組織で仕事をしている限り、
自分の思うとおりに、事が運ぶことはまずない。
それは、管理職といえども同じである。

世のほとんどの管理職が、上役をいただく中間管理職である。
自分の決めたことが、直属上司に蹴られることもある。

やっかいなのは、部下からの提案を管理職たる自分が認めた上で、
直属上司に蹴られてしまった時である。

その際、部下に何と言うだろう?
「俺は良いと思ったんだけど、部長がさぁ・・・」
こんな台詞を吐いたことのある管理職は少なくないはずだ。
サラリーマンである以上、仕方のないことかもしれない。

しかし、管理職が“いつも”こんな調子だったらどうであろう。

部下には突き上げられ、あるいは無視され、
上役には管理職としての指導力を云々されてしまう。まさに、
中間管理職の悲哀を、絵に描いたような状態になるのではなかろうか。

自分の上役である直属上司を動かすことができるかどうか、
この一点で管理職の価値が決まる。
少なくとも、部下にとっては、そうである。

できない理由を、自分の上司や組織に求め始めると、
管理職は部下から見放されてしまうものである。