ユニゾンTOPICS Vol.16(6/30配信予定)に掲載の
「温故知新:統合による経営の奨め 〜「なんでオレだけ…」症候群の治療法〜 」、
メルマガに記載できなかった「統合の7つのプロセス」をご紹介いたします。

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 統合という言葉が、
たんに「約束し合う」といった程度の意味で使われているケースも多い。
ひどい場合は、上からイヤとはいえない状況を作って下に押しつけて
「じゃ、統合したよ」とすることさえある。これらは統合のはきちがえである。

安易なやり方をするから、安易な(不満足な)結果しか得られない。
統合を「便利なノウハウ・テクニック」と考えるのは大間違いである。
必ず失敗し、最後には「統合なんてあまっちょろいことはいっていられない」と
逆戻りすることになるだろう。
「統合とは、経営の根幹となる哲学である」との認識をべ一スにする必要がある。

以上の認識を前提として、以下に概説する7つの統合を社内に浸透させていただきたい。


1.自己統合
「人を説得するには、まず己自身が感動し、
己自身を説得することから始めなければならない」という金言がある。
説得と統合とは同義ではないが、この金言の重要性は不変である。

自立した人間と自立した人間との真撃なぶつかり合いを通じて、
新たな価値を創造するのが真の統合である。
とすれば、統合を図ろうとする側に「筋金入りの主張」がなければならない。
しかもそれは、
統合のための「タタキ台」に過ぎないのだという柔軟さを併せ持つべきものなのである。

2.想いの統合
「想い」とは、将来への希望であり見通しのことである。
これが意欲やガンバリの源泉となる。
「甲子園に出たい」という想いが監督と球児たちで統合されているから、
辛く厳しい練習にも耐えられる。

経営者も従業員も、自分の人生の主人公である。
両者の人生の主要な舞台である会社、職場をどうしたいのか。
その舞台で自分たちはどんなドラマを織り成したいのか。
これらをじっくり語り合い、共有化するのが「想いの統合」である。
統合による経営が成功するか否かの分岐点がここにあるといってもよいだろう。

3.課題の統合
想い実現のためには道標としての一里塚目標が必要である。
それが来期目標や来月目標などに当る。まず部下自身が現在、
どのような一里塚目標を描いているのか、それをどんな戦略(方法諭)で
成し遂げようとしているのかを共感的に聴き出すことである。

批評や指示ではなく、質問やアドバイスによって部下の視野を広げさせ、
質の高い新たな努力が引き出されるような課題設定を図るのである。
出てきた課題は羅列するだけで終らせず、
重要性、緊急性、因果関係などを両者で検討し、
優先度を明確にして統合することである。

4.実践シナリオの統合
部下の経験や能力、意欲、あるいは課題の難易度によって、
課題の統合だけで充分というケースもある。と思ってしまいがちだから、
そこに落とし穴がある。「開けてビックリ玉手箱」が続発する原因である。

どんなに優秀な部下であっても、せめてラフプランの統合は必須である。
重要な課題であれば、きめ細かい実践シナリオ化は是非やるべきだ。
プロセス目標、行動目標、スケジュール、資源動員計画など、
細部を詰めることによって、障害の予測と対応策や新たな知恵が生み出される。
また、成功期待感も高まるのである。

5.期待の統合
経営者は、良い意味で「欲張り」でなければならない。
「うちはこんなもの」「かれらはあんなもの」と達観したら、衰退の一途をたどる。
潜在力を引き出すのが使命でもある。

普段の仕事ぶり、他者への関わり方、自己啓発への取組みなど、
部下の変化(成長)を促し続けることだ。その期待を率直にぶつけ、
逆に自分への期待も遠慮なく言ってもらう。理想論や建前論の統合はいらない。
真の統合は泥臭いものだ。腹の内をさらけだして「期待の統合」を図る必要がある。
部下を業績マシンと見たら、人間的な期待は出てこない。

6.目標の統合
マズローは「安全欲求は常に成長欲求に優先する」と指摘している。
失敗の危険がないものはチャレンジとはいわない。とすれば、
困難な目標であればあるほど、不安の源も大きくなり、決意へと至りにくくなる。
揺れ動く心理なのである。

「丁か半か」と決断を迫るのではなく、
不安の解消と勇気づけのヘルプを行うことが重要となる。
そして「向こう傷は勲章だ」といった姿勢で臨み、最終的な目標統合を図るのである。
その際、結果目標だけでなく、
プロセス目標や鍵となる実行項目をきちんと約束事にすることが大切である。

7.測定の統合
統合における盲点になってしまうのが「測定の統合」であろう。
目標統合ができればオートマチックに成果に結びつくものではない。
いざ実践に移したら思惑が外れたり、トラブルが発生したり、自已規制がくずれたり、
といった様々な阻害要因が発生する。
それらの悪影響を最小限にするための仕組みを事前に作っておくことである。

達成のヘルプという意味での中間チェック(時期や方法など)を予め統合する。
経営の読みを確かにする意味でも重要であるし、
部下の「やらされ意識」を防ぐことにもつながる。


以上の『7つの統合』は、
現場での統合がうまくいかない理由の裏返しでもあることにお気づきだと思う。
すべてがまずいのではなく、どこかが欠落してしまっているのである。
弱点となっている要因を重点的に改善すれば、その効果は目に見えるものとなるだろう。