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小学校6年生の男の子がいる弊社のママ・スタッフKさんに聞いた話。
その男の子の名前を仮にN君としよう。

N君は大のサッカー好きで、地元のクラブチームに所属していた。
小学生ながら身体も大きく、サッカーもなかなかの腕前(脚前?)で、
昨年夏、中学生が中心のクラブチームにスカウトされた。

Kさんも土日のいずれかは練習や試合に駆り出されるそうで、
最近では中学生相手に奮闘しているN君の頑張りレポートが、
毎週月曜の弊社スタッフ間の話題をさらっている。

そんなN君のクラブチームに、先日新しいコーチが赴任した。
この新しいコーチ、サッカーだけでなく指導術にも長けたコーチで、
彼が指導する練習を初めて見たKさんは驚いたそうだ。

N君が通うサッカークラブで数多くのコーチを見てきたKさん曰く、
子供たちを教える大人は、得てして“ひとりよがり”の指導が多い、とのこと。
例えば、理由も示さずに“ダメだし”をする、
ミスをした子供1人を責めるかのような言葉を投げかける、
その場で指導せず練習の最後に薫陶を垂れるがごとく評論する etc.

けれども、その新しいコーチの指導法は違っていたそうだ。
その日の練習の最後に、子供たちにミニゲームをさせていた最中のこと。
1人の子が出したパスを味方が取り損なって、
敵方にインターセプトされてしまった。

その瞬間、「ストーップ!ストーップ!」とコーチが割って入った。
そして、そのプレーにかかわった子供たち全員を集めて、

「○○君は今どうしようとしていた?」
「○○君はどこに動いていこうとしていたの?」
「○○君はパスが出た後のプレーをどう考えていた?」…
と、子供たち自身に考えさせるような質問を投げかけた。

子供が肯定すべき答えを言えば、彼は「うん、そうだよね!」と答え、
正すべき答えには、「それはどうかな?敵がこう出てきたらどうする?」
とさらに質問を重ねる。
最終的に全員の総意が得られる数分の間、そのやり取りは続いたそうだ。

全員が納得したことを確認したコーチは、
某熱血元テニスプレイヤーよろしく、目を輝かせながら、
「イエス!次のプレーでは必ず出来るぞ!」と大声で叫んでゲームを再開させた。

その様子を見ていたKさんは、少なくとも子供たちには、
“コーチング”が極めて有効な指導法であることを実感したそうだ。
このコーチが就任してから、N君も益々サッカーに打ち込んでいるらしい。