少し前(7月に入ったすぐくらい)になるが、私の家の近くの
スーパーマーケットで、笹と短冊が用意されていた。

私が買い物に行ったときに、大学生らしき数人のグループが、
用意されたテーブルで短冊を書きながら、おやつを食べたり、
楽しそうに雑談をしたりしていた。

近くでは子どもが短冊に“願い事”を書きたそうに、
その周りをウロウロと様子を伺っていた。
それでも大学生のグループは子どもたちに場所を譲ろうとはしない。
というよりも全く気づいていない。

私が買い物を終え、支払いをしている頃、大学生たちは席を立ち店を後にした。
お子さんも母親の買い物が終わってしまったのか、先に姿を消していた。

誰もいなくなった、その笹へ近寄って、新しく結ばれた数枚の短冊を
見てみるとその大学生が書いたとおぼしき短冊は、
どれも友だちの名前の羅列から始まって、
『◇×△○と一緒に卒業できますように』とか
『○◇×△みんなが、しあわせでいられますように』
『△○×◎と毎日楽しく過ごせますように』
などと願いごとが書かれていた。

親しい友だちの幸せを願えても、近くで順番待ちをしている
子どもには気付かない。
どうか、自分たちの楽しい毎日を願う前に、子どもに気づいて
場所を譲れる人間に成長して欲しいと私は願う。

そして私もそこで一言、大学生たちに「子どもが待ってるよ」と
声をかけられる自分になれるようになろうと反省した。