【PR】『はじめての管理職100問100答』こちらから購入できます!【PR】

この仕事の醍醐味の一つは、色々な経営者と経営談議ができることだ。

今日も関西方面の中小企業の社長と、
研修企画の打ち合わせを兼ねて2時間ほど語り合った。

その中で印象深かったのが「社長の仕事とは何なのか」という話。

中小企業の社長には、プレイヤーとしての仕事が少なくない。
わけても従業員数が20名に満たない小規模企業では、
社長自らがトッププレイヤーでなければ経営が立ち行かない所も多いと思う。
とは言え、いつまでもそのままでは企業としての成長はおぼつかない。

私が知る限りにおいても、いかにして幹部社員を育成し、
自身の権限と責任を委譲していくのかが喫緊の経営課題だ、
とおっしゃる中小企業の経営者は枚挙にいとまがない。

今日お会いした社長も、自分はどこまで現場仕事に携わるべきか、
幹部に何をどこまで任せるべきか、悩みながら走っているとのこと。

その社長に「社長は何をすれば良いんでしょうかね?」と問われた。

憚りながら私も、経営者の端くれとして同様の課題と向き合っている。
だからと言って、無論私自身が正解を持ち合わせているわけではない。
それでも、日々悶々としながら格闘している弊社の課題に対して、
私がどのように取り組んでいるかということなどをお話しした。

この問いに対する結論は出なかったものの、その社長と意見の一致を見たのが、
社長業はエバンジェリスト(伝道師)であるという点だ。
以下、今日の経営談議の備忘を兼ねて記しておく。

社長たる者、マーケットに対しても、社内に対しても、
この会社をどのように経営していきたいのか、自分自身がどんな考え方や
価値観を持ってビジネスに臨んでいるのか、を伝え続けなければならない。
そしてこの仕事は、マーケットに対してよりも社内に対しての方が難しい。

だからこそ、特に中小企業の社長は、
幹部に対してのみならず、同じ釜の飯を食うすべての従業員に対して、
面倒くさがらずに、粘り強く、できれば上手な伝え方で、
自分の考えや価値観を伝え続けることが重要なのだろう。