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3年ほど前にこのブログで、昨今のリーダー方が、
左脳に偏重したリーダーシップを執る傾向があると述べた。

※過去記事をご参照下さい。
『左脳偏重型リーダーシップの落とし穴』

私は今でも、というより、
その時以上にこの傾向は強まっていると感じている。

先日、少し古い日経ビジネス(6月8日号)を読んでいたら、
米国のオバマ大統領が語る言葉の傾向と、
企業を変えるリーダーたちが語る言葉の傾向は似ている、
という記事が目に留まった。

その記事によれば、彼らに共通しているのは、
論理的な言葉よりも、共感や信念といった他者を巻き込み、
他者を主人公にさせる言葉を用いる点なのだそうだ。

言語学の世界では、事実や情報を聞き手に伝えるために、
数値などの定量的な情報を挙げて論理的に話す話し方を、
リポート・トーク(report talk)と呼ぶらしい。

他方、聞き手との心理的なつながりを構築するために、
自らの考えや感じたことを相手に訴えかけようとする話し方を
ラポート・トーク(rapport talk)と呼ぶそうだ。

※“ラポート”とは“ラポール(仏語:rapport)”に同じ。
 “相手と心が通い合った状態”を表す言葉で我々の業界では、
  営業研修やコミュニケーション研修などでなじみ深い言葉。

すなわち、彼らに共通しているのは、
“ラポート・トーク”で話しているということ。

なるほど。
私がかつて“左脳偏重型リーダーシップ”と呼んでいた傾向は、
主にリーダーたちが語る言葉に現れていた。

誰もが少し考えればわかるようなことを上手く話せたからといって、
それで部下が奮い立ったり、組織に活力がみなぎったりはしない。

「実際、あなた(リーダー)はどう考えているのか?」

このことを自分の言葉で語ること、ラポート・トークで話すことが、
今日日のリーダーには強く求められているのではないだろうか。