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“モチベーション”なる言葉が、
ビジネスの世界で一般に使われ始めたのはいつ頃のことだろうか?
私が初めて転職をした12年前にはまだ一般的ではなかったように
記憶しているので、私の認識違いでなければ、この10年程の間で
世のビジネスマン諸氏に市民権を得た代表的な言葉と言えるだろう。
ところで、この“モチベーション(motivation)”という言葉、
複数の辞書を引いてみると、和訳の多くは“動機づけ”とある。
一部の国語辞書に“補説”として「仕事や試合のやる気などをさす」
とはあるものの、調べる限り英和辞書に“やる気”という訳語はない。
その意味で言えば、
「最近モチベーションが下がり気味で…」という用法や、
「部下たちのモチベーションを維持するのが私の仕事…」などの用法は、
直訳というより意訳に近い。ビジネスでは、“動機づけによって得られる
『やる気』『やりがい』”といった意味で用いられるケースが多いようだ。
穿った見方かもしれないが、
この言葉が市民権を得たのは相応の理由がある気がしてならない。
すなわち、例えば上司に対して「最近私“やる気”がないんですよ…」
では角が立つ。
しかしそんな時にこの言葉を使えば、上司も「そうか…困ったな…」と
納得(?)、あるいは一緒に悩んでくれるという非常に便利な言葉なのだ。
“モチベーション”の魅力は、語感が極めて広いことにあるかもしれない。
この国の現代サラリーマン文化を象徴する言葉だと思う。
“モチベーション”なる言葉が、
ビジネスの世界で一般に使われ始めたのはいつ頃のことだろうか?
私が初めて転職をした12年前にはまだ一般的ではなかったように
記憶しているので、私の認識違いでなければ、この10年程の間で
世のビジネスマン諸氏に市民権を得た代表的な言葉と言えるだろう。
ところで、この“モチベーション(motivation)”という言葉、
複数の辞書を引いてみると、和訳の多くは“動機づけ”とある。
一部の国語辞書に“補説”として「仕事や試合のやる気などをさす」
とはあるものの、調べる限り英和辞書に“やる気”という訳語はない。
その意味で言えば、
「最近モチベーションが下がり気味で…」という用法や、
「部下たちのモチベーションを維持するのが私の仕事…」などの用法は、
直訳というより意訳に近い。ビジネスでは、“動機づけによって得られる
『やる気』『やりがい』”といった意味で用いられるケースが多いようだ。
穿った見方かもしれないが、
この言葉が市民権を得たのは相応の理由がある気がしてならない。
すなわち、例えば上司に対して「最近私“やる気”がないんですよ…」
では角が立つ。
しかしそんな時にこの言葉を使えば、上司も「そうか…困ったな…」と
納得(?)、あるいは一緒に悩んでくれるという非常に便利な言葉なのだ。
“モチベーション”の魅力は、語感が極めて広いことにあるかもしれない。
この国の現代サラリーマン文化を象徴する言葉だと思う。