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この本の著者、宮城谷昌光さんは
私が好きな作家の一人です。

恩師に薦められて読み出したのがきっかけで、
彼が描く中国歴史小説の世界にはまっています。

以来私も、色々な方に「いいよぉ、宮城谷!」と
薦めているのですが、なかなかファンが増えません。

一般的になじみが薄い中国の歴史を扱っている、登場人物が多い、
しかも漢字だらけというのがとっつきにくい理由かもしれません。

中国史アレルギーのある方にも、比較的取っつきやすいと思われる
孟嘗君」と「奇貨居くべし」がお薦めです。是非、読んでみて下さい。

私が彼の作品に惹かれる理由は、彼の描く中国歴史上の人物に
「東洋的な人間臭さ」と「浪漫」に共感するからです。

この「介子推」も、後世「神」と崇められる主人公が
”己の欲”と”かくありたいと願う己の姿”との間で葛藤し、
成長する過程を描いた小説で、”私心淡泊”であることが
いかに難しく、そして尊いことかを考えさせられます。

単純にビジネスの世界に置き換えることはナンセンスでしょうが、
他人からの評価を上げることに没頭する人間をあさましく感じるのは、
東洋人独特のメンタリティなのかもしれません。(unison1)