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連休が明けて間もなく1週間が経つというのに、
当ブログの更新は未だ連休中といった状態で大変失礼いたしました。
本日より当ブログも連休明け、鋭意更新して参る所存ですので、
今後とも『ユニゾンのENSEMBlog』をよろしくお願い申し上げます。

さて、本日のエントリーは“合理的な博愛”について。
これは、連休中にNHKで放送されていたジャック・アタリ氏への
インタビュー番組で、氏が語っていた言葉である。

不勉強な私は、ジャック・アタリ氏なる人物を知らなかったのだが、
その著書『21世紀の歴史』で、現在の金融危機を予見していたとして
注目を集めているフランスの経済学者・思想家であるそうだ。

インタビューの中で彼は、今後も人類が生き残っていくためには、
『合理的な博愛、合理的な利他主義』という価値観に基づいて
行動する新しいタイプの人類(トランス・ヒューマン)の出現が
キーになってくる、というようなことを話していた。

以下は私個人の理解と憶測を含めて書き進めることにする。

『合理的な博愛、合理的な利他主義』とは、“合理的”という言葉が
示す通り、博愛や利他主義が自らの利益に結びつくという価値観だ。
いわば、この国の諺にある“情けは人のためならず”である。

アタリ氏によれば、今後一層のグローバル化が進行するにつれて、
この伝統的ともいえる価値観が、一般的な市民の間においても
現実味を伴って浸透してくるという。

今現在の世界に生きる私たちにとっても、例えば、遠い外国の紛争が
自国の経済を悪化させたり、海外で発生している貧困や病気が自分の
平和や健康を脅かしたりするであろうことは、容易に想像ができる。
ただし、その考えを自らの行動に結びつけようとする人は少ない。

アタリ氏は、一層のグローバル化がもたらす1つのシナリオとして、
“自らのために”世界人類がおしなべて健康で平和な状態にあること
を希求して“行動する”人々が増えるだろうと予見しているようだ。

しかしながら、一方で氏はこうも話していた。
「ひょっとすると、人類の21世紀・22世紀はないかもしれない…」

私なりに理解したのは、長らく理想主義的な思想の域を出なかった
“博愛”や“利他”といった考え方を、我々人類1人ひとりが
実践していかなければならないタイムリミットが迫っている、
ということである。今度、彼の著作を読んでみようと思った。