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2週連続で放映されていた
NHKスペシャル「シリーズ ONの時代」を視た。

番組は“ON”、すなわち王貞治さんと長嶋茂雄さんへの
インタビューを軸に構成されていたのだが、その中で、
王さんが「監督やコーチは“気づかせ屋”だ」と話していた。

王さんが現役を引退して、最初に監督を務めたのは巨人軍。
当時の王監督は、選手たちを褒めることなどなかったそうだ。
そんな王さんが変わったのは、ダイエー(当時)の監督に就任してから。

決して強いとは言えないチームを預かり苦悩し続けた課程で、
王さんが得た教訓は、選手たちを“褒める”ことだったと言う。

なかなか勝てないチームには、負けることに慣れてしまう選手や、
自信を失ってしまう選手が出てくる。そんな彼らに、闘う意欲を
取り戻させるには、自分では気づいていない自分自身の美点を
気づかせてやるのが重要だ、そんな意味のことを王さんは語っていた。

“褒める”効用は、ビジネスの世界でも広く認知されるようになっている。
しかし、業績が低迷している時や先行きに対する展望が見えにくい時など、
組織の雰囲気が停滞している時に、部下たちを褒めるのは容易ではない。
逆にそんな時ほど、部下を叱咤激励してしまうリーダーが多いのだ。

何を隠そう、私もそんなリーダーの1人である。
“こんなに大変な時なのに、どうして?○○しないんだ!”
こんな風に部下を問い詰めたくなったことは数知れず。
実際にそうしてしまったことも一度や二度では済まない。
けれども振り返ってみれば、それで状況が好転したことはまずない。

「マネージャーやリーダーは“気づかせ屋”である」

自分自身が苦しい時こそ、リーダーには部下を褒めることが求められるのだ。
王さんの言葉を噛みしめて、自戒のために記憶しておくことにする。