ユニゾンのENSEMBlog

「人と組織のマネジメント」にユニークな価値を提供し続ける企業
「株式会社ユニゾン」
マネジメント研修を事業のドメインに据える
同社の社長とスタッフたち(ときどき)とで綴るブログです。
頻度はそこそこ、中身は真面目にがモットーです。

研修

新人研修、やっております。

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BB2010公開コース風景[座学]  久々にエントリーします。
 unison2です。

 当ブログでは、
 ご案内をいたしておらなかったのですが、
 ご覧の通り、もちろん今年も新人研修を
 やっております。

写真は毎年恒例のユニゾン公開コース『Business Base 2010』の様子です。
今年は本日までの3日間(4/5〜4/7)の日程で開催。
講師は、昨年に引き続き私unison2が担当いたしました。続きを読む

人と組織のマネジメント

私たちユニゾンは、
『企業の“人と組織のマネジメント”におけるお役立ち』を
事業の大きな柱として据えている。

私たちが直にお客様と接する研修の場、あるいは営業活動の場
において稀に、この“人と組織のマネジメント”とは何ですか?
というご質問を頂戴することがある。

それらの問いに対して、私たちは次のようにお答えしている。
「業績・業務に焦点を合わせた管理主体のマネジメントではなく、
“人と組織”という経営資源をいかに活用し進化させるかに焦点を
 合わせたマネジメントが“人と組織のマネジメント”である」と。続きを読む

今、営業組織にこそマネージャー教育を!

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営業組織が“手っ取り早く”業績を上げるためには、
どちらの手がより有効だろうか?

(A)部下たちの営業力強化に力を注ぐ
(B)マネージャーのマネジメントを改善する

研修屋としての答えは、本日のタイトル通り(B)である。

当然ながら、部下たちの営業力強化に力を注ぐことも大切だ。
しかし“手っ取り早く”、いや“手っ取り早く”では表現が悪い。
より“スピーディー”に業績を上げようとするなら、
まずはマネージャーのマネジメントを点検・改善すべきである。

例えば、プレイングマネージャーである自分がチームの中で
最大の業績目標を抱え、その業績目標を達成するためだけに
時間を使ってしまっている、というようなことはないだろうか?

営業マネージャーの仕事は、言うまでもなくチーム全体の業績達成である。
それこそ天才的プレイングマネージャーでもない限り、自分1人の力など
高が知れている。チーム全体の業績達成をするために営業マネージャーが
なすべき最も重要な仕事は、部下たち1人ひとりの“目標設定”である。

その最も重要な“目標設定”という仕事を、
なおざりにしてしまっているマネージャーがなんと多いことか。

例えば、伸び悩んでいる部下の面倒を見ることに時間と労力を使い、
エースプレイヤーの部下には“任せている”という大義名分の元、
何らの注意も払っていない、というようなことはないだろうか?

伸び悩んでいる部下の成長には、ある程度の時間が必要だ。
くどいようだが営業マネージャーの仕事は、チーム全体の業績達成である。
チーム全体の業績を上げる近道は、“できる部下”により大きな負荷を
引き受けさせることである。

自チームのエースプレイヤーに、
より大きな負荷をかけ切れていないマネージャーがなんと多いことか。

例えば…と挙げていけば、
営業マネージャーに点検してもらいたい重要なポイントは他にもある。
それらは、知っているのと知らないのとでは大違いとなるポイントだ。

今、私たちの営業マネージャー研修を採用して下さっている営業組織は
“すべて”業績が向上している。その要因のすべてが、私たちの研修に
起因しているなどと申し上げるつもりは毛頭ないが、営業マネージャーの
マネジメントを見直せば業績は必ず上がる。そう断言してしまっても良い。
私たちが知る成功事例は、枚挙にいとまがない。

今、営業組織にこそマネージャー教育を!
必ず成果が出るはずである。

公開研修レポート

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『会社の上司“元気化”プロジェクト』企画の第一弾として
スタートした公開研修『速効!目からウロコのマネジメント術』。

先日(12/15)に今年の全日程を終了いたしました。
ご参加をいただきました皆さま、本当にありがとうございました。

公開研修の様子091215 最終日の研修風景はこんな様子でした。
 皆さん、熱心に受講して下さっています。
 今回の公開研修は、
 “1日(7時間)”でマネジメントの基本から
 個別の具体的なお悩み解決までカバーしたい、
 という壮大な?構想で企画いたしました。
 結果、かなり欲張りな研修となりました。

限られた時間で多くのテーマを扱う内容となったため、
受講者の皆さんは、ちょっときつい思いをされたかもしれません。

研修後に受講者の皆さんからいただいたアンケートにも、
“あの時間であの内容は詰め込みすぎでは…”という声が
多くございました。この点は企画者サイドの反省事項として、
今後の企画立案に活かして参ります。

逆に、私たちにとって何よりも嬉しかったのは、
“目からウロコは本当でした!”という感想が多くあったこと。
欲張りな内容ながらも“実践でこれは役に立つ!”というポイントを、
具体的なハウツーを交えご紹介差し上げた点をご評価いただけたものと、
こちらはホッと胸をなで下ろしております。

今後の企画といたしましては、まだ検討段階ではあるものの、
公開研修は引き続き開催する方向で社内で揉んでおります。
具体的なご案内は年明けになると思いますが、是非ご期待下さい。

また当ブログにおいては、
今回の公開研修にご参加下さった皆さんへのフォローを意図して、
研修で扱ったケーススタディとその解説を順次掲載していく予定です。
もちろん、研修にご参加いただいていない方にもご覧いただきたいと
思っておりますので、こちらもお楽しみに。

最近すっかり滞ってしまっていたブログ更新のお詫びも兼ねて、
久々のunison2でした。

部下の悪い習慣を変えるには

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部下の悪い習慣を変えようと、
悪戦苦闘しているマネージャーは少なくない。

中でも存外多いのが、遅刻が癖になってしまっている、
喫煙や休憩で席を外したままなかなか自席に戻らない、
電話を取らない、挨拶をしない、報連相がない…など、
組織人としての基本的な言動習慣が身につかない部下に
手こずったり、悩んだりするマネージャー方である。

私たちの管理職研修でも、
「繰り返し繰り返し注意や指導をしても全然ダメなんです。
 何をしても改善されないんで、最近は諦めました…」
などと話すマネージャーが結構いる。

私は最近、そのようなマネージャーにお目にかかると、
少し“目先を変えてみる”ことをお勧めしている。
その部下のことを諦めてしまうよりはずっとマシだと。

“目先を変えてみる”とは、
その部下の悪い習慣を変えようとするのではなく、
その部下に新しい習慣をつけさせる仕事を与えてやることだ。

責任感のあるマネージャーは、部下の悪い習慣が目に付くと、
とかくその悪い習慣を矯正しようと躍起になってしまう。
もちろん、その部下に注意を促したり、指導したりして、
悪い習慣を改めさせようとするのは間違いではない。
しかし、それだけではうまくいかないケースが多いのも事実。
そこでマネージャーが諦めてしまえば、はいそれまでよ、である。

研修を通して、我々は数多くのマネージャーの取組を疑似体験する。
その経験から実感しているのが“目先を変えてみる”ことの有効性だ。
実際、例えば遅刻の常習者だった部下に、少し責任の重い仕事を任せ、
その仕事をやり遂げさせたら遅刻が減ってきて、やがてなくなった、
などという話は実に頻繁にお目にかかるのである。

一度身についた習慣は注意してもなかなか直らないもの。
それは、まだ短い人生しか生きていない子供ですらそうである。
大人であればなおのこと、習慣を変えるのは生半ではないはずだ。

けれども、新しい習慣を身につけて成長する子供たちを見ていると、
“いつの間にかあの悪い癖なくなったね”などいうことがあるはず。
ひょっとすると、私たち大人もそうなのではないだろうか。

何度注意しても直らない、
そんな部下の悪い習慣にお悩みのマネージャーがいらっしゃれば、
『悪い習慣を変えようとするのではなく、新しい習慣を作ること』。
そのことに是非、チャレンジしていただきたいものである。

研修の適正価格

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世の中、安いから売れるものばかりではないようだ。

その最たるものは、医療・教育分野のサービスではなかろうか。
これはサービスを受ける側に、安いものよりも高いものの方が
効果があると(信じたいと)いう心理が働くことに一因がある。

自分や家族の命を守るためなら高額な医療費を支払うのも惜しくない…
子どもの成績が伸びるならどんなにお金がかかっても構わない…
人間がかような心理に至るのは不自然ではないように思われる。

程度問題から言えば、そこまで真剣な動機からではないにしても、
私たちが提供している研修というサービスにも同様の傾向がある。

研修は“安いから”という理由だけで、売れるものではない。
逆に“高いから効果があるはず”という理由で売れることもあるのだ。

さて、その研修の値段である。
複数の企業から広く受講者を募るオープンコース(公開研修)は、
当然ながら 1人当たりいくらという価格が明示されている。

しかしながら、1社で実施する階層別研修や職能別研修の場合、
その価格はホームページなどに明記されていないケースが多い。
ほとんどは「営業担当者にご相談下さい」などいうメッセージが
記されている程度で、実際の価格はオープンにされていない。

これはサービスを“提供する立場”からすれば理解できる。
1社で企画される研修の場合、様々な個別事情に応じたサービスを
提供することが求められる。それらの個別事情を勘案しなければ、
具体的な価格が提示しづらいのである。
(あくまでもサービス提供者の言い分ではあるが…)

それでも、そのような 1社で実施する研修の価格にも大体の相場がある。
その相場は 1日あたり、下は 5万円程度から上は 100万円程度。
ピンとキリの差は、サービス提供者の規模にほぼ比例すると考えても良い。
大ざっぱに言ってしまえば、個人事業主の講師が提供する研修は安く、
大手研修企業の研修は高いという傾向がある。

ちなみに、私たちユニゾンが提供している研修は、1日あたり
25万円〜45万円程度、平均を採れば 30数万円と言ったところになる。
あくまでも他社との比較論ではあるものの、管理職研修に軸足を
置いて会社組織で研修サービスを提供している事業者の価格としては、
“やや安い”レベルにあるのではないかと認識している。

もちろん、価格が高いか安いかを決めるのは私たちではない。
顧客が見出す価値に見あう適正な価格でサービスを提供できなければ、
市場から退場せざるを得なくなるのは、私たちの業界も同じである。
ただ、教育分野の端くれには類されるかもしれない私たちの業界には、
“高いから効果があるはず”という顧客の思いこみが作用して、
適正価格とは呼べないようなサービスも存在している。

高い研修だから良い研修である、ということは決してないというのが、
門外漢からこの業界に飛び込んだ私の率直な感想である。

“明るい展望”を書き出してみる

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私たちの管理職研修やリーダー研修では多くの宿題を受講者に課す。
それらの宿題の中でも、受講者が最も手こずるのが、自分が預かる組織、
あるいは自分の会社に対する“明るい展望”を書き出すというものである。

ほとんどの受講者が、自分の組織や自分の会社に対する“問題点”は
数多くの事項を列挙できるにもかかわらず、“明るい展望”を即座に
挙げることができる受講者は限られている。

これは、彼ら管理職やリーダーが、自分の組織や自分の会社に対して、
“暗い展望”しか持っていないということではないように思われる。
彼らの多くは、自分の組織や自分の会社の“明るい展望”をじっくりと
考えたり、語ったりすることに慣れていないようなのである。

組織の長たる管理職やリーダー職は、
自分の組織や自社に対する“明るい展望”を示さなければならない。
これは、私たちユニゾンの基本的な考え方である。

組織の長が“明るい展望”を示すことができなければ、その組織の
士気は決して上がらない。私たちはそう考えているからである。

「この先は崖だよ、このまま進めば崖から転落するよ…」と語る上司、
言ってしまえば、先行きに暗い見通ししか示さない上司に対して、
リーダーシップを感じて、その指揮に納得してついていくことが
できる部下は果たしているのだろうか?その答えは明白であろう。

だからこそ、組織の長は“明るい展望”を示さなければならないのだ。

ところが、これがなかなか難しいことであるのは、私たちの研修に
参加して下さる管理職やリーダー方の様子を見ていればよくわかる。
そんな彼らに、私たちが“明るい展望”を書き出す宿題を課すのは、
“なぜこの組織に留まって仕事をしているのか?”という“問い”を
自らに対して投げかけてほしいと願っているからである。

管理職やリーダーが示さなければならない“明るい展望”は、
その企業のトップが示すビジョンの受け売りである必要はない。
むしろ、トップが語れない等身大の“明るい展望”が望ましい。

すなわち、その管理職やリーダーが預かる自組織の部下たちから、
「○○さんは、どうしてこの会社で仕事をしているんですか?」と
問われた際に、自らの言葉で答えられるものでなければならないのだ。
「あなたはどう考えているのか?」が極めて重要なのである。

このブログにお越し下さる管理職やリーダーの皆さんは、
自分の組織や自分の会社の“明るい展望”をいくつ書き出せるだろうか?
私たちの研修では、最低5項目以上というハードルを設けている。
一度、試してみることをお勧めしたい。

父親の仕事

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まずは 10日ぶり!のエントリーとなってしまいましたこと、
当ブログにお越しの皆さまに深くお詫びを申し上げます。

久々のエントリーは、サボタージュの言い訳にかこつけて…。

正確には色々な経緯があるものの、私は 2代目社長である。
父親からこのユニゾンという会社の“経営”を引き継いだわけだが、
もう1つ、父親から引き継がなければならなかったものがある。

それは父親のプレイヤー業である“研修講師の仕事”である。

息子の目から見れば、私の父親はユニゾンの経営者である以上に、
ユニゾンの本業を支えている看板講師であった。

私がユニゾンに転職した当初は、この仕事に魅力を感じられず、
“新しい事業を興したい”などいう青臭い想いが強かったため、
自らが講師という仕事をすることに対して激しい抵抗感があった。

しかし、世の中そんなに甘いものではない。
私が入社して1年も経たない時期に、ベテランの講師が相次いで
この会社を去り、本業の存続すら危ぶまれる状況になった。

これは今だから言えることだが、当時の苦境がなかったら、
私は社長業を引き継ぐ覚悟を固めることはできなかっただろうし、
自らがユニゾンの看板講師となろうという決意もできなかったと思う。
もっと言ってしまえば、ユニゾンの経営を存続させるためには、
自らが売れっ子の講師にならなければならなかったのだ。

以来、父親を含めた先達に師事して“講師という仕事”を
学びながら、自らも研修講師としての場数を踏んできた。
ここ数年は、お客様から名指しでご指名いただく機会も増え、
この仕事で身を立てていくことに確信が持てるようにもなった。

しかしながら、まだ越えきれていない壁もある。
それは、ユニゾン創業以来ずっと、プレイヤーとしての
父親の仕事に信頼を寄せて下さっているお客様企業からの、
研修講師としての私に対する信頼の引き継ぎである。

先代は元気に講師業を続けてはいるものの、
次代の経営を確固たるものとしていくためには、いつまでも
彼に“看板講師”としての仕事をさせるわけにはいかない。

従って、3年前から彼の講師としての仕事を私が担当することで、
ほぼ順調に先代のプレイヤー業を引き継いでこられている。
それでも、「どうしても堤先生(先代)にお願いしたい!」
というお客様もいらっしゃって、そのようなお客様に対しては、
無理に他の講師(主に私)をお薦めすることはしないできた。

だが、先代も今年で72歳。
この2月に彼が非常勤顧問に就任したことを機に、前記のような
お客様に対しても、講師としての私を積極的に提案している。

そしてこの2週間、先代の看板研修を私が講師として引き継ぐ、
という複数の大仕事が立て込んでしまった…、
というエントリーをサボタージュした長い長い言い訳である。

さて、それらの大仕事の成否はお客様がお決めになるものとして、
私自身は、父親のプレイヤー業を自らの仕事としたことによって、
余人があまり味わうことのないであろう仕事の厳しさと面白さを、
今まで以上に感じることができた貴重な経験となった。

休日の研修に思う

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私たちユニゾンの研修は、
金曜・土曜の2日間を使って実施されることが多い。

これは、私たちユニゾンが管理職層やリーダー層を
対象とした研修を得意としていることと無縁ではない。

なぜ、管理職研修やリーダー研修が休日絡みで実施されるのか?
その最大の理由は、平日に彼らを研修に出席させると業務が
滞ってしまうという恐れが、企画者サイドにあるからだ。

本当に業務が滞ってしまうかどうかは別としても、実際に
彼ら管理職やリーダーが現場を離れられない職場は多い。

彼らが“名ばかり管理職”やプレイングマネージャーだから
現場を離れられないなどと言っているのではない。
部長、本部長、事業部長という肩書きを持った上級管理職ですら、
現場を離れられなくなっている職場が少なからずあるのだ。

どうして、彼らはこうも忙しいのか。
私は“行きすぎた内部統制”が1番の理由ではないかと考えている。

コンプライアンス、情報セキュリティ、種々の労務管理…
時代の要請だから仕方がない、と言ってしまえばそれまでだが、
上級管理職がすべての意思決定に目を光らせていなければならない
というような職場が、そこで働くメンバーの意欲をかき立てる環境
であるとは到底思えない。

私は、参加して下さる方々が休日を返上しなくても良い
管理職研修・リーダー研修が増えることを願っている。

研修講師という仕事

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研修講師の仕事と聞くと、
人に何かを教える仕事だと思われる方が多いのかもしれない。

もちろん、それは間違いではない。
知識やハウツーをお伝えするのも研修講師の仕事であるからだ。
けれども、人に何かを教えることがこの仕事の本質か?
と問われたなら、私は首を縦に振ることができない。

誤解を恐れずに申し上げるならば、
私たちを含め多くの研修業者が、実際に研修の場で扱っている
知識やハウツーの大半は、決して革新的なものではない。

多くは過去の先達が獲得した英知であり、またその延長線上にある。
それに今の時代、それらの知識やハウツーのほとんどは、
さしたる苦労もなく手にすることができる。

極論すれば、何らかの知識やハウツーを獲得するために、
わざわざ研修などを受講する必要などないということになる。

では、なにゆえ未だに私たちのような仕事が存在しているのか。
私たちも、私たちなりに自分たちの存在理由を考えている。
そして現段階では、次のような理由が推論として挙げられるのでは
ないかと思っている。

それは、多くの人たちにとって、
『知らないことと、知っていることとのギャップ』よりも、
『知っていることと、できることとのギャップ』の方が大きい、
ということに起因しているのではないか、という推論である。

人間という生き物は、頭では理解していてもできないことの方が多い。
その原因は多くの場合、自らの内部にあるはずなのだが、
それを認めたがらないのも我々人間の特性である。

とりわけ組織の中で仕事をしていれば、その傾きは大きくなる。
理屈通りに物事が運ばないことを、否が応でも学んでしまうのだ。

その環境に慣れてしまうと、我々は、
“本来はこうあるべきなのに、○○のせいでそれができない…”
というような他律的な思考回路を持つに至るのである。

その状態を何とかすべく期待されているのが、
研修の場であり、研修講師の仕事の本質であると思うのだ。
そのための武器は、知識やハウツーではない。
受講者の感情や意識を刺激して彼らを“その気にさせる力”である。

そんな考えは、私たちの単なる思い上がりなのかもしれない。
それでも私たちは、“人を動かすのは人である”ということを信じて、
この仕事を続けていきたいと思っている。

新入社員研修は『P−P転換』の場

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unison2が、3日間にわたってレポートしていた
ユニゾンの新入社員研修公開コース『Business Base 2009』。


昨日から今年度2回目のコースがスタートしている。
その様子を、私も少し覗いてきた。

今回のコースには、高卒の新入社員さんも複数名参加している。
ちょっと前までは高校生だった彼らの姿を目の当たりにすると、
自分がいかに年をとったかという事実を突きつけられてしまう。
彼らはそれくらいに初々しく、生命力に溢れていた。

そんな彼らの様子をしばらく眺めていると…

そこには、やはりまだ18歳の彼・彼女たちの姿があった。
講師の話を聞くのも集中力が持続しなかったり、
今どきの若者言葉が口をついて出てしまったりと、
たいそう苦労をしている様子であった。

彼らの姿を見ていて私は、私たちの新入社員研修の最大の目的は、
彼らに『P−P転換』を図ってもらうことだという思いを強くした。

『P−P転換』とは、私たちユニゾンの造語で、
“パーソナル(Personal)からパブリック(Public)へ、
一個人としての人から公に生きる人の価値観に転換を図る”
という意味である。

極端なことを言ってしまえば、子供時代〜学生時代は
“自分にとって気持ちの良いことを追求できる”時代である。
ところが、ひとたび就職(就社?)してビジネス社会に出ると、
その人の人生における時代は否応なく大転換期を迎える。

すなわち、それはビジネス社会が、
“他人にとって気持ちの良いことを追求しなければならない”
というルールに基づいて機能している社会であるからである。

社会人になる、社会に出るということは、ある意味、
パーソナルな価値観を優先できない世界に足を踏み込む
といういうことと同義なのだと思う。

そのための覚悟を促すのも、私たちの大事なお役立ちである。

今年度2回目となる新入社員研修公開コースも明日が最終日。
明日も会場を覗いて、彼らの進化のほどをこの目で確かめてみたい。

Business Base 2009 第1回公開コースが無事終了しました!

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ユニゾンの新入社員研修『Business Base 2009』の
第1回公開コースが、昨日無事に終了いたしました。

新入社員の皆さんは、入社早々の土曜日出勤で、
さぞお疲れになったことと思います。

ご参画下さった新入社員の皆さんはもちろんのこと、
オブザーバーとして参加していただいた各社人事責任者の皆さまに、
この場を借りてあらためて御礼を申し上げます。

ところで、今回の新入社員の皆さんは、
3日間という研修期間中、本当に前向きに取り組んで下さいました。

BB2009講義風景
講義中も居眠りしてしまうような方は
ほとんどなく、熱心にメモを取る姿が
とても印象的でした。

講師を務めた私、unison2も
いつも以上に熱が入ってしまいました。


BB2009ロールプレイング風景今回はSE、営業職、事務職、専門職と
幅広い職種に配属予定の新入社員方が
お集まりになりました。

いずれの皆さんも電話応対や名刺交換、
客先訪問や来客対応時のマナーに不安を
持っていたようで、何回もロールプレイングを
志願する方もいらっしゃいました。

BB2009『はい、明日もよい顔』ユニゾンの新入社員研修恒例の
『はい、明日も良い顔』

初日は声が出づらかったり、
挨拶の姿勢が今ひとつだったりした方も、
最終日にはご覧?の通り、社会人らしい
挨拶が板に付いてきました。

今回ご参画いただいたすべての皆さんが、
『わかっていることと、できることとは違う』
ということを実感してくれたようです。

中には、早速月曜日から現場に配属される方もいらっしゃいました。
そんな早くに配属される方も、しばらくは研修期間という方も、
皆さん方の最大の武器である元気と明るさを職場に吹き込んで、
ややもすると少々お疲れ気味かもしれない皆さんの上司や先輩方に
良い刺激を与えていただければ、と願っています。

私unison2も、皆さんからフレッシュな刺激をもらいました。
明日からは、第2回の公開コースが始まります。
私も頑張ります!

Business Base 2009公開コース初日

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BB2009公開コース会場風景 始まりました!
 ユニゾンの新入社員研修公開コース、
 『Business Base 2009』。
 
 これまで公開コースの会場として利用してきた
 『食糧会館』が改装で利用できなくなったため、
 今年はこちらも弊社オフィスからほど近くにある
 『厚生会館』を利用いたしております。

今回のコースには、複数社の新入社員の皆さま20名強が参加しています。
例年、公開コースの初日には遅刻者がつきものだったのですが、
今年は誰一人遅刻することもなく、無事スタートすることができました。

新入社員研修には独特の緊張感がつきものです。
特に、複数企業の新入社員が一堂に会する公開コースではなおさらのこと。
講師として前に立つ、私の一挙手一投足に無言の注目が集まっていることを
ひしひしと感じながら、研修を立ち上げていきます。

講師としては、実はこの緊張感が楽しみだったりするのです。

unison2にとって今年で4年目の新入社員研修。
初日を終えた感想は、今年の新入社員の皆さまは本当に物分かりがよい!
彼らの素直さと真面目に知識を吸収しようとする姿勢には、
自分が新入社員だった頃を思い返せば、頭の下がる思いがします。

折り目正しい『エコバッグ型』と評された今年の新入社員像は、
あながち間違っていないなぁと感じました。

さて、明日はグループワークと実演が中心のカリキュラムになります。
そこで彼らがどんな顔を見せてくれるのかを楽しみにしつつ、
彼らに一つでも多くの学びと気づきを持ち帰ってもらえるよう、
unison2も頑張ります!

新入社員研修の公開コースが始まります!

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今日が入社式だったという新入社員の方は多いでしょう。

そんな新社会人になった皆さまに『祝・新社会人!』、
まずはお祝いを申し上げたいと思います。

“100年に1度”などと言われる厳しい経済状況下、
新たに社会人となった皆さんの中には、大きな不安を
抱えている方もいらっしゃるかもしれません。

けれども、むやみに恐るる事なかれ。
社会人のちょっと先輩として言わせてもらうなら、
大抵のことは何とかなるし、何とかしてしまうものなのです。
ですから皆さんには、入社早々から小さくまとまろうなどとは
ゆめゆめ思わないでいただきなぁ、と思っています。

ところで、先週あたりから、私たちユニゾンの講師陣も、
各お客様企業の新入社員研修に飛び回っております。
そして、いよいよ明日からは、ユニゾンの新入社員研修
『Business Base 2009』の公開コースが始まります。

今年度の公開コースは、
明日からの3日間と来週6日〜8日の3日間の2コースを開催します。
今回は両コースとも、私 unison2が講師を務めます。

巷では、今年の新入社員は『エコバッグ型』

− 環境問題(エコ)に関心が強く、節約志向(エコ)で無駄を嫌う
  傾向があり、折り目正しい。小さくたためて便利だが、
  使うときには大きく広げる(育成する)必要がある。
  酷使すると長持ちしない(早期離職)が、意外に耐久性に
  優れた面もあり、活用次第で有用となる −
[社会経済生産性本部(本日より“日本生産性本部”に改称)発表]

などと言われているようですが、私としては例年のことながら、
彼・彼女たちの個性と向き合って研修を進めていこうと思っています。
願わくは、彼らにとって、これから始まる社会人生活の糧となる、
そんな研修がご提供できんことを。

今年はどんな新入社員とお会いできるのか、明日がとても楽しみです。

研修中に実名を挙げるのは…

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色々な企業の管理職研修を手がける中で、
日本企業の特徴的な傾向に気づくことがある。

その一つに、『研修中に実名を挙げたがらない』ということがある。

私たちの管理職研修では、実際に受講者が抱えている問題や、
今まさに取り組んでいる課題を、研修のケーススタディとして
挙げてもらっている。
講師はその際に、ご自分の上司や部下の実名を挙げることを
強くお願いするのだが、このことを躊躇する方が少なくない。

無論、これは無理からぬことだと思う。

初めて会う社外講師の前で、しかも同じ会社の同僚たちの前で、
自分の上司や部下の実名を挙げて問題や課題を論じることには
憚りや抵抗感を感じるのが当たり前である。

またその本人の名前を挙げることで、本人に対して抱いている
印象や感情を、研修に参加している人間に気取られたくない、
という心理が働くこともあるだろう。

しかしながら私たちは、余程の差し障りがない場合を除いて、
極力名前を挙げてご自分の考えを述べてもらうようにしている。
なぜならば、問題や課題には必ず『人』が介在しているからである。

例えば、チームの成果がふるわないという問題がある場合、
部下の全員が揃って、同じ程度に不振であるということは、
ほとんどない。AさんとBさんは健闘しているにもかかわらず、
Cさんが極度の不振に陥っている、などいうようにバラツキが
あることが過半である。

こんなとき、チーム全体の成果を確保するために、管理職が
こだわって取り組むべき課題は、Aさん・Bさんに注力する場合と、
Cさんに注力する場合とでは、当然その内容が変わってくる。

このような個別の問題・課題にかかわる事案において、
『登場人物』の名前を隠してしまうことは、その問題や課題を
恐ろしく抽象化・観念化してしまう恐れがある。

そうなってしまうと、その問題・課題を抱えている受講者は
机上の思考に留まってしまいがちになる。具体的かつ実践的な
解決策に至る思考の幅を狭めてしまうのだ。

昨今は、とりわけ部下の名前を挙げたがらない方が多い。
そのような方に「なぜ、実名を挙げないのですか?」と尋ねると、
「悪者探しをしているようだから…」とお答えになったりする。

もちろん私たちは、『悪者探し』を励行しているわけではない。
効果の高い解決策を得るためには、問題や課題に付いている
『人』を明らかにして考える必要があると言っているだけだ。

それでも、実名を挙げることが『悪者探し』に繋がる、
と考える方がいらっしゃるなら、是非考えて欲しい。

あなたが管理職であるなら、あなたの部下には悪者はいない。
それでも悪者探しが必要ならば、悪者は一人しかいないのだ。
言うまでもなく、それは…

だからやるのか、だからやめるのか

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巷には「不況」の二文字が飛び交っている。

すべての企業が不況であるかどうかは別としても、
多くの企業が業績不振にあえいでいるのは事実だろう。

そのような不況にあえぐ企業の過半が何をするのかと言えば、
それは言うまでもなく経費の削減である。

企業における最も大きな経費は人件費だ。
しかし一般的な経営者の感覚からすれば、そして世間の関心が
“労働者の雇用確保”に向いている今の時勢からすればなおのこと、
人件費を削減することは難しい。

となると、削減しやすい経費は自ずから絞られてくる。
不況時の3K(広告費・交際費・教育費)とか、
4K(3K+交通費)とか呼ばれる変動経費がそれに該当する。

そうなると、企業の教育に携わる我々ユニゾンのような研修事業者は、
不況のあおりを真っ先に受けることになるはずなのではあるが…
必ずしもそうはならないのが、この事業の面白いところでもある。

もちろん、当社にも不況の影響はある。
業績の悪化を理由に、予定されていた研修の数を減らされたり、
延期されたり、最悪の場合は中止されたりすることもある。
さりながら、その反対に「こんな状況だからこそ…」と
従業員の教育に熱を入れて取り組もうとする企業も少なからずあるのだ。

恐ろしく乱暴な物言いをお許しいただけるのであれば、
両者の違いはその企業のトップの人材教育に対する価値観に根ざしている。
教育熱心なトップがいる企業では、他の経費はどんなに削減しても
「教育研修費だけは削減しない」というところが珍しくない。

先日、そのような企業のトップにお話を伺う機会があった。
その経営者は、従業員教育を続ける意義を次のように話してくれた。

「貧しいからと言って、子供たちに教育を受けさせないとどうなります?
 その国の将来はますます希望が持てないものになってしまうでしょう。
 
 私たちの会社は、こんな時だからこそ研修に力を入れていくことで、
 “将来の我が社を支えるのはあなたたちである”というメッセージや
 “我が社の将来には明るい希望がある”というメッセージを、
 従業員たちに伝えていきたい、そんな意味合いもあるんです」
 
私たちにとっては、とても嬉しく、そして勇気づけられる言葉だった。
同時に、教育という事業に携わる重責を思い知らされる言葉でもあった。

お客様の言葉

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お客様の言葉は、
時にどんなに練られたコピーよりも雄弁である。

「今回の研修は、我が社のマネジメントの外部監査です」

これは、ある営業会社の上級幹部を対象とした管理職研修で、
受講者を前に、その会社の社長が語った言葉である。

その社長が続けて曰く、

「企業の財務活動には外部機関による監査が当たり前の時代、
 主たる業務である営業活動や管理職のマネジメントのあり方を
 外部に監査してもらう機会は、今まで滅多にありませんでした。
 
 皆さん方にとって、受け入れがたい、あるいは耳障りな内容も
 あるかもしれませんが、外部の“傍目八目”の見立てとして、
 虚心に、一旦腹に落とし込んでもらうよう望んでいます」と。

研修冒頭にこの挨拶は参った。

研修では通常、講師の役目である“地ならし”と“共鳴取り”を、
この社長に持って行かれてしまったのだ。と同時に、果たして
これだけの説得力を持つ言葉を自分が言えたか?という敗北感もあった。

つまり、ダブルで参ってしまったのだ。
されどこの言葉、当社の売り文句として使えるに違いない。

「我が社の研修は、マネジメントや営業活動の外部監査なんですよ」

いかがだろうか?

手前味噌なご報告

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誠に手前味噌ではございますが、
本日は unison2の嬉しい出来事を投稿させて頂きます。

昨年、私はある会社の1事業部の若手リーダーを対象とした
リーダー研修の講師を担当させてもらいました。

先日、その研修の企画者であった事業部長とお目にかかった際、
事業部長が私に“ある書類”を手渡して下さいました。

その書類というのは、その事業部のリーダーたちからの
事業部長宛の上申書でした。上申の内容は、リーダーたちで
討議してとりまとめた事業部の課題と、その課題解決のための
プロジェクト立ち上げ・実行に関して許可を求めるものでした。

事業部長の話によれば、
この上申書は研修に参加した若手リーダーの皆さんが中心となり、
先輩のリーダー方を巻き込んでまとめ上げたものだそうです。
現在、このプロジェクトは事業部長の許可を受けて既に進行しており、
具体的な成果が上がってきているとのこと。

昨年の研修終了後、受講者の皆さんが自主的に定期的なミーティングを
実施しているという報告は受けていましたが、ここまでの実行力を持って、
具体的なアウトプットを出す活動にまでつながっているとは…。
正直想像していませんでした。

事業部長も彼らからの上申を喜ばしく受けとめていらっしゃる様子で、
『研修を受講して若手リーダーたちが変わった!』と、研修に対する
とても嬉しいご評価を頂きました。

「思い上がりは講師の大敵」。
そのように先輩講師陣からきつく戒められている私としては、
己の慢心を厳に慎むべきと気を引き締めています。

けれども、私どもがご提供したプログラムや、講師としての私自身の
言動やメッセージが、受講者の皆さんの中で化学反応を引き起こし、
今回のような具体的なアクションにつながったとするのであれば、
これは素直に講師冥利に尽きると感じる、とても嬉しい出来事でした。

クロス・ウェーブ梅田

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昨日、大阪出張との記事を投稿しましたので、ついでと
言っては何ですが、久しぶりの研修施設紹介です。

本日の研修会場は最寄り駅の扇町からは徒歩3分、
大阪駅(梅田駅)からも徒歩10分程度の好立地にある
クロス・ウェーブ梅田です。

この施設は、クロス・ウェーブという名称で、
東京にも数施設、大阪にはこの梅田があります。

この大阪のクロス・ウェーブ、完成してまだ2年程のため、
とにかくキレイで使いやすく、いろいろな研修施設を
利用させていただいている中でも、1位・2位を
争うだろう居心地の良さです。

もちろん、研修施設の中では比較的高価格帯の施設と
いって差し支えないと思います。
しかし、多くの企業でも再び経費削減が叫ばれている
昨今においても、予約が取れないほどの人気だそうです。

もちろん、古き良き施設で、寝食・お風呂を共にするのも
研修の1つの在り方ですが、ビジネスホテル以上の宿泊環境と
快適な会議室を好む方が多いのも事実のようです。

実施会場1つ、これほどに選択肢が増えてくると、研修企画を
ご担当される皆様は、経費削減と受講者の声、立地や予約状況
など、頭を悩ませることは増える一方のようです。

写真は、最上階の部屋の窓から撮影した、梅田の様子です。
有名な梅田の商業ビルの観覧車が近くに見えています。
梅田

任意の課題

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私たちの研修では、
受講者の方に“任意の課題”をお出しすることがある。

任意の課題とは、文字通り、
取り組むか取り組まないかは、ご本人の意思次第。
研修が終わってしまえば、何らの拘束力も持たない。

そのような課題なので、
研修後は「ハイ、サヨウナラ」とばかりに梨の礫ということもある。
しかし、この任意の課題に懸命に取り組んで下さる受講者も多い。

研修講師として非常に嬉しいのは、
任意の課題に取り組んで「成果が上がった!」という報告をもらった時である。
そんな時には大抵、こちらへの感謝の言葉が添えられる。

例えば、「先日の研修で、自分の○○に気づきました」とか、
「研修で学んだことを実践したお陰で成果が上がりました」とか、
「研修に参加したことで、自分の決意が固まりました」などといった具合である。

このような言葉を頂戴すると、
研修講師としてはとても嬉しく、素直に喜びたい気持ちはあるものの、
同時になんだか申し訳ないような複雑な気持ちになることもある。

なぜならば、ほとんどの場合、彼らが取り組んだ任意の課題は、
もともと自分自身が「これは問題だ」と思っていたテーマから、
導き出した課題だからである。つまり、研修を受講する前から、
取り組むべき課題の方向性は決まっているからだ。

誤解を恐れずに申し上げれば、我々が研修でご提供するのは、
その方向性に然るべき考え方のヒントを与える程度のこと。
我々の研修の本質は、「きっかけづくり」に尽きる。

その意味で言えば、
研修後に“任意の課題”に取り組んで下さる受講者が何人いたか?ということは、
その研修の出来不出来を評価する重要な“ものさし”になるのである。

三つ子の魂百まで。

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『三つ子の魂百まで』という言葉がある。
この言葉はズバリ、企業の新入社員にも当てはまる。

これは(昨日、unison2もエントリーしていたが)、
新入社員のフォローアップ研修を担当していて痛感することだ。

私たちがフォローアップ研修を行うお客様の多くは、
3月〜4月の入社時に新入社員研修を担当させていただいた企業。
この研修では、半年ぶりに各社の新入社員とお会いするわけだ。

半年前と比べて、彼らがグッと社会人らしくなっているのは
当然のこととしても、こちらの想像以上に各社各様のカラーが
染みつき始めているのには、毎年のことながら驚くばかり。

もちろん彼ら自身が、入った会社に馴染もうとして会社のカラーが
染みついてくる面もあるだろう。しかし、フォローアップ研修での
彼らの様子を見ていると、そればかりが理由ではないことに気づく。

申し上げるまでもない。配属された職場の上司・先輩の考え方や
言動習慣が、“しっかりと”彼らに染みつき始めているのである。
そのこと自体は悪いことではない。問題なのは、上司・先輩社員の
好ましくない点ほど、彼らに早く染みつくことだ。

時間・挨拶・身だしなみなどがルーズになってしまうのは、
その原因の多くが職場の上司や先輩方に起因しているようだ。

新人のフォローアップ研修で悩ましいのは、
彼らが上司や先輩たちの真似をしたり、教えられたりした作法が、
私たちがお伝えしたビジネス作法とは異なっていた場合である。

例えば、ユニゾンの新入社員研修では電話を取る際に、
「『お電話ありがとうございます』」と受けるように」と教えている。
ところが、現場で電話を受けるようになったらすぐ、上司から
「まどろっこしくてダメだ!」と叱られたなどいうこともある。

そのような場合、基本的には「上司・先輩の指示を優先して下さい」
とお伝えするものの、研修講師としてはやはり複雑な心境になる。

いずれにせよ、新入社員を預かった職場の上司や先輩方には、
自分たちが、彼らの社会人としての人格形成に非常に大きな影響力を
持っていることを強く認識してもらいたいものである。

新入社員のフォローアップ研修

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10月は新入社員のフォローアップ研修が多い時期です。

当社でも、普段は主に管理職研修を担当している講師も総出で、
新入社員のフォローアップ研修のため、全国を飛び回っております。

この時期に、新入社員のフォローアップ研修が集中するのには理由があります。

一昔前までは、新人が会社や仕事に慣れてくるこの時期に、
主に“中だるみ”を防止する目的で研修を実施する企業がほとんどでした。
これに加え、最近では、新入社員の離職防止、
いわゆる“リテンション”を目的に研修を実施する企業も増えています。

そのような(リテンションのために新人フォロー研修を実施している)企業の
人事ご担当者にお話を伺うと、ここ2〜3年内に入社した新入社員の傾向として、
この時期に大きくモチベーションを下げてしまい、そのことが引き金となり、
そのまま離職してしまう1年生社員が目立つようになってきたとのこと。

実際、私たちの研修に参加された当の新入社員の声からも、
そんな傾向を裏付けるような話が、ちらほらと聞こえてきます。
代表的な声を、いくつかご紹介すると…。

・自分はチームの役に立っていない気がする
・自分は組織に必要とされていない気がする
・思ったように自分が成長できずにジレンマを抱えている
・成長のために勉強する機会や時間が持てない

頭で思い描く自分の姿と、現実の自分の姿とのギャップに悩み、
精神的に疲れてしまいモチベーションを低下させてしまうのが、
今どきの新人の特徴と言えるかもしれません。

これら新人が抱える悩みの多くは、
職場の上司や先輩が彼らの感情の状態にアンテナを張って、
日常的なコミュニケーションを欠かさないようにすれば、
大方の場合、大事に至ることはありません。

けれども、昨今の忙しい職場においては新人にとって十分と言える
コミュニケーションの量が確保できていないのが現状のようです。

そんな状態に置かれた新人にとって、この時期のフォロー研修は、

・Off-JTによって、業務から一度引き離して自分自身を俯瞰する
・同期で集まり、現状(悩みや問題、成長感)を共有する

という2点からだけでも、大きな意味があるようです。

研修講師としては、このフォローアップ研修を終えて、
彼らがもう一度「目的意識を持って仕事に取り組んでいる」という話を、
担当させていただいた企業の人事担当者から伺うことができて、やっと、
「今年の新入社員研修も一区切りがついた」と感じることができるのです。

部下がヒステリックで困っています…

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先日、とある組織でリーダー研修を行った際に、
受講者のお一人から「部下がヒステリックで困っている…」
というご相談を頂きました。

ご本人が相当お悩みのご様子でしたので、
じっくりと話を聴いて、いざ私の所感を述べようとした時です。

その方の部下が、なぜヒステリックになってしまうのか、
理解できるような気がしました。

講師としての私が、一言二言発するかしないかのタイミングで、
その方が私の話を遮るのです。これは研修中にも見受けられた傾向でした。
他の受講者が彼に対して意見を述べようとすると、その方の話に耳を傾ける
ことなく、即座に「いや…」「ただ…」「でも…」と話を遮るのです。

彼には他人の話を聞かない、自分は正しいと主張する傾向が、
強く表れていたのです。これほどまでに自己主張が強く、
同じ管理職の同僚たちの話も聞かないのですから、
そんな彼が部下の話を聞くよしもなく…。

『せめて相手の話を終わるまで聞いて、
 最初は嘘でもいいから“肯定の相づち”で受けてあげて下さい。
 それだけで、部下のヒステリーは解消するはずです!』
と、口酸っぱくお伝えしておきました。

もちろん、研修で指摘されたからと言って、
彼のこのような癖が、数日で変化するとは思えません。
それでも、意識をしなければ何も始まりません。

“部下がそのような状態にあるのは、自分のどこに問題があるのか?”
という意識を忘れずに持っていただければ、と願うばかりです。

チーム力を高める研修

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私たちユニゾンで最近イチ押しの研修が、
『TPD(Team Power Development)研修』です。

この研修を一言で言えば、『チーム力を高める研修』。
同じチームの管理職から現場社員までを一堂に集めて実施する研修で、
最近では、少数精鋭のベンチャー企業などで、社長も含めた全社員が
参加して実施するケースも珍しくありません。

なにゆえ、この研修がウケているのか、
実際にご導入いただいたお客様企業の声をまとめてみると、
『階層別研修とは異なり、チーム全体の底上げに“即効性”がある』
ということになりそうです。

それもそのはず。
例えば、管理職がマネージャー研修を受講してレベルアップしたとしても、
“即”チーム全体が“変わった!”と感じられるようにはなりません。
管理職のレベルアップが、目に見えてチーム全体に現れてくるのは、
研修後3ヶ月〜6ヶ月の猶予を待たなければならないのが通例だからです。

それに対して『TPD研修』は、チームを構成する全メンバーに対して、
具体的な気づきと課題設定を与えるため、研修後にチームを構成する
1人ひとりに変化が現れます。研修後すぐにチームが“変わった!”と
感じられるようになるのは、そのためです。

この研修の流れを簡単にご紹介すると、以下のようになります。

(1)そのチームの方針を徹底的に具体化する
(2)1人ひとりの具体的な役割と責任を明確にする
(3)チーム全体の問題点、それぞれの問題点を共有化する
(4)つまびらかになった問題点をもとに課題を形成する
(5)それぞれの課題をチームの1人ひとりに分担する
(6)分担した課題をチーム全体で約束事にする
(7)課題の進捗をチェックする仕組みをつくる

標準的なプログラムでは 2日間をかけて、上記の流れに沿った討議を
チーム全体で進めていただきます。
弊社の講師は、長年のマネジメント研修で培ったノウハウをもとに、
参加者の本音を引き出し、メンバー間の感情のやり取りを促しつつ、
解決可能な課題形成に導くファシリテータ役として機能します。

研修を進めて行く中では、
『言われてみれば当たり前の指摘を、外部から言われてハッとした』
『初めて同じチームの人と真剣に話をすることができた』
『普段いかにコミュニケーションが少ないかわかった』
『苦手な人を避けるように仕事をしていたことに気づいた』
『上司(部下)を我慢させ、苦しめていたことに気づいた』
などのご発言が、参加者からは多く聞かれます。

同じチームのメンバーだけだと“水掛け論”に陥ってしまいがちな、
人と人との感情に触れるような指摘も、外部の人間が入ることによって、
比較的冷静に受け止めることができるようになるのも、この研修の特長です。

“組織がなんだか暗い”“最近なぜか問題が頻発する”
“今までと同じように仕事をしているのに成果が出ない”…

こんなお悩みをお持ちの経営者や管理職の方がいらっしゃれば、
是非一度、私たちにご相談下さい。きっとお役に立てるはずです。

圏外での研修

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先日、あるお客様企業の管理職研修で訪れた研修会場は、
携帯電話が通じない施設だった。

意外に思われる方もいらっしゃるかもしれないが、
実は、このようなことは決して珍しいことではない。

主に宿泊を伴う合宿形態の研修では、研修受講者を半ば強制的に
缶詰状態とするために、敢えて、携帯電話が使えない環境下で
研修を実施しようとする企業が少なくはないのだ。

そのような、いわゆる“圏外”で実施される研修は、
受講者にいくつかの貴重な気づきをもたらす場合がある。

多くの受講者が気づくのは、
「携帯電話が使えないと、不安な気持ちになる」ということ。
裏を返せば、普段、それだけ携帯電話やPCネットワークに
依存して仕事をしているということだろう。

管理職研修の場合は、その傾向が特に顕著である。
中には、休憩の度に公衆電話で部下に連絡を取ろうとする方もいる。
しかし、そのような管理職も、圏外での研修が二日間も続くと、
新たな気づきを得ることがある。

それは、管理職である自分がそれほどこまめに連絡をしなくても、
業務に大きな支障をきたすことはまずないということだ。
そして、今までの自分は必要以上に部下たちを構い過ぎていたのでは?
という気づきに至るのである。

圏外での管理職研修を終えると、
晴れ晴れとした顔で「これからは部下の仕事を盗らないようにします!」
とおっしゃる方が多いことを考えれば、管理職研修を実施するなら、
携帯電話が通じない会場を選択するのも検討に値することだと思う。

8月22日無料セミナー開催レポート 〜セミナーって難しい〜

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8月22日(金)、3ヶ月連続のユニゾン・無料公開セミナー
『対話が変われば部下は育つ 〜現場リーダーが若手を育てる〜
 [ユニゾン MIP(統合対話力強化)研修紹介セミナー]』を開催いたしました。

お盆休みが終わって間もないこの時期、
企画者サイドからすれば、集客に若干の不安があったにもかかわらず、
ほぼ定員のご参加者のお越しを賜りました。ご参加の皆さまには、
ご多用の折、ご参加を賜り、誠にありがとうございました。

さて、この無料セミナーを開催する度、当ブログでは開催レポートを
エントリーしています。
振り返ってみれば毎回、ご参加の皆さまに、
「私たちのセミナーが、どれだけご満足いただけるセミナーか?」
という視点でご報告させていただいておりました。

もちろん今回も大半の方にご満足いただけた様子ではあるものの、
今回の開催レポートでは少し趣向を変えて、「少し期待外れだった…」と
アンケートにご記入いただいた方のコメントをご紹介したいと思います。
セミナーの内容に関するものとしては、
以下2つの貴重なご意見を頂戴いたしました。

「貴社の研修紹介が中心だったので、実際の業務にどのように
 適用させるのかが、イメージできづらかった…」


「無料セミナーなので仕方ないのでしょうが、ご紹介されている内容は
 どこかで聞いた話も含まれている気がしました。どこのセミナーでも
 同じようなことをしているとは思いますが…」


また開催会場に関するもので1つ、
「私は煙草が苦手なので、会場の環境がよろしくなかった…」
というご意見もいただきました。(※開催会場は比較的喫煙スペースが多いのです)

貴重なご意見・ご感想を本当にありがとうございました。
いずれも真摯に受け止めて、次回以降の企画に反映して参ります。

それにしてもセミナーって難しい…というのが私 unison2の本音です。
毎回毎回、社内で改善テーマを挙げて取り組んではいるものの、
まだまだ工夫の余地はありそうです。セミナー後、社内からも
「話しているときに足が開きすぎ!男らしすぎ!」との指摘がありました。

次回のセミナーは、パンツスーツで臨もうかしら(そうじゃないか…)。

ベンチャー企業の強みって何だろう?

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先週から今週にかけて、いずれも創業から5年未満とまだ日も浅い
ベンチャー企業の管理職研修を担当させてもらった。

ベンチャーのお客様の研修を担当していて何よりも楽しいのは、
参加される方々のモチベーションが極めて高いということ。

今回担当させてもらった2社の皆さんも、こちらがビックリするほど
学習意欲が高く、素直な若手(20代〜30代半ば)管理職の方ばかり。
お陰でいつも以上に密度の濃い研修を実施させていただけたと思う。

ここ半年ほどの間、今回のようなベンチャー企業様とのお取引が
目立って増えてきている。大手企業とは異なり、比較的小規模な
ベンチャー企業は、従業員の教育にかける予算が限られている。

そんな中で、私たちのような外部研修企業のサービスを利用する
には、トップが相応の覚悟を決めなければならない(はずだ)。

それでも敢えて、私たちユニゾンにお声がけをいただけた理由を、
トップの方々に尋ねてみると、ほぼ似たようなお答えが返ってくる。
それは「創業から順調に業績を伸ばして、従業員数も増えてきた今、
何となくしっくりいかなくなってきた…」というもの。
 
それぞれのトップが、しっくりいかないと感じる理由は様々あれど、
いずれも創業当時に掲げた理念や考え方が、昔のように従業員たちに
浸透していないと感じているようだ。そして彼ら創業社長の多くは、
話の最後に必ず、判で押したように同じ言葉を語る。

「我が社の財産は“人”。社員一人ひとりの“やる気”がなければ、
 我が社の“強み”はなくなってしまいます…」と。

彼らの話には、私自身、強く共感を覚える。

折しも、8/13付けの日経新聞一面に『情的資本』の話題が掲載されていた。
ヒト、モノ、カネだけでなく、従業員の情熱や感情も経営資源である、
ゆえに従業員のモチベーションを向上させることが企業のトップたる
経営者の大きな課題である、という論調の記事である。

この情的資本は、大企業にとっても今後ますます重要視されてくるだろう。
しかし規模の限られたベンチャー企業にとっては、この情的資本こそ
事業存続の命綱となる唯一の経営資源だと私は思う。

リーダーは揉まれてなんぼ

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ここ数ヶ月の間、
パチンコ店を経営する企業の管理職研修を担当していた。

意外に思われる方もいらっしゃるかもしれないが、
パチンコ業界は従業員の教育にとても熱心な企業が多い。

事実、私たちユニゾンにも、
長くお取引をいただいている業界のお客様が複数いらっしゃる。

この業界の企業が従業員の教育に熱心なのは、
一つには、業界の経営者の多くが『パチンコ業=究極のサービス業』と
自認していることが挙げられそうだ。『事業の浮沈を握るのは従業員たち』
との常識がこの業界には浸透していると感じる。

今回研修を担当させてもらった企業さんも然り。
従業員を大切にする経営理念がしっかりと根づいていると感じた。
感心したのは、研修に参加された管理職の皆さんのレベルが高いこと。
特に“対人関係”におけるコミュニケーション能力の高さは、
他業界と比べると頭一つは抜きん出ているとの印象を持った。

彼らの多くは、20代後半〜30代半ばの若手のリーダーたち。
彼らの姿を見ていると、マネジメント能力やリーダーシップは
リーダー本人の年齢には左右されない、との思いを強くさせる。

彼らの口からそのような苦労話は一切聞くことができなかったものの、
きっと彼らの多くが、若い頃から人に揉まれ、人で苦労を重ねたきたはず。
その経験が、リーダーにとっては何物にも代え難い、他人に対する耐性、
寛容さと厳しさ、多様な個性を受け入れる懐の深さを養ってきたのだろう。

リーダーは揉まれてなんぼ。
あらためて彼らから教えてもらったことである。

全部は喋らない

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両方の仕事を生業とする者として、私が日々感じているのは、
研修講師の仕事と営業マンの仕事に求められる能力には、
多分に共通点が多いということだ。

どちらも相手(聴き手)が存在しなければ成り立たない、
その相手に何かを伝えなければならない、という仕事なので、
求められる能力に共通する点が多いのも当たり前かもしれない。

そんな共通点の中で、最近特に大事だと感じているのが、
『全部は喋らない』という能力(作法?)である。

顧客に評価される研修講師や営業マンのタイプは様々あれど、
彼らの多くに共通するのが、この『全部は喋らない』ことだと思う。

一般に、デキない研修講師や営業マンほどよく喋る。
相手が関心を持って聴いている時だけならまだしも、
相手の関心が薄らいだ様子が見えても、一向に喋りやまない。
むしろ再度、関心をこちらに向けようとして畳みかけてしまう。

デキる研修講師や営業マンは決してそのようなことはしない。
相手が関心を示した時には、あまり喋らないようにする。
これは、自分が伝えたいことこそ、相手の口から喋らせるのが
効果的であると心得ているからだ。

この両者の差が、相手の満足度に与える影響は極めて大きい。

もちろん、研修講師も営業マンも喋らなければ始まらない仕事ではある。
けれども、伝えたいことの全部を、自分が喋ることで相手に伝えようと
するのは、伝えることの難しさを知らない証拠だと思う。

人は自分で考えて答えを出したことでなければ、具体的な行動(研修で学んだ
ことを実践するとか、買うために上司を説得するとか)には繋がりにくい。
これを知らずして、顧客に評価される研修講師や営業マンにはなれないだろう。

私なぞは日々、反省の連続である。

職業病

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研修講師という仕事には、この仕事ならではの職業病がある。

我が社の複数の講師にも、いくつかの症例が散見される。
代表的な症例を挙げると…

・声が大きくなる
・話がくどくなる
・身振りが大げさになる
・パーソナルエリアが狭くなる
 (会話をする際、やたらと相手の近くに寄る)
・赤ら顔になる
 
いずれも本人が研修を終えて、数時間を経ても症状は軽減されない。
一晩睡眠を取って、やっと普段の本人に戻ることができるようだ。

やっかいなことに、これらの症状に対する自覚症状はほとんどない。
だから、彼らに発現した講師病が猛威をふるうのは、主に周囲に対してだ。
研修直後の講師とお酒を飲みに行くとエライ目に遭う、というのは、
この業界(我が社?)の常識となっている。

とは言え、講師たちにそのような症状が現れるのは、
彼らがどれだけ真剣に受講者たちと向き合ったか?の証でもある。
(というコンセンサスが社内にはある)

研修講師の仕事は、複数の受講者を相手に1人で向き合う仕事だ。
それも長い場合は、1週間ぶっ通しでそのような環境に置かれる。
大きなプレッシャーと闘いながら、常にハイテンションな状態を
保っておくことができなければ、講師の仕事は務まらない。

先に挙げたいくつかの症例は、研修中に引き上げたテンションは
容易には下がらない、ということを物語っている。

講師病を持つ複数の先達を間近に見ていた私としては、
自分に講師病が現れて周囲に迷惑をかけることがないよう、
細心の注意を払ってきたつもりでいた。

ところが最近、家人から気になる忠告を受けた。
「研修が終わって帰ってくると、表情と相づちが大げさすぎ!」
私も発症してしまったようである。
ユニゾンの書籍


『はじめての管理職100問100答』

(株)ユニゾン 堤幸政/河村亜紀 著

明日香出版社

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