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競技を終えたオリンピック選手たちの、去就に関する報道がかまびすしい。

そんな中、私に影響を与え続けた一人のアスリートが引退を表明した。
プロ野球オリックス・バッファローズの清原和博選手だ。

PL学園時代から数えると20年以上、一線で活躍してきた
偉大なアスリートに対して“彼”呼ばわりも失礼極まりないのだが、
私自身の特別な思い入れに免じてお許しいただきたい。

ではなぜ、私が彼に執着してきたのかと問われれば、
単に彼が私と同い年、同じ誕生日、同じ血液型であるということ
以外の理由は何も見つからない。

ただ彼が甲子園で鮮烈なデビューを飾った時以来、それだけの共通項が
彼と私との間に存在するという事実だけで、彼への親近感と誇らしさにも
似た不思議な感情を常に持ち続けていたと言っても良い。

例えば彼がプロとしての道を歩み始め、黄金期とも呼べる一時代を作った
西武ライオンズ時代は、私にとっては高校〜大学〜社会人とめまぐるしく
環境が変化し、否応なく社会から評価されるようになった時期と重なる。

その頃の自分は、今となってみれば些末なことでつまずいたり、
悩んだりしていたものだと思う。それでも当の本人(私)からすれば、
人生の一大事に向き合い、勝負を賭けるつもりで鼻息を荒くしていた。
そんな時分、彼が真っ向勝負、フルスイングで放ったホームランに
どれだけ勇気づけられたことか。

また私が社会人としてある程度の自信が持てるようになってからも、
周囲からは無冠の帝王と揶揄されつつ、ここぞ!という時に彼が見せる
勝負強いバッティングには胸のすく感情を抱いたものだ。

ここ数年はケガに泣き、グラウンドよりもワイドショーや週刊誌上で
見かける機会の方が多かった彼。極めて人間くさい一面が垣間見えた
ことも彼を一層身近に感じていた一因かもしれない。

プロ野球選手としては高齢での引退になるのだろうが、
人生はまだ半分残っている。
一足先に引退した桑田真澄さんがそうであるように、
清原さんらしく、真っ向勝負の戦いを続けていってほしい。

彼の姿に自分の人生を、つい重ねてしまう一ファンの偽らざる気持ちである。