーダーシップの参考書となるであろう。
昨今イチ押しのビジネス書である。