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世の中、安いから売れるものばかりではないようだ。

その最たるものは、医療・教育分野のサービスではなかろうか。
これはサービスを受ける側に、安いものよりも高いものの方が
効果があると(信じたいと)いう心理が働くことに一因がある。

自分や家族の命を守るためなら高額な医療費を支払うのも惜しくない…
子どもの成績が伸びるならどんなにお金がかかっても構わない…
人間がかような心理に至るのは不自然ではないように思われる。

程度問題から言えば、そこまで真剣な動機からではないにしても、
私たちが提供している研修というサービスにも同様の傾向がある。

研修は“安いから”という理由だけで、売れるものではない。
逆に“高いから効果があるはず”という理由で売れることもあるのだ。

さて、その研修の値段である。
複数の企業から広く受講者を募るオープンコース(公開研修)は、
当然ながら 1人当たりいくらという価格が明示されている。

しかしながら、1社で実施する階層別研修や職能別研修の場合、
その価格はホームページなどに明記されていないケースが多い。
ほとんどは「営業担当者にご相談下さい」などいうメッセージが
記されている程度で、実際の価格はオープンにされていない。

これはサービスを“提供する立場”からすれば理解できる。
1社で企画される研修の場合、様々な個別事情に応じたサービスを
提供することが求められる。それらの個別事情を勘案しなければ、
具体的な価格が提示しづらいのである。
(あくまでもサービス提供者の言い分ではあるが…)

それでも、そのような 1社で実施する研修の価格にも大体の相場がある。
その相場は 1日あたり、下は 5万円程度から上は 100万円程度。
ピンとキリの差は、サービス提供者の規模にほぼ比例すると考えても良い。
大ざっぱに言ってしまえば、個人事業主の講師が提供する研修は安く、
大手研修企業の研修は高いという傾向がある。

ちなみに、私たちユニゾンが提供している研修は、1日あたり
25万円〜45万円程度、平均を採れば 30数万円と言ったところになる。
あくまでも他社との比較論ではあるものの、管理職研修に軸足を
置いて会社組織で研修サービスを提供している事業者の価格としては、
“やや安い”レベルにあるのではないかと認識している。

もちろん、価格が高いか安いかを決めるのは私たちではない。
顧客が見出す価値に見あう適正な価格でサービスを提供できなければ、
市場から退場せざるを得なくなるのは、私たちの業界も同じである。
ただ、教育分野の端くれには類されるかもしれない私たちの業界には、
“高いから効果があるはず”という顧客の思いこみが作用して、
適正価格とは呼べないようなサービスも存在している。

高い研修だから良い研修である、ということは決してないというのが、
門外漢からこの業界に飛び込んだ私の率直な感想である。