「寝ていて人を起こすな」という言葉があります。
自分は管理職だからと言って、この言葉のように自分では何もせず、
部下たちの仕事ぶりを横目で眺めながらチェックしているだけでは、
リーダーシップを発揮することは到底できません。管理職には、
組織の先頭に立って部下たちの模範を示す「率先垂範」が求められるのです。

だからと言って、部下たちの仕事に首を突っ込み口を出し、
見ていられなくなったら手を出して、あげくに「どうしてこんなこともできないんだ!」
と足を出す(叱りとばす)のは率先垂範とはいえません。
これでは、部下たちに仕事を任せることができない“丸抱え”の管理職です。
また、部下たちの業務の手伝いをすることも率先垂範とはいえません。
それは部下たちからの“仕事泥棒”です。

管理職に求められる率先垂範とは、

‐錣冒宛きな言動に務めること、
∩反イ量槁乎成に向けてひたむきな姿勢を示し続けること、
いざというときに部下たちの頼りになる存在であること、
の3つに集約されます。
これらはいずれも部下たちの評価の上に成り立っているものです。

,亡悗靴董管理職は日常の言動に注意を払わなければいけません。
部下たちは管理職の一挙手一投足を常に観察しているものです。
中でも、管理職のネガティブな発言やルーズな行動には敏感に反応します。
まじめに取り組んでいる部下の意欲を削いだり、自分(管理職)の悪い点だけを
見習われたりすることのないよう襟を正しておく必要があります。

△蓮管理職が部下たちの目標達成にどれだけの関心を示し、
どれだけの貢献をするかで判断されます。部下が成果を上げたときは
“わがことのように”喜び、部下が苦戦しているときは適切なタイミングで
アドバイスや指導を実施して、ときには一緒に汗を流すことも必要です。
ただし部下への支援は、原則要請があってから実施するものと心得ましょう。
どうしても静観できない場合は、「ちょっと苦労しているみたいだけれど、
私になにかできることはないかな?」とやんわりと支援を申し出るのがベターです。

そしては、組織になんらかのイレギュラーな事態が生じた際、
管理職としてどのように行動するかがポイントになります。
顧客からのクレームや部下の大きなエラーなどの突発的な事態が発生したときに、
管理職が先頭に立って事態を収拾しようとするかどうかでリーダーシップが決まります。
見事に対処できれば管理職として頼りになる存在となるでしょう。とは言え、
管理職として“いいところを見せる”ことだけが率先垂範ではありません。
部下と一緒にお客様に怒鳴られるなど“かっこ悪いところを見せる”ことも
立派な率先垂範です。

要は、管理職が真摯にその責任をまっとうする姿勢を示すことが「率先垂範」なのです。