最近、「仕事をがんばる=つまらない人生」
というような感覚を持つ人が増えているような気がする。

先日、高校生と話をする機会があったが、職業観について質問すると、
「普通の生活さえできればいいから、仕事はそんなにがんばりたくない。
 好きなことをしていられる人生を送りたい」と言っていた。

そこで、「普通の生活とはどんな生活?」と質問すると、
これがなかなかハイレベル。
親のすねでもかじらなければ、がんばらずに維持できるレベルではない。
また、「していたい“好きなこと”ってなに?」と質問しても、
具体的な“好きなこと”など帰ってもこない。

あきれた話はさておき、今の日本は本当に恵まれている。
お金が無ければ生活ができない。お金を稼ぐために働くのだという
当たり前の構造が崩壊してきている。
その為、職業観も多様化しており、企業としても社員1人1人の
モチベーションを保つのに苦労している。

時代が変わる中で、本人ががんばりたくないし、困ってもいないというので
あれば、“なぜ仕事をがんばらなければならないか”ということの答えを
私は持ち合わせていない。
ただ一つ、間違いなく言えるのは、普通の暮らしを手に入れるため、
がむしゃらに働いて来た世代の方々は強い。

自殺やうつなどが増加しているこの時代、この辺りにヒントが
ありそうな気がしてならない。