前回のエントリーでは、
マネジリアル・グリッドがどんなものかを簡単にご紹介した。
※過去記事ご参照→『マネジリアル・グリッド』

以降は3回に分けて、それぞれ類型化された各タイプの傾向と
対策(リーダーの自己変革ポイント)をご紹介する。
今回は“1・9型”リーダーについて。

“1・9型”のリーダーは、良く言えば“和を以て貴しと為す”タイプ。
業績を重視するよりも円滑な人間関係を重視するので、悪く言えば
“仲良しクラブ”的な組織経営をしがちなタイプであるとも言える。
このタイプに特徴的な傾向を以下に挙げてみる。

(1) 部下に目線を合わせて話を聴こうとする姿勢がある
(2) 部下を育てたいという意識は高い
(3) 周囲から嫌われることを極度に恐れる
(4) 組織内の人的トラブルを避ける
(5) 自らが汚れ役となるのを避ける
(6) 業績達成に対する覚悟を決めきれない
(7) 部下を叱ることができない
(8) 部下に負荷をかけることがでない
(9) 部下に負荷をかけなければならない際に上役の口を使う
(10)上役に対しては原則イエスマンである

このタイプのリーダーは一見、周囲との調和を重んじているように見える。
しかし、それは自分本位な欲求−自分は傷つきたくない、嫌われたくない、
無視されたくないといった欲求−の裏返しである場合も少なくない。

次に、このタイプのリーダーの自己変革ポイントを挙げてみる。

(1) 業績達成こそリーダー最大の責任であると認識する
(2) 業績達成の責任と真摯に向き合う
(3) 業績達成のためには人的摩擦や衝突が欠かせないと心得る
(4) 業績達成に向け、自らの覚悟が定まらなければ上役を使う。
   すなわち上役に対して自ら進んで業績達成を宣言することで、
   自らに負荷をかける
(5) 部下に対して上位方針を説明する際には、自らやり遂げる
   覚悟を決めた方針であることを必ず明示する
(6) 折に触れ、自社・自組織・自分たちの仕事に対する自らの
   思いやビジョン(明るい展望)を部下たちに伝える
(7) 部下に“より高い負荷”をかけることが自らの使命と心得る
(8) 部下に対しては信賞必罰の姿勢で臨む
(9) 上役に対して上申する習慣をつける。ときには部下の面前で
   上役に上申する姿を見せる
(10)リーダーは嫌われるのも重要な役割の1つ、そのことと自らの
   人格とは別物であると思い定める

“1・9型”のリーダーは、部下たちから“あの人は良い人だ”と
評価されることもある反面、“リーダーとしては物足りない”と
思われていることも少なくない。そのことをどう受け止めるのか?

“1・9型”を自任するリーダーには、
まずその点を自問することから自己変革のきっかけを掴んでほしい。