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悩む力

 巷で話題の新書、
 姜尚中さんの『悩む力』を読んだ。


 ご存じの方も多いだろうが、
 最近メディアでの露出も多い姜尚中さんは、
 東京大学で教鞭を執る大学教授である。


本書は、その姜尚中さんが、夏目漱石とマックス・ウェーバーという
およそ一世紀前に生きた知識人の思想を手がかりにして、
『悩むこと』の大切さを説くエッセイ的な著作であった。

『悩む力』というタイトルからは、
“悩む力”を鍛えるためのハウツー本と捉える向きもあるかもしれない。
しかし読後の個人的な感想から言えば、本書はそのような本ではない。
一言で表現するならば、ひたすらに悩むことを奨励する一冊である。

その点、ハウツー本を期待していた読者には、
読後、肩すかしを食った印象が残るかもしれない。
ただ、だからと言って、悩むためのハウツー?がないわけではない。

自我・生・死・若さ・老い・宗教・お金・労働・知性・愛…、
それぞれのテーマに対して、著者はその意味を読者に問いかける。
これらのテーマは、そのまま読者が悩むのに値するテーマである。

姜尚中さんは、メディアに登場する際の語り口と同様に、
本書においても感情的な表現を抑え、極めて淡々と自説を展開する。
私が強く感じたのは、その表現の裏側にある彼の熱い想いである。

読後、姜尚中さんから、
「お前ら、もっと考えろよ!」と言われているような感覚が残った。