昨日、莫邦富(MO BANF-FU)氏の講演を聴いた。
上海出身の知日派ジャーナリストとして
「日中はなぜわかり合えないのか」という内容での講演だった。

外交や歴史的な問題、難しいことは分からない私にとって、
身近かな問題から考えさせてもらえるようなお話だった。

莫氏が新聞などでも取り上げていたので、ご存じの方も多いと思うが、
トヨタが中国市場にプラドを投入した時の話。
付けた中国名は『覇道』。
だが、この言葉は中国では『横暴』だというような意味の形容詞と
して使用される為、非常に悪印象を与えてしまったと。

これはなぜ起こった失敗か。
ただの意識の有り無しだろう。多忙な中で、相手の立場になって
考えることがおろそかになってしまった、凡ミスだろう。

日本人同士だって、努力しないとわかり合えない。
身の回りの人を見渡して、一瞬でみんなの心が読めましたと
言う人間がいたら、教えてほしい。
「嘘つきとエスパーのどっちですか?」と問いたいので。

特に中国と日本は、見た目もほとんど変わらず、同じ漢字の文化で、
少し分かったような気になるから、余計ややこしいのだろう。

同じような見た目でも、同じ言語を使っていても、相互に正しい情報を持って、
違いを理解しようと勉強し、その上で相手を分かろうと互いに努力しなければ、
共感にはたどり着かない。
結局、人間として相手を尊重し理解する努力…“おもいやり”が大事なのだ。

日本人は欧米なんて言うが、ひとまとめに欧米なんて言っていたら
フランスの方に怒られますよ!と、慶応大学大学院教授の高橋俊介氏が
以前何かの講演で、冗談交じりにおっしゃっていたことを思い出す。