管理職に求められるリーダーシップとは、与えられた責任を果たすために
組織を一つにまとめる「影響力を持っていること」と言って良いでしょう。

そして、このリーダーシップは、常に他者からの評価の上に成り立っていることを
忘れてはいけません。特に自分の部下メンバーの評価が管理職のリーダーシップの
決め手となります。つまり、部下メンバーが「ウチの上司にはリーダーシップがある」
と判断するか否かが最も重要なのです。リーダーシップを発揮していくには、
部下メンバーの判断基準となるポイントを意識して組織を経営していく必要があります。
そのポイントとは、部下が管理職を評価する次の5つの項目に代表されます。

ゞ般海離┘スパートであること
権限が正当であると周囲から認められていること
上役や関係部署の責任者を動かすことができること
ざ制力を発揮する勇気を出せること
タ佑鮗罎付ける人間的魅力を持っていること

,痢峩般海離┘スパートであること」は、
現場に近い管理職であればあるほど重要な項目です。
現場の第一線の管理職が、自分たちの仕事に通じていないとすれば、
部下メンバーにとってこれほど頼りがいのないリーダーもいないでしょう。
やはり、トッププレイヤーとしての実力を有していることが、
管理職のリーダーシップには求められるのです。ただ、この項目は職位が上がるほど
重要視されなくなる傾向があります。部長、本部長、役員・・・と職位が上がるにつれ、
その他の項目の比重が大きくなっていくようです。

△痢峺限が正当であると周囲から認められていること」の「権限」とは、
管理職が判断を下す大小様々な「意思決定」のことと考えるとわかりやすいでしょう。
組織の方針にまつわる意思決定から、部下の遅刻を叱責するか否かといった
身近な意思決定まで、管理職は日々意思決定を下しています。

それらすべての意思決定が部下メンバーから「もっともだ」と思われるかどうかが、
この項目の基準となります。全員の部下からそのように評価されれば最高ですが、
そのようなことはまずありません。全体の八割のメンバーから「もっともだ」と
認識してもらえる意思決定を下すことが、管理職のリーダーシップには必要です。

「上役や関係部署の責任者を動かすことができること」。
部下メンバーたちは、自分の上司が組織において、
どの程度影響力を発揮しているのかを常に観察しています。
部下である自分たちに対しては強い態度で接するのに、上役に対しては“からきし弱い”
というようなタイプの管理職はすぐに見捨てられてしまいます。また、関係する
他部署の責任者に対する管理職の姿勢も部下メンバーはよく見ているものです。
こちらも、いつも弱腰だと判断されるようでは、リーダーシップはおぼつきません。
逆に、上役や他部署の責任者を動かす力を持っている管理職は、
部下にとって非常に頼もしい存在です。

い痢峩制力を発揮する勇気を出せること」は、
昨今特に苦手意識を持っている管理職が増えているようです。
チームワークや部下メンバーの意見を尊重することは、もちろん大切なことです。
けれども、ここぞという時に部下を叱れない、指示命令ができないというのではいけません。
例えば、常に問題を起こす部下や、組織のルールを破った部下に対する管理職の言動は、
他の部下たちにとって管理職のリーダーシップを評価する重要な基準となります。
「どうしてあんな行為を許すのか」とか「どうして叱らないのか」などと
思われてしまうようでは、部下はついてきてくれないでしょう。

イ痢嵜佑鮗罎付ける人間的魅力を持っていること」に関しては、
機会があれば別途ご紹介いたします。

以上、5つの評価項目すべてで、常に満点を得ることは至難の業です。
また、いずれかの項目が部下メンバーの基準に満たなかったとしても、
リーダーシップが破綻するということではありません。上記項目の一つでも
「さすが!」と思われるものがあれば、リーダーシップは発揮していけます。
しかし、いつまでもそのままでは、やがて部下メンバーに飽きられてしまうでしょう。

管理職は、常に自分のリーダーシップを点検して強化を図っていく必要があるのです。