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フォード(アメリカの実業家)の場合
「街でたまたま、通りかかった肉屋で、
 数人の職人たちが分業で次々に肉をすばやく処理していく様子を見て、
 流れ作業で自動車を組み立てるオートメーション行程を思いついた」

筒井康隆(作家)の場合
「さんざん考えて、断片をいじりまわして、後はなにもかも忘れて、
 しばらく休んで、断片を前意識的にしておいてから馬鹿なことをする。
 たとえば、パチンコに行く。麻雀は頭を使うから、あまりよくないんで、
 なるべく頭を使わないことをしている。
 そうすると、突然、出てくるというかたちで、着想が生まれる」

岡潔(数学者)の場合
「課題を考えるときは、1週間くらい寝食を忘れて考えた。
 どうしても解決策が出ないときは、考えるのを一切やめて気楽な旅に出る。
 そんな旅先で道を歩いているとき、突然、ひらめきが訪れた」

石ノ森章太郎(漫画家の場合)
「映画を見る。本をいっぱい読む。友達と付き合い、旅行をするといった、
 漫画以外のジャンルのものに好奇心を持つ。いろんな人と話をすることで、
 その中から、ふっとアイデアが浮かび出てくる」

グーテンベルク(15世紀、活版印刷機の発明者)の場合
「大量の聖書の複写を注文され、どうしたらいいか、何ヵ月も考えていた。
 ハンコのようなものを作り、紙に強く押しつければいいと思っていたが、
 具体的にどうやっていいか分からず悩んでいた。
 そんなとき、近くの農家でブドウの収穫の宴に招待された。
 行ってみると、男たちが収穫したばかりのブドウをワインを作るため、
 絞り機にかけていた。この絞り機を見た瞬間、ひらめいた」

ホレリス(アメリカ、コンピュータ生みの親の一人)の場合
「国税調査の仕事をしていて、集計の機械化が必要だと考えていた。
 そこに車掌が切符の確認に来た。車掌は注意深く切符に数カ所の穴を開けた。
 それを見て、パンチカードのシステムを考案した」