みなさんが他人と話すとき、相手のどこを見ているでしょう?
もちろん、目を見て話すという方が圧倒的に多いと思います。

相手がビジネスのお客様であればなおのこと、
“あなたの話に心から耳を傾けています”という姿勢を示すには、
やはり相手の目を見て会話をするのがスタンダードです。

しかし、そのようなビジネスの現場でも、相手に目を合わせない、
目を合わせることができない人を見かけることがあります。

このような人たちには、社会不安障害(SAD)などの病気でもない限り、
目を合わせる行為の大切さを、しっかりと認識してほしいものです。

逆に、目を合わせない行為にもその意味と効果があります。

最近インド出張から帰ってきた友人によれば、
観光地で現地の物売りには絶対目を合わせてはならない!
そうガイドに念押しされたとのことでした。

目を合わせたら最後、
彼らは“この日本人は買ってくれる”と判断して、土産物を両手に掲げ、
こちらが何度断ろうが執拗につきまとってくるのだそうです。

私たちも、その人とお近づきになりたくない場合や、
その人の提案や誘いを拒絶したい意志がある場合には、
相手に目を合わせないようにすることが多いのではないでしょうか。

目を合わせる(合わせない)行為には、万国共通の理があるようです。

先週読んだ米原万里さんの本にも、多くの日本人が握手をする際に
こちらの目をまるで見ない、あるいは、一瞥しただけで目をそらすことに
ひどく憤慨しているロシア要人の話が紹介されていました。

世界的に見ると日本人は、目を合わせない行為は得意だけれども
目を合わせる行為は不得手なのかもしれません。

ビジネスの世界に再び目を転じると・・・

「部下と目線を合わせて対話をしましょう!」
「お客様の目線で提案しましょう!」

このようなことは、どんな組織でも常識的に言われていることでしょう。

ところが、その「目線」の意味に
“物理的に目を合わせる行為”が含まれているかどうか?
疑わしい人や組織が存在するのも事実です。

物理的に目を合わせないことは、相手に対して無礼であるばかりでなく、
ビジネスにおいては、強力な武器を用いないことを意味しています。

もったいないので、もっと目に語らせむべし。