ユニゾンのENSEMBlog

「人と組織のマネジメント」にユニークな価値を提供し続ける企業
「株式会社ユニゾン」
マネジメント研修を事業のドメインに据える
同社の社長とスタッフたち(ときどき)とで綴るブログです。
頻度はそこそこ、中身は真面目にがモットーです。

温故知新

“1・1型”“5・5型”“9・9型”リーダーについて 【マネジリアル・グリッド】

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『マネジリアル・グリッド』のエントリーは今回が最終回。

ブレーク&ムートンが類型化したタイプは全部で5つあるのだが、
現実のリーダーには、完璧な“1・1型”や“9・9型”はまずいない。
これは先日のエントリーでも申し上げた通り、ほとんどのリーダーが
“1・9型”もしくは“9・1型”寄りの“5・5型”であるためだ。


よって実際のリーダー方がマネジリアル・グリッドをどのように解釈し、
どのように自己変革のヒントとしていくかは、“1・9型”もしくは
“9・1型”の過去記事を参考にしていただきたい。

※過去記事:『“1・9型”リーダーの傾向と対策』
※過去記事:『“9・1型”リーダーの傾向と対策』続きを読む

“9・1型”リーダーの傾向と対策 【マネジリアル・グリッド】

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『マネジリアル・グリッド』 。
前回の続きということで、今回は“9・1型”リーダーについて。

“9・1型”のリーダーはどのようなタイプなのか?
代表的な人物として昔は“織田信長”がよく挙げられていた。

なるほど、彼が遺した歴史的事業と彼の“人”に対する酷薄なまでの
仕打ちの数々とを対比させてみると、彼ほど“9・1型”リーダーを
説明するのにもってこいの人物はいないかもしれない。

研修を通して数多くのリーダーに接してきた私たちの印象を言えば、
マネジリアル・グリッドの理想型である“9・9型(理想型)”リーダーは、
そのベースに必ずと言って良いほど“9・1型”の傾向を持っている。

マネジリアル・グリッドにおける“9・1型”リーダーは、
“9・9型(理想型)”リーダー候補の最右翼と呼んでも良い存在である。続きを読む

“1・9型”リーダーの傾向と対策 【マネジリアル・グリッド】

前回のエントリーでは、
マネジリアル・グリッドがどんなものかを簡単にご紹介した。
※過去記事ご参照→『マネジリアル・グリッド』

以降は3回に分けて、それぞれ類型化された各タイプの傾向と
対策(リーダーの自己変革ポイント)をご紹介する。
今回は“1・9型”リーダーについて。

“1・9型”のリーダーは、良く言えば“和を以て貴しと為す”タイプ。
業績を重視するよりも円滑な人間関係を重視するので、悪く言えば
“仲良しクラブ”的な組織経営をしがちなタイプであるとも言える。続きを読む

マネジリアル・グリッド

マネジリアル・グリッド

ブレーク&ムートン ※ のマネジリアル・グリッド。
(※テキサス大学のロバート・R・ブレイクとジェーン・S・ムートン)
私たちの業界では有名なリーダーの行動理論の1つである。続きを読む

とにかく動いてみる

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ここ数ヵ月間、私が痛感していることである。

「下手の考え休むに似たり」
逆風下に立ち止まれば、今より後ろに飛ばされるだけ。

「金がないなら知恵を出せ、知恵がないなら汗をかけ」
良いアイデアが浮かばなければ、今できることをするしかない。
今まで以上の量を、今まで以上のスピードで。

先達は良い言葉をたくさん遺してくれている。
動いている中で突破口が見えてくることは、間違いなくある。

そんなことを考えていたら、このブログを始めた頃にアップした
「3匹のカエル」の話を久しぶりに思い出した。

18年前、バブルが崩壊して世の中が不況の大合唱をしている頃に、
弊社講師がお客様への通信書面でご紹介した話である。
自らの備忘のためにも、以下に再度引用させていただく。
……………………………………………………………………………………
「3匹のカエル」
楽天型、悲観型、現実型の3匹のカエルがミルクの中で溺れかけた。

楽天ガエルは、
「なんとかなるさ」と何もしないでいるうちに溺れ死んだ。

悲観ガエルは、
「どうしようもない」と諦めてしまって溺れ死んだ。

現実ガエルは、
「とにかく何とかしなくちゃ」とバタバタもがいているうちに、
なんと足元がバターになりそれを踏み台にしてミルクの中から
脱出を果たした。
……………………………………………………………………………………
そんなバカな!というたとえ話である。
しかし、現実のビジネス界ではよく見かける話でもある。

再考:逆風時のマネジメント

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16年前、世は平成不況のまっただ中にあった。

今日は、当時発行していた弊社の機関誌『With U (you)』)からの
記事(一部抜粋)を、あらためてご紹介したい。

景気不安を伝えるニュースがかまびすしい昨今、
厳しい環境を迎えているマネージャー方の一助になればと願う。

【逆風時のマネジメントのポイント】

1.「努力の空転」が最大の敵、「努力の焦点」をギリギリ絞り込む

 組織全体とメンバー個々人の力を、過小評価も過大評価もせず、
 強み・弱みを客観的に把握しないと、努力の焦点が狂って成果に結びつかない。
 冷静になりにくい時だけに、致命的な判断ミスを犯しやすくなる。

2.行動させる、ケジメをつけさせる

 使われない能力は開発されない。
 考えない人は思考力がつかないし、動かない人は行動力が身につかない。
 危機感・問題意識を強力なテコとして、頭と手足に大いに汗をかかせる
 良い習慣づくりのチャンスである。
 非常事態を口実としたデタラメは許すべきではない。
 将来に悪い文化を築くことにつながる。

3.理念浸透、意識改革、能力開発を推進する

 逆風時こそ、ビジネスセンスを磨き、能力を飛躍的に向上させるための、
 またとない教育の機会である。ビジネスの厳しさ、組織のありがたさ、
 プロ能力の重要性など、身にしみて実感させ、大いに負荷をかけて、
 一気呵成に推進することである。
 特に、運命共同体の一員という自覚を高める働きかけが、
 強い組織文化づくりの鍵となる。

4.リーダーの指揮力を鍛える
 
 10人の部下を預かるリーダーは、50人の人生の幸・不幸を担っている。
 理屈ではわかっていたこの事実を、リーダーに腹の底から自覚させ、
 強力なリーダーシップを発揮できるよう成長させるチャンスでもある。
 次世代のトップ・マネジメントの発見と育成も、
 今だからこそ危機感を持って取り組める重要課題である。

5.外部にブレーンを求める
 
 問題の渦中にあると、どうしても状況に振り回され、
 本質が見えなくなる恐れがある。また、視線が内向きとなり、
 広い角度からの発想ができにくいものである。
 愛情を持って厳しくアドバイスしてくれるブレーンを持ち、
 問題の渦に巻き込まれないようにすることも、
 自滅を防ぐためには重要なことであろう。

以上が『逆風時のマネジメント』と題して書かれたメッセージである。
16年後の現在、今日のエントリーは当時と同じメッセージで締めくくる。

私どもユニゾンとしては、
このような状況の時にこそ、皆さまのお役に立ちたいと願っている。
“快刀乱麻を断つ”というわけにはいかないまでも、
真剣にご相談に乗り、お手伝いをさせていただく所存である。

ご遠慮なく、弊社担当者にお申し付けいただきたい。

気づきの実際

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フォード(アメリカの実業家)の場合
「街でたまたま、通りかかった肉屋で、
 数人の職人たちが分業で次々に肉をすばやく処理していく様子を見て、
 流れ作業で自動車を組み立てるオートメーション行程を思いついた」

筒井康隆(作家)の場合
「さんざん考えて、断片をいじりまわして、後はなにもかも忘れて、
 しばらく休んで、断片を前意識的にしておいてから馬鹿なことをする。
 たとえば、パチンコに行く。麻雀は頭を使うから、あまりよくないんで、
 なるべく頭を使わないことをしている。
 そうすると、突然、出てくるというかたちで、着想が生まれる」

岡潔(数学者)の場合
「課題を考えるときは、1週間くらい寝食を忘れて考えた。
 どうしても解決策が出ないときは、考えるのを一切やめて気楽な旅に出る。
 そんな旅先で道を歩いているとき、突然、ひらめきが訪れた」

石ノ森章太郎(漫画家の場合)
「映画を見る。本をいっぱい読む。友達と付き合い、旅行をするといった、
 漫画以外のジャンルのものに好奇心を持つ。いろんな人と話をすることで、
 その中から、ふっとアイデアが浮かび出てくる」

グーテンベルク(15世紀、活版印刷機の発明者)の場合
「大量の聖書の複写を注文され、どうしたらいいか、何ヵ月も考えていた。
 ハンコのようなものを作り、紙に強く押しつければいいと思っていたが、
 具体的にどうやっていいか分からず悩んでいた。
 そんなとき、近くの農家でブドウの収穫の宴に招待された。
 行ってみると、男たちが収穫したばかりのブドウをワインを作るため、
 絞り機にかけていた。この絞り機を見た瞬間、ひらめいた」

ホレリス(アメリカ、コンピュータ生みの親の一人)の場合
「国税調査の仕事をしていて、集計の機械化が必要だと考えていた。
 そこに車掌が切符の確認に来た。車掌は注意深く切符に数カ所の穴を開けた。
 それを見て、パンチカードのシステムを考案した」

部下指導に失敗する落し穴

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久しぶりの『温故知新』は、
1999年11月に当時のユニゾンの講師が記したコラムから。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥・・・・・・・・
『部下指導に失敗する落とし穴』

「人はすべからく事上に在って磨くべし」(陸澄)と昔から言われているように、
人の指導育成は現場の経験を通じてなされることが基本である。
これは、いわゆるOJTと言われるやり方である。

多くのマネージャーは、そのことを認識して自分なりの努力をしている訳だが、
思うように部下が成長してくれないと嘆くマネージャーも少なくない。
確かに、適性に欠けるなど、部下自身に問題がある場合もある。
しかしマネージャー本人がそれを言ってはおしまいである。
会社から部下を任され、自分も引受けた(部下を任された時点でそうである)以上、
不退転の気持ちで本人の成長を促す他はない。
その際、ヒントになると思われるチェックポイントを挙げてみる。

1.指導のポイントがずれている
 ここでいうポイントとは、知識的、技術的なことよりは、むしろ物の見方、
 考え方のことを指している。若手の部下を指導する場合は特に重要なことである。

 例えば、「お金にもならない客に、なんでそんなに関わっているんだ!
 顧客満足だけでは利益は稼げるわけないだろう。そんなこともわからないのか!」
 「目標にはほど遠かったけれど、よく頑張ったよ。こんなご時世だからね…」
 などというような指導を上司から繰り返し受けていると、間違いなく、その部下の
 仕事のスタンスは歪んでくる。ベテランになってから矯正しようとしても、
 大変難しいことは現実が示している通りである。

2.自分中心の指導になっている
 相手の立場に立つ、ということはよく言われることであるが、
 言葉で言うほどやさしいことではない。 自分で「こうだ」と思っていること
 自体が、既に相手の立場に立っていないことかもしれない。
 自分中心の指導でよく見受けられることとして、次のようなことが挙げられる。

 (1)経験主義に陥っている
   自分の過去の経験や見聞をモノサシにして指導しようとする姿勢である。
   以前はこうだった、自分はこうしてうまくやった、といった具合である。
   部下からすれば、「昔と今は全く違いますよ。もっとあなたも勉強したら」
   と心の中でつぶやきたくなりそうだ。

 (2)レベルの違い
   自分では易しく話しているつもりだが、部下の立場では難しくてわからない。
   マネージャーの方は業を煮やしてしまい、
   「あれだけ言ったのに、まだわからないの」となる。

 (3)自分の考えややり方を押しつける
   未熟な部下の場合は、押し付けてでもやらせなければならないことも多い。
   しかし、いつまでもそのような指導法を中心にしていると、いつの間にか、
   何も考えない部下にしてしまう。「うちの連中には指示待ちが多い。自分で
   考えようとしない」とボヤくマネージャーには、押し付け派が多いようである。

3.教え方が画一的である
 「桜切るバカ、梅切らぬバカ」と言われるが、
 要は人を見て法を説かないやり方である。

 一言、二言言えばわかる相手に対してくどくど説明してやる気をなくさせてしまう。
 叱り飛ばせば結構やる気を出すタイプに対して、逆に励ましたりする。
 要は心理音痴である。また、状況音痴のマネジャーもいる。
 グループ全体がどうしてよいかわからずにとまどっているような時に、
 いつものように「さぁ、気合いを入れて頑張ろう!」と精神論を振りかざす。
 状況を適確に見抜いたり、判断したりすることができず、
 いつもワンパターンになってしまっているのである。

4.口先だけでアクションを取らない(取らせない)
  親が我が子をしつける場合、よく耳にする言葉、「あれほど言ったでしょう」
 「何度言ったらわかるの」「今度やったら許しませんよ」…。
 ただ叱るだけで、アクションを取らない。あるいは取らせない。

 こういうことを何回も繰り返していると、子供はどう受け止めるか。
 「あぁまたか、うるさいな」ぐらいで終わってしまうだろう。
 このような環境で育つと、他人の注意や叱責を真に受け止めることは
 少なくなってしまう。このようなことは職場でも同じことが言える。
 何度か注意しても改まらない場合は、強制力を発揮してでもアクションを取らせ、
 改善させなければならない。それは単に業務上の問題だけでなく、
 場合によっては人間性という、もっと根本的な問題に関わることである。

5.率先模範をしない
 マネジャーは人の上に立つ立場にある。
 それ故、その言動においては目立つ存在であるという自覚が必要であろう。
 平素、立派なことを言っていても、その行為が伴っていないと、部下は聞く耳を
 持たないばかりか、権威そのものまで疑ったり、否定したりするようになる。

 凡人にとっては、言行一致ということは大変難しいことではある。
 しかし、少なくともそのための努力をしている姿勢だけは示したいものである。

このような落し穴に入らないようにするには、
自分に厳しいセルフチェックが必要だろう。
しかし、落し穴というのは、気が付かないから落ちてしまうものなのである。
だとすれば、そのことを気付かせてくれる周囲の声に、
謙虚に耳を傾ける姿勢こそが大切なことだと言えるだろう。

良い生活のリズムを作り、時間を味方にする

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第12条『良い生活のリズムを作り、時間を味方にする』

時間だけは万人にとって共通である。

一生懸命にやっている人も、怠けてぶらぶらしている人も
時間だけは同じように公平に経過する。
誰にとっても1時間は1時間である。

だが、こんな事はないだろうか。

営業マンが、思い切って朝早く会社を飛び出したら、
午前中だけで思いがけず沢山のお客様を回ることが出来た。
少し時間の余裕が出来たので、もう一軒お客様先に行ったら、
思いもかけない注文をいただいた。

これなど正に時間が味方してくれた例である。

時間が味方するとは、時間が我々を応援してくれる、
時間が我々を助けてくれるという意味である。

もう30分早く行けばうまくいったのに、もう少し早く提案書を
出しておけば受注いただけたのに、というようなものは
時間が味方してくれなかった例である。

このようなことは世の中に結構あるのではないだろうか。

時間が味方をしてくれれば努力は活きるし、時間が味方を
してくれないと、努力が水の泡に帰すことも多い。

同じやるなら、時間を味方につけて、努力を活かしたい。
その時間を味方につけるポイントは、良い生活のリズムを作り、
決めたことを決めたときにやることだ。

前日の夕方、翌日の訪問のために鞄の中のカタログ類を点検した。
使い切ってなくなっているカタログに気づき、早速補充した。
翌日の商談でその商品の話になった。
昨日補充していて本当に助かった。
夕方、日報を書きながらふとひらめいた。
すぐにお客様に電話をした。
「ちょうどその話を考えていたところなんだ。明日来てくれないか」
と言われて、翌日のアポが取れた。

これもみんな時間が味方をしてくれた例である。

このようなことの積み重ねが時間の経過で大きな成果に
つながるのである。

仲間に関心を持ち、美点尊重の精神で接する

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第11条『仲間に関心を持ち、美点尊重の精神で接する』

組織は、お互いに協調したり力を結集することで
大きな成果が上がるのである。

成果が上がっていない集団は、お互いに相手の悪口を言い合い、
けなし合っている。そして、お互いに面白くないのである。

そうならないためには、美点尊重の精神を持つことである。

しかし、相手の美点を見ろといっても、なかなか難しい。
それは、欠点はよく見えるが、美点は見えづらいからである。

人には、まわりから認められたい、負けたくない、いばりたい
という自我があり、これが邪魔をして美点を見えづらくしている。

また、自我が満たされていないとき、人は他人のことをボロクソに
言い、相手をやっつけることで自我を満たそうとする。
なぜなら、自我が満たされていないときに相手の良い所を
みてしまうと敗北感を感じてしまうこともあるからだ。

更に集団というものは、大きくなると一人一人と口をきくことが、
どんどん難しく少なくなっていく。
そして、加速度的にコミュニケーションが悪くなっていくものである。

だから、まずは、仲間に関心をもって、意識して話をすることが
大事である。
そして、素直に相手の良い所を見つけ(美点発見の精神)、
その良い所を見つづけ(美点凝視の精神)、
その良さを生かしてあげる(美点活用の精神)ことに
努めるべきである。

逃げ心を排し、向い合う

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第10条『逃げ心を排し、向い合う』

よく思いやりとか、やさしさということが話題になる。

では、「真の思いやり」とか「やさしさ」とは
どんなことを言うのだろうか。

仲間がいい加減なことをしていても言わない。
少し気をつければ防ぐことができた仲間のケアレスミスも
最後まで見て見ぬふりをする。

これらは本当の思いやりと言えるのだろうか?

言うべきことをハッキリ言ってあげるのと、どうせ言っても
波風を立てるだけだし、と黙ってつき放すのと、どちらが
思いやりがあるのだろうか。

見せかけの善、見せかけの思いやり、見せかけのやさしさは、
仲間のためにはならない。

もし、そんな逃げ心の人が3人、5人と職場に増えていったら、
職場はどうなるだろうか?

見せかけの思いやり、見せかけのやさしさの人の心の底には、
間違いなく逃げ心があると言える。

つまり、面と向い合わない心である。

もう少し詳しく言うなら

1)話し合わない
2)核心にふれない
3)同情や理解しているふりをする
4)時間が解決してくれるという誤解
5)自覚の問題だと言ってつき放す

こんな心があるのではないだろうか。

もし会議で、いろいろ問題は多いのに誰も傷つかない、
誰も損しない、是も非もハッキリしないテーマや
結論ばかりになったら、一度考えてみてほしい。
逃げ心がなかっただろうか。

逃げ心に向い合い、社員が晴々とした気持ちで毎日仕事に
取り組める職場を是非作ってほしい。

「おかげさまで」の気持ちを大切にし、態度で示す

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第9条『「おかげさまで」の気持ちを大切にし、態度で示す』

「おかげさまで」という感謝の気持ちを持つことが大切だ、
ということは誰でも知っている。この「おかげさまで」という点から
世の中の人を見ると4つに分かれる。

1)おかげさまでの気持ちがあり、態度で示す人
2)おかげさまでの気持ちがあり、態度で示さない人
3)おかげさまでの気持ちがなく、態度に示す人
4)おかげさまでの気持ちがなく、態度に示さない人

この4つのタイプで、周囲から最も好感をもたれ、
沢山の協力を得ている人はどれだろうか。

「おかげさまで」という心は自分の弱さ、未熟さ、限界を
知っている真に謙虚な人だけが知っている心であり、言葉である。

だが、「おかげさまで」の気持ちがあっても、
伝わらなかったのでは気持ちのない人と変わらない。
伝わってこその「おかげさまで」である。

人は苦しい時、誰かに目をかけられたり親切にされると本当に嬉しい。
大体そんな時は「おかげさまで」と思うし、「ありがとうございます」の
言葉も出るものである。

怖いのは、順風満帆の時ではないだろうか。
何もかもうまくいき、自分の思い通りに仕事が進んでいる時、
ついともすると「自分の力だ」と思い込みやすい。
そして思い上がって傲慢になり、いつの間にか人を見下すようになってしまう。

全てがうまくいっている時こそ「おかげさま」の気持ちを忘れず、
周りの人に感謝を表してもらいたい。

黄色信号を堂々と渡る

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第8条『黄色信号を堂々と渡る』

経営を革新するため、そして会社を良くするために、
メンバーがやるべきことが3つある

1)隙間を埋める
→ 誰かがやらなければならないことで、誰もやっていない事をやること

2)イノベーション(革新)
→ よいと思うことや、みんなでやろうと思うことを提案すること

3)前に進む
→ そして決めたことをドンドン実行していくこと

以上の3つが黄色信号の意味である。

堂々とは、腹をすえて動じないことである。
これは、他人がどうであれ、自分がこうしたいと思う攻め心である。
これがなくては、事は成就しないのである。

以上の3つをメンバーが腹を据えて、動じずにやっていかなかったら、
会社の革新は難しい。

一般的によく言われる、やるべき仕事の基準は以下6つの
青信号の仕事である。

・上司の指示
・マニュアルに記載された仕事
・職務指示書に基づく仕事
・職場の慣習に基づく仕事
・常識的に行われている仕事
・特別に認められている仕事

では、もし、メンバーが青信号の仕事だけをやっていたらどうなるだろうか。

まずスキマ風ができる。そして仕事の習熟度が高まり、仕事に慣れてしまい
成長しなくなる。
このような状況でイノベーションが行われる可能性は限りなく低くなり、
企業の発展などを期待できなくなってしまう。

成長や発展は、今までやっていないことにチャレンジするところから
始まるのである。

「はい、明日も良い顔」を習慣にする

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第7条『「はい、明日も良い顔」を習慣にする』

人間関係を円滑にし、元気な職場を作っていく第一歩は
明るい挨拶である。

テキパキとした動作でメリハリのある明るい挨拶を
心掛けるころはとても大切である。
特に仕事など、うまく行っていないときは、表情が暗くなり
がちである。
そのような時ほど意識して明るい挨拶を実行する必要がある。

下記は挨拶の基本用語「はい、明日も良い顔」である。

ハ・・・ハイ
イ・・・いらっしゃいませ
ア・・・ありがとうございます
シ・・・失礼いたします
タ・・・大変お待たせいたしました
モ・・・申し訳ございません
ヨ・・・よろしくお願いいたします
イ・・・いつもお世話になっております
カ・・・かしこまりました
オ・・・おはようございます 恐れいります

これらの挨拶が明るい笑顔で、自然に職場の中で出来るよう、
日頃から習慣にしておくことが元気な職場へと繋がる。

すぐに動いて第一結論を早く出す

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第6条『すぐに動いて第一結論早く出す』

上司から仕事を指示されて、そのままにしておくと、
必ず「あの件どうなっている?」と言われるのでは?

指示された時や約束した時は、すぐにアクションを起こし、
「取りあえずこういうことになっています」という第一結論を
早くだすことが重要である。

第一結論を早く出すと、どんなメリットがあるだろうか?
そのタタキ台が良くても悪くても、適切な指示を出したり
適切な手が打てるのだ。だから、いいものになるのだ。

ところが、納期ギリギリで「ダメでした」では、手の打ちようが
ないのだ。第一結論を早く出して、みんなの協力を上手に引き出す
ことが大切なのだ。そうしたら組織全体の機動力も上がるのだ。

そのためにはすぐ動くことだ。確かにやらなければならない事は多い。
だからすぐ動こうと思ったら、仕事の優先順位を決めることだ。
しかし、わからない場合もある。発信者の意図をよく汲んで判断する
ことも大事だし、それでもわからない場合は、上司に聞くことだ。

もう一つ、第一結論がなかなか出て来ない理由がある。
それは、いいものを作ってとか、より安全なものにしてからという
意識である。ところが、これが問題なのである。

なぜかといういうと、人間は誰でも完全無欠な人はいないのだから、
自分でこれは完璧だと思って出したタタキ台でも、必ず欠点や欠陥が
あるものなのである。
そうすれば、必ず批判されたり、叩かれるわけである。
ところが、これならという絶対自信があるものを出してタタかれると、
その時のショックは非常に大きいのではないだろうか。
プライドの強いほど大きい。

そうならないためには、早く第一結論を出すことと、叩かれたことを
自分を否定されたと受け止めないことだ。いいものを作るためには、
お互いに叩き合うことが大事だと信じられるかどうかである。

約束や決まり事を守り「ハイ」に責任を持つ

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第5条『約束や決まり事を守り「ハイ」に責任を持つ』

約束や決まり事を守るというのは、
ごく当たり前の人間としての基本である。

約束にもいろいろとあるが、1対1の約束と職場内での
約束とどちらが守られる率が高いだろうか?

意外と職場内の約束が守られない
(例えば報告書の納期、公共スペースの整理整頓など)。

これはなぜだろうか?

理由は3つである。
1)多少のことは許されるだろうという甘え
2)事の重大さが認識出来ない幼稚さ
3)その場をうまくつくろうズルサ
甘え、幼稚さ、ズルサが働くのである。

それではなぜこの3つの気持ちが働くのか?

2つの理由が考えられる。

1つは、皆が守っているのだから自分1人くらいは守らなくても
よいのではないか、と思ってしまう。

もう1つは、皆が守っていないのだから自分も守らなくて
いいだろう、という気持ちが芽生えてしまう。

職場の約束は、どのみち守られない性格をもっているのだ。

しかし、このようなことを許しているとどうなるか。
職場で何を信じ、何を頼りにしてよいか分からなくなる
のではないか。果たしてそれでよいのだろうか。

信じられる職場を作るために、せめてあなただけには
職場内の約束を守って欲しい。
そして「ハイ」に責任を持ってもらいたい。

けじめをつける

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第4条『けじめをつける』

けじめという言葉の“けじめ”の字は、漢字では「褻」と書く。
反対の言葉は「晴」である。

「褻」のもともとの意味は下着・普段着である。

この意味が転じて、
“慣れる”→“なじんで心安くなる”→“ものごとをあなどる” 
となった。マンネリになることを「褻枯れ」などといったりもする。

そして、このようにならないようにするのが「晴」である。
「晴」とは、緊張する・身を引き締めるという意味である。

場面が変わったり、また、マンネリにならないように
時々引き締めなければならないのだ。これを「け締」という。

けじめのつかない人のタイプは4つある。
1)状況判断のできない人[おろかな人]
2)すぐに心安くなって、惰性に流されてしまう人[だらしない人]
3)物事や人をあなどってしまう人[ごうまんな人]
4)自分の価値観にこだわって柔軟性に欠ける人[がんこな人]

組織の中で、人間尊重ということが往々にして言われる。
個人を大切にする、自由を尊ぶということだが、
そのためにはけじめをつけることが不可欠なのである。

けじめがないと、一つのことをやり始めたときに、見境なく
そのことだけを続けてしまうことになる。
例えば、リラックスというと見境なくリラックスし続けること
になるのだ。

お客様が見えたら、けじめをつけなければならないのである。

常に前向きな言動に努める

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第3条『常に前向きな言動に努める』

人は、とかくうまくいっているときには前向きである。
しかし、うまくいかなくなると後向きなことを発言したり、
そういう行動を取ったりしまいがちである。

この後向きの言動は、組織を腐らす麻薬のようなものである。

会社を批判したり、人の悪口を言っているとき、
気分は麻薬のように気持ちが良い。
しかしそれにより、少しずつ組織が悪くなっていく。

さらに、全体がうまくいっていないときには、
その後向きの言動に同調する人が出てくる。
そして、「そうだ、そうだ」と気勢を上げることになったりする。
これでは、組織は悪くなる一方である。

そこで必要なのが、誰かが後向きなことを言ったときに、
勇気を持って阻止することである。

「そんなことはないですよ」と言うのはなかなか難しいかもしれない。
だが、せめて「そんな話はやめましょう」とか
「そんな話は聞きたくありません」ぐらいのことは言えるのではないか。

普段から物事を前向きに捉えるクセをつけ、そういう言動を心掛ける
ことが、組織を腐らせず良くしていく第一歩ではないだろうか。

会社の理念をよく理解し、方針を遵守する

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第2条『会社の理念をよく理解し、方針を遵守する』

会社の理念とは何か?

これは会社の進むべき方向を示すものである。
また、理念は何のためにあるのか?
方向を明確に示すものであると同時に、自分自身を鍛える教えである。
例えば貢献主義という理念が示すものは、皆が業績貢献のために頑張ろう
という会社の方向を示すと同時に、社員の1人ひとりが会社への業績貢献を
通じて自らを鍛えるべきであるという教えでもある。

次に方針とは何か?

方針とは他社との違いを作りながら業績を上げていく道である。
他社と同じような商品を売っていたのでは、
お客様にファンになっていただくことはできない。
他社との違いを明確にしていくから、ファンになってもらえるのだ。
そしてファンになっていただくから、業績にも貢献できるのである。
だからライバルにも勝ち、社会にも貢献できるのである。

このように考えると、理念と方針は会社の命綱である。
ところが、この重要性を分からない人がいたり、
ないがしろにしたりする人もいる。これはとんでもないことだ。

だから組織人たるもの、理念・方針の意義をしっかり理解し、
遵守して実践しなければならないのだ。まずそのためには、
上の人の話をよく聴き、しっかりと自分のハラに落とし込む必要がある。

理念や方針を念仏のようにしてはならない。
普段の仕事の中で、意識できて初めて意味を持つのである。

先陣を切って、共通目標達成に貢献しよう

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モラール・クリエイター12ヶ条

第1条 『先陣を切って、共通目標達成に貢献しよう』

どの会社、どの部門にも共通目標というものがある。

達成しているときは問題はないが、未達成の場合、往々にして、
それまで隠れていた様々な問題が表面に出てくるものである。

そして、メンバーの間にネガティブな発言が目立ってきたり、
全体の雰囲気が悪くなったりする。

このように“こんな目標なんかやってられない!”という雰囲気が
出てきてしまったときこそ、先陣を切る人が必要である。

もちろん、すぐに成果が出るわけではないが、まずは先頭に立って
行動することではないだろうか。

それは大変だし、とても勇気のいることである。
しかし、「あいつもがんばっているぞ」という勇気の証拠づくりが第一歩である。
そして「あいつでもできるぞ」という可能性や自信の証拠づくりをすることが
組織全体を巻き込んでいくのだ。

まずは、勇気や可能性や自信の証拠づくりをすることが、
モラール・クリエイターとして、先陣を切ることになる。

そして、共通目標達成のためには、決してあきらめないことである。
また、自分1人だけではなく、上司をうまく巻き込むことで、
より効果的に成果に結びつけることができるだろう。

モラール・クリエイター12ヶ条

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モラール・クリエイター12ヶ条

私たちユニゾンでは、組織を活性化するために組織の
1人ひとりが意識しておきたい考え方や、心がけたい言動を
“モラールクリエイター12ヶ条”としてまとめています。

明日からは、この“モラールクリエイター12ヶ条”の
言わんとしているところを、1つずつご紹介していこうと思います。
本日は12ヶ条全ての項目のみをご覧いただきましょう。

 1.先陣を切って、共通目標達成に貢献しよう
 2.会社の理念を良く理解し、方針を遵守する
 3.常に前向きな言動に努める
 4.けじめをつける
 5.約束や決まりを守り「ハイ」に責任を持つ
 6.すぐに動いて第一結論を出す
 7.『明日も良い顔』を習慣にする
 8.黄色信号を堂々と渡る
 9.『おかげさまで』の気持ちを大切にし、態度で示す
10.逃げ心を排し、向かい合う
11.仲間に関心を持ち、美点尊重の精神で接する
12.良い生活のリズムを作り、時間を見方にする

以上の12ヶ条を意識・実践していけば、
組織のモラールクリエイターとして成長できるというものです。
ただ、これだけではよくわからん、という方もいらっしゃると
思いますので、詳しくは明日からのブログを是非ご覧下さい。

4月からはじめて管理職になる方や、新入社員を受け入れる立場に
ある管理職の方には、組織経営の “スローガン”としてもお役立て
いただける内容ですので、お楽しみに。

共同体の精神

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「組織人5つの基本精神」の最後にご紹介するのは、『共同体の精神』。

組織は多様な価値観を持った人たちの集まりである。
“仕事”の価値観一つとってみても“報酬・出世・成長・安定・生活…”など、
人によって重視するものは異なっているはずだ。
そのような色々な価値観だけに従って、一人ひとりが好き勝手なことばかり
していれば、組織は成り立たなくなってしまう。

そのため組織には、その組織の理念・方針・目標・計画がある。
それらの“共通目標”を達成するという共通のルールがあるから、
組織は多様な価値観を受け入れることができるとも言えるだろう。

とは言うものの、
組織で働いているのは感情を持った生身の人間である。

生身の人間である我々が、組織で働き続けていくためには、
その組織に対する愛着・誇り・忠誠心といったものが必要だろうし、
一緒に働く仲間たちに対する“メンバーシップ(「同じ釜の飯を食う」
仲間としての意識)”も欠くことができないものだろうと思う。

“共同体の精神”を一言で言い表すならば、
有名な言葉に「一人はみんなのために、みんなは一人のために」
(All for one,One for all)があるが、次の言葉たちも金言であろう。

■ 共同体の精神

1.成功に秘訣があるとすれば、他人の立場からものごとを見ることの
 できる能力である(ヘンリー・フォード)

2.私なく案ずるときは不思議の智恵も出づるなり(山本常朝)

3.分かちたる喜びは、倍したる喜びなり(ゲーテ)

4.小さな妥協は小さな人物でもできる。
 大きな妥協は大きな人物にしかできない(松永安左衛門)
 
5.人間は優れた仕事をするには、自分一人でやるよりも他人の助けを
 借りる方が良いものだと悟った時、その人は偉大なる成長を遂げるのだ   
 (カーネギー)

自己成長の精神

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先日からシリーズでお伝えしております、「組織人の5つの基本精神」
4日目の今日は、「自己成長の精神」に関連する、先達の言葉をご紹介いたします。

私は研修の際に、
「皆さんは成長したいと思っていますか?」とご質問することがあります。
若年層の研修では、ほぼ全員の方が「Yes!」と答えます。
しかし管理職研修になると、稀に、
「最近、成長したいという気持ちを忘れているかも知れません。」
というお答えをいただくことがあります。

確かに、日々の忙しさや疲れ、いろいろな理由によって、
自分が成長を求めている事を忘れてしまうこともあるでしょう。

そんなとき、以下の言葉達がお役にたつかも知れません。

■ 自己成長の精神
1.人間は自己の運命を創造するのであって、これを迎えるものではない    
(ヴィルマン)

2.誰でも機会に恵まれない者はない。ただそれを捕らえなかっただけだ
(カーネギー)

3.諸君は私から哲学を学ぶのではない。哲学することを学ぶのだ
(カント)

4.神と悪魔が戦っている。その戦場は人間の心の中だ(トルストイ)

5.志を立てるのに晩すぎるころはない(ボールドウィン)

秩序維持の精神

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unison1がご紹介しております「組織人の5つの基本精神」
業績尊重の精神相互親密の精神に引き続き、本日はunison2が
“秩序維持の精神”に関連する名言をご紹介いたします。

秩序維持の精神を一言で表現するならば、
『“正直者がバカを見ない”組織にしよう』ということ。

もう一言つけ加えれば、『組織には“モラルなくしてモラールなし”』
ということになるでしょう。
モラルとは“道徳・倫理”、モラールとは“士気・意気込み”のことです。
意味するところは、組織に属する一人ひとりが、組織のルールや約束事、
道徳・倫理観を大切にしなければ、組織全体の士気も上がらないということです。

以下の名言も、至極当たり前のことを言っているのですが、
今一度真摯に向き合ってみたい言葉達です。

■ 秩序維持の精神
1.自分自身を統制し得ない者は、自由人たるの資格がない
 (クローディウス)

2.秩序は時間を倍にする(ラ・フォンテーヌ)

3.自由は健全なる制限に比例して存在する(ウエブスター)

4.礼儀作法は各人がその肖像を写す鏡である(ゲーテ)

5.無人島で紳士たり得る者が真の紳士である(エマーソン)

相互親密の精神

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前回に引き続いて、本日は「組織人5つの基本精神」
『相互親密の精神』に関する先達の名言をご紹介します。

企業研修を担当している中で、
昨今最も欠けてきているのではないかと感じているのが、
この『相互親密の精神』。組織の中では表面的に上手く
やっていければベター、というのが現代流儀かもしれません。

けれども、組織におけるコミュニケーション障害の大半は、
互いへの真剣さの欠如に起因するのではないでしょうか。

■ 相互親密の精神

1. 友を得る唯一の方法は、自分が人のよき友たるにある(エマーソン)

2. 仁者は常に人の是を見る。不仁者は常に人の非を見る(伊藤仁斎)

3. 友情は愛されるより愛することに存する(アリストテレス)

4. 春風を以って人に接し、秋霜を以って自ら慎む(佐藤一斎)

5. 君は称賛する者、自分にやさしくしてくれる者、
  自分に味方する者だけから教訓を得ているのではないか?
  自分を拒む者、自分と敵対する者、自分と議論する者から
  大きな教訓を得たことはないか?(ホイットマン)

業績尊重の精神

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先日、当ブログでご紹介した「組織人5つの基本精神」をご覧になった
お客様から「ああいう精神論って大切ですよね」という言葉を頂戴した。

「特に新入社員には、心構えとしてしっかり身につけさせたいですね」
とも続けていただいた。私たちにとっては非常に嬉しい言葉だった。

そこでというわけではないのだが、
新入社員研修で5つの基本精神をご紹介する際に引用することもある、
先達の名言を以下に挙げてみる。今回は『業績尊重の精神』に関連するものを…

■ 業績尊重の精神

1. 成功には何のトリックもない。
  私は私に与えられた仕事に全力を尽くしてきただけだ(カーネギー)

2. 競争心は才能の糧であり、羨望は心の毒である(ヴォルテール)

3. 確たる信念を持っている人は不景気の時ほど儲ける(松下幸之助)

4. 人はどんな高い所にでも登ることができる。
  しかしそれには決意と自信がなければならぬ(アンデルセン)
 
5. 我々にとっての最大の光栄は、一度も失敗しないということではなく、
  倒れるごとに必ず起き上がることである(ゴールドスミス)

今後機会があれば、残り4つの基本精神に関する先達の言葉もご紹介したい。

再考:経営管理の目的〜圧力ではなく活カヘとつなげるには〜

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「管理」という言葉に生理的嫌悪感を覚える人も少なくない。
全体主義、独裁体制、規制、しめつけ、といった連想につながりやすいからだろう。

管理を意味する代表的な英単語としては、コントロールとマネージがある。
コントロールは「統制・支配する」といったニュアンスが色濃く、
マネージの方は「なんとかうまくやる」という意味合いがあるようだ。

コントロールとしての管理には抵抗がある人でも、
マネジメントとしての管理には進んで従っている場面もよく目にする。
芸術家や職人さんなどは、他人からの指図を嫌うタイプとしてすぐ思い浮かぶが、
コンサート中に演奏者が指揮を無視したりはしない。
「良い作品を仕上げる」という目的のためには、
コンダクターの「管理行為」にきちんと、しかも前向きに従うのである。

企業においても同様であろう。
管理者が「統制・支配のための管理」を行おうとすれば反発が生まれよう。
管理者とは「管理する人」ではなく、「管理を通じて良い成果を生み出す人」
なのだという原点を忘れてはならない。また、管理の本来の目的を考えたときに、
特に警鐘を鳴らさなければならないのは「管理放棄管理者」の存在である。

部下の自主性の尊重という美名のもとに、実質的には放任し、混乱させ、
組織文化を破壊し、経営破綻の元凶となっている。
このような「仕事をしない管理者」を生み出すのは、
同様に「仕事をしない上位管理者」が原因である場合もある。
「あいつを課長にするんじゃなかった」などと言う前に、
自分自身のマネジメントのあり方を振り返ることが重要であろう。

管理行為の不在、あるいは管理行為がもし圧力と受け止められているとすれば、
管理者の思想か手法のいずれかに間題がある。
そこで、活カヘつなげるための管理のあり方について考えてみたい。

○○管理という言葉を拾いだしてみただけでも、何十という種類がある。
これらの中から「成果」と「活カ」をキーワードとして、全ての管理者に共通する
ものを整理すると、以下に述べる「5つの管理領域」が浮かび上がってくる。
いやしくも管理職という立場にある以上、これらについての管理行為を行うことは
「ノブレス・オブリージ(職位に伴う義務)である」
という自覚を持って立ち向かっていただきたいものである。

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リーダーに特有の落とし穴

気がつけば丸々二ヶ月の間、
メルマガ「ユニゾンTOPICS」の配信が滞っておりました。
大変申し訳ございませんでした。Vol.26 は明日(6/29)配信します。
メルマガに掲載予定の「温故知新:リーダーに特有の落とし穴(1989年10月)」
の全文を一足お先に公開します。

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リーダーの立場にある人達の不祥事が、最近とりわけ目立つようである。
政治家、官僚、経営者といったトップクラスの不祥事はマスコミを賑わすが、
組織の片隅で起こるセクハラや不正等も少なくはない。

リーダーの立場になった時、多くの人は気を引き締め、
フォロワー(従う人)のためにも頑張らなければ、という思いを強くする。
しかし、月日と共にその初心は忘れ去られてしまうこともあるようだ。
眉をひそめたくなるケースをいくつか取り上げてみよう。

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マネジメント効率を高める7つの“S”

本年最後の配信となる ユニゾンTOPICS Vol.22(12/27配信予定)に掲載する
「温故知新:マネジメント効率を高める7つの“S”」の全文を一足お先に公開します。

11年前の小論ではありますが、現在の職場にも通じる内容が多くあります。
技術がどんなに進歩しようとも、人間と集団に生じる事象に大きな進歩はない、
ということでしょうか・・・

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……‥・・・・・・・・

「大企業病」という言葉は、最近ではあまり聞かれなくなった。
バブル崩壊後、リストラが徹底されてきたためだろうか。しかし、
現場に一歩踏み込んでみると、まだまだムダや脆弱さが目につく組織も少なくない。
かなり共通している傾向としては次のようなことが気になる。

1.不要ではないかと思われる業務が多い

なぜこんなに提出書類が多いのか。
このようなデータを集計し、分析して何に使われるのか。
会議の資料と称して何日もかけ作成したものが全然活用されない。
数十ページにわたる方針書は見栄えは良いが、
その組織の実態と比較するとあまり先行しすぎている…、等々。
細かな事まであげつらえば、きりがないくらい多くある。

2.業務が細分化され、人が増える傾向は依然として残っている。
  特に大手企業の場合は、スタッフがやはり多いようである。


リストラの進行で、直間比率がかなり見直されてきたが、
それでもまだ付加価値を生まない業務に携わる人は数多いように思われる。
スタッフの数とラインのデスクワーク量はどうも正比例の関係にあるようだ。

3.職場のコミュニケーション障害で、エネルギーが浪費されている

コミュニケーションが上手く図れないで生じる職場内の軋轢や問題が、
どのくらい生産性を阻害しているか、測定のしようもないが莫大な量になる事だけは
間違いない。かと言って、お互いの意思疎通に神経質になりすぎると、
逆に生産性は下がることにもなる。まことに厄介な問題である。

マネジメントの効率を上げるために、
過去数多くの手法が唱えられ、そして消えていった。
これからも新しいやり方や考え方が出てくるだろうが、
他方では念仏のように唱え続けて意識づけをしておくことも忘れてはならない。
ここでは、極めて当たり前の事ではあるが、
“7つのS”という形で念仏を提案したい。

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「報告」に見られるマネジメントの落し穴

次号ユニゾンTOPICS Vol.19 に掲載予定の
「温故知新:『報告』に見られるマネジメントの落とし穴」の全文をご紹介します。

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研修で学んだことが実践されない、という声をよく耳にする。

これは研修の専門企業にとっても由々しき問題である。
しかし、解決策とは言えなくとも、打開策ぐらいならある。
それは、研修後実践せざるをえないように仕掛けをすることである。

そのひとつがフォロー研修である。つまり、本研修の2〜3ヶ月後に、
実践してきたことの報告を中心に、再度研修を行なうことである。

当然、その時はきめ細かな実践内容を記述した報告書を持参して、
研修会に臨んでもらうことになる。場合によっては、
この種のフォロー研修を2回、3回と繰り返し行なう。
そうすると、いい加減な研修生の場合も大抵は取り組むようになる。

実践するようになれば、本人の改善点も次第に明確になってくる。
格別現場で観察するわけではないが、報告書を見れば大体のことはすぐわかる。
マネジメント力の弱いマネジャーの場合は、
次のような共通した傾向が報告書の中に見られるのである。

1.成功要因・失敗要因の分析が甘い

実践したことがなぜうまくいったのか、
あるいはいかなかったのかの分析ができない。
「こういう結果であった」という単なる結果報告の傾向が強い。
特に成功した場合の要因分析が苦手のようである。

自分自身のやってきたことを客観的に振り返ることができないということは、
明確な意図と強い意識のもとで日常の仕事をやっていないとも言える。
いずれにしても、成功や失敗から学び取ることができないのは致命的である。

2.事前に予測される問題に対して手が打たれていない(計画に入っていない)
ある事を集中してやろうとすれば、別なことがおろそかになる可能性は充分にある。
そういうことに気が付かない。例えば、新規開拓を重点的に推進すると、
既存客のフォローがおろそかになるのは充分考えておかなければならないことである。

ところが報告書の中で、既存客からの売上げが低下し、
競合相手に取られた所も発生した、などと平気で述べているのである。

3.途中で判明した問題が、その時点で修正されないまま納期まで放置されている

3ヵ月後の報告研修会で、
「部下任せにしてしまい、チェックをおろそかにしていた」というような報告も多い。
部下任せにしていたことが、3ヶ月間もわからなかったのだろうか。
少なくとも1ヶ月して振り返れば気が付くことであろう。

単純なことにさえ気が付かないのは罪である。
気が付いても改めないのは更なる罪である。

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ユニゾンの書籍


『はじめての管理職100問100答』

(株)ユニゾン 堤幸政/河村亜紀 著

明日香出版社

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