キヤノン株式会社の山下常任顧問のご講演を聴く機会があった。
キヤノンUKの社長を10年勤め上げた上で、日本へ戻り2006年3月まで
専務取締役人事本部長をされておられた方である。

ご講演の内容は、ご自分が今まで手がけられてきた、
人事制度や組織運営について、また現在進行形で取り組まれている
次世代リーダー育成等についてのお話であった。

様々なお話の中の一つに、人財育成に関して、現在の組織の状況と
その方法についてお話が出た。

利益企業がグローバルな競争社会で存続成長するため、経営者は最小の資源で
最大の業績を上げるべく効率を追求する。至極当たり前の話である。
しかし効率化された組織は、過去の組織に比べると結果として、
次世代のリーダーたる人財が経験すべき機会や場を減らしてしまっている。

どんなに能力の高く、ポテンシャルを持った方が多い組織であっても、
その能力に応じた経験や場を与えられなければ、ポテンシャルを引き出す
こともできず、次の成長は望めない。

そこで、活用されているのが研修である。
山下顧問のお話を理解するに、研修とは足りない経験を補うものであり、
同時に少ない経験の機会を最大限、活かすための土台造りの一つである。

実務経験と教育・研修、各人へのアセスメントを柱とし、次世代のリーダーを
育てるのだと今後の方針を語っておられた。

お話によると、
リーダーシップを発揮するために絶対に欠かせないものがある、
それが「人間力」だそうだ。
どんなに知識があろうと経験を積もうと、「人間力」が無ければ通用しない。

では「人間力」とは何か?
つづきはまた明日のブログにて。