ユニゾンのENSEMBlog

「人と組織のマネジメント」にユニークな価値を提供し続ける企業
「株式会社ユニゾン」
マネジメント研修を事業のドメインに据える
同社の社長とスタッフたち(ときどき)とで綴るブログです。
頻度はそこそこ、中身は真面目にがモットーです。

2009年02月

俺流

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世に、『社長はこうあるべきだ!』というような
一般的かつ典型的な社長論はいくつかあれど、
実際、私たちがお会いする社長方のタイプは実に様々ある。

先週の木曜・金曜と、私は関西方面に出張していた。
その間、私は既知のオーナー社長4名と個別にご面談いただく機会を
得たのだが、その際に“社長業に一般的な『べき論』は通用しない”
という思いを強くした。

ご面談いただいた社長方は、すべて社長歴15年以上のベテラン社長である。

私なぞからすれば、酸いも甘いも噛み分ける猛者揃いだ。
そんな猛者たちも、現在はかつて経験したことがないほどの
危機的状況だと口を揃える。

そうは言っても、さすがは歴戦の猛者たち。
あの手この手で、その危機的状況に挑んでいるようだ。

自らが陣頭指揮に立って営業活動に勤しんでいるK社長、
あれこれと新規ビジネスのアイデアを出しているW社長、
何よりも従業員たちの話を聴こうとしているS社長、
自分は一歩も二歩も下がって権限委譲を進めるM社長。

同じような認識を持ちながら、社長としての視点や取り組んでいること、
それぞれリーダーシップのありようはまったく異なっている。

しかし、そんな彼らにも共通点があることに気がついた。

それは、彼らが『俺流』を持っているということだ。
そして、それぞれがそれぞれの『俺流』をして、この不透明な時代を
生き抜いていこうとしている姿には、学ぶべきところが大きかった。

私自身はまだまだ社長業の駆け出しの身なれども、
私なりのやり方=『俺流』を見つけ出したいものだ。

今朝の通勤電車内で

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今朝の通勤電車内のこと。
ディズニーランドにでも遊びに行くのだろうか、
4人の若い母親と乳飲み子を含む6人の子供たちが、
シルバーシートとその周辺に座っていた。

子供たちは大はしゃぎで奇声を発し続けている。
母親たちは母親同士の話に夢中なご様子で、
近隣のお得なホテルランチの話に興じていた。
やがて車内はすし詰め状態に。

驚いたことに、それでもこの一団の状態は変わらない。
どころか、子供たちは混雑している車内を移動し始めるは、
「ママー、ママー、どこー?」と泣き出す子供も出る始末。

私は読書に集中することもできないまま、他の乗客たちと
トラブルになりはしまいか?とずっと冷や冷やしていた。
幸い、私が乗車している最中にはトラブルは起きなかった。

けれども、何か釈然としない。

そこで、弊社のママさんスタッフたちにこの話をしてみた。
すると全員が「あり得ない!」という反応を示してくれた。

彼女たちの話によれば、
「余程の事情でもない限り、通勤時間帯に小さい子供を連れて
 電車に乗るようなことはしなかった」とのこと。

もし仮に、そのような電車に乗らなければならないとしても、
子供が騒いで他の乗客に迷惑がかからないようにしていたそうだ。

例えば、子供は座らせず、自分がそばに付いて、なるべく狭い
範囲に留め置く(頻繁に開かないドアの手すり近くが有効らしい)、
ぐずり出した際のツール(お菓子、おもちゃ)を用意しておく、
ことなどは、複数のママさんスタッフが実践していたことだ。

私には育児の経験はないものの、育児の大変さは想像に難くない。
世の親たちのご苦労は多少なりともわかるつもりである。
それゆえ、今朝のような場面に遭遇したとしても、極力
目くじらを立てることなどないような大人でありたいと思う。

さりながら、今朝のような場面には出くわしたくないのも本音だ。
子供とはそもそも社会性に乏しいもの。
そんな子供たちを、ラッシュ時の通勤電車に乗せ放置する大人たちの
“社会性の乏しさ”が苦々しく感じられてしまうからだ。

社長の任期

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社長の任期に対する論評は様々ある。

具体的に任期は何年くらいが適当かという話はさておき、
大まかに短期政権か長期政権かという二択に絞ってしまえば、
両者には一長一短があるということになるであろう。

そのポイントは、業績責任の明確性と経営方針の連続性にある。
短期政権は業績責任が明確になるが経営方針の連続性は失われる、
長期政権はその逆となることが多い、と一般的には言われている。

無論、社長の任期は短・長だけでは語れない。
その会社の成り立ちや慣習・文化、その社長が有するキャラクター、
好不況の状態などによって相応しい任期というものがあるだろう。

ただし不況下における社長の任期は、短いより長い方が良い、
というのが、私の個人的な見解である。

不況下においては、好況下におけるとき以上に、
社長が将来を見据えた骨太な方針を打ち出す必要がある。

短期政権ではそれができないと言い切るつもりはないものの、
実際問題、3〜5年という比較的短い周期で社長が交代する企業では、
目先の業績確保に重点を置く方針を打ち出すところが多い。
これは、やはり社長の想定任期に拠る要因が大きいと思うのだ。

不況下における経営の舵取りは、その企業の命脈を決する。
その意味で言えば、名実とも自らの責任下でその間の舵取りを
する社長と、そうでない社長との間には、その意識における
隔たりがないとは言い切れない。

ともかくも、企業存亡の条件は不況下のこの時期に、
社長が腰を据えて、我が社の5年後・10年後を見据えた方針を
打ち出せるかどうか、にかかっているのではないだろうか。

あの手この手

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業績の落ち込みが著しい企業、特に大企業では、
あの手この手の経費削減策が実施に移されているようだ。

その取り組みは、3K・4Kの削減だけには留まらない。
(3K・4Kについては、過去記事をご覧下さい)
それは今や、従業員の生活に直接的に影響を及ぼす範囲に
まで広がってきていると聞く。

中でもインパクトが大きいのは残業代の削減だ。
ある企業では残業をさせない方針を出しているだけではなく、
時間外労働の手当を法定基準ギリギリまで引き下げたらしい。

残業代が生活給の一部となっている労働者は少なくない。
これが軒並みカットされてしまうと生活が立ちゆかなくなる、
そう嘆く知人が私の身近にもいる。

従業員への直接的な影響は、残業代の削減だけではない。
福利厚生にかかわる経費削減策も百花繚乱?だ。

財形(勤労者財産形成制度)や持株会の奨励金を凍結した企業、
職場で購読している新聞や雑誌の購読を中止させた企業、
職場に設置している自動販売機の商品を値上げした企業、
社員食堂の営業時間を大幅に短縮した企業などなど…、
私が知る限りでも枚挙にいとまがない。

先日も友人から、フレックス制度が凍結されるという話を聞いた。
友人によれば、事業所の光熱費削減が主たる目的であると言う。
その友人はフレックス制度に頼り切った会社生活を送っており、
この制度が凍結されることに対して相当な危惧を抱いていた。

このような話を聞くにつけ、今、多くの企業が置かれている
生半でない厳しい現状をあらためて思い知らされると同時に、
こんなに世知辛い職場環境で働く従業員たちは、果たして、
前向きな仕事をすることができるのだろうか?という疑問を持つ。

このような企業のトップには、従業員に我慢を強いるだけではなく、
是非、従業員に対して明るい展望を語って欲しいものだ。

研修中に実名を挙げるのは…

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色々な企業の管理職研修を手がける中で、
日本企業の特徴的な傾向に気づくことがある。

その一つに、『研修中に実名を挙げたがらない』ということがある。

私たちの管理職研修では、実際に受講者が抱えている問題や、
今まさに取り組んでいる課題を、研修のケーススタディとして
挙げてもらっている。
講師はその際に、ご自分の上司や部下の実名を挙げることを
強くお願いするのだが、このことを躊躇する方が少なくない。

無論、これは無理からぬことだと思う。

初めて会う社外講師の前で、しかも同じ会社の同僚たちの前で、
自分の上司や部下の実名を挙げて問題や課題を論じることには
憚りや抵抗感を感じるのが当たり前である。

またその本人の名前を挙げることで、本人に対して抱いている
印象や感情を、研修に参加している人間に気取られたくない、
という心理が働くこともあるだろう。

しかしながら私たちは、余程の差し障りがない場合を除いて、
極力名前を挙げてご自分の考えを述べてもらうようにしている。
なぜならば、問題や課題には必ず『人』が介在しているからである。

例えば、チームの成果がふるわないという問題がある場合、
部下の全員が揃って、同じ程度に不振であるということは、
ほとんどない。AさんとBさんは健闘しているにもかかわらず、
Cさんが極度の不振に陥っている、などいうようにバラツキが
あることが過半である。

こんなとき、チーム全体の成果を確保するために、管理職が
こだわって取り組むべき課題は、Aさん・Bさんに注力する場合と、
Cさんに注力する場合とでは、当然その内容が変わってくる。

このような個別の問題・課題にかかわる事案において、
『登場人物』の名前を隠してしまうことは、その問題や課題を
恐ろしく抽象化・観念化してしまう恐れがある。

そうなってしまうと、その問題・課題を抱えている受講者は
机上の思考に留まってしまいがちになる。具体的かつ実践的な
解決策に至る思考の幅を狭めてしまうのだ。

昨今は、とりわけ部下の名前を挙げたがらない方が多い。
そのような方に「なぜ、実名を挙げないのですか?」と尋ねると、
「悪者探しをしているようだから…」とお答えになったりする。

もちろん私たちは、『悪者探し』を励行しているわけではない。
効果の高い解決策を得るためには、問題や課題に付いている
『人』を明らかにして考える必要があると言っているだけだ。

それでも、実名を挙げることが『悪者探し』に繋がる、
と考える方がいらっしゃるなら、是非考えて欲しい。

あなたが管理職であるなら、あなたの部下には悪者はいない。
それでも悪者探しが必要ならば、悪者は一人しかいないのだ。
言うまでもなく、それは…

2009年ユニゾンの新入社員研修

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ここのところ複数のお客様から、
「今年は新入社員研修の公開コースの企画はないのですか?」
というお問い合わせをいただいております。

まずは、お詫びを申し上げなければなりません。

例年、弊社の新入社員研修公開コースのご案内は、
ホームページやメールマガジンでお知らせしておりましたので、
かようにありがたいお問い合わせをいただけているものだと
理解をいたしております。

今年度の弊社新入社員研修公開コース『Business Base 2009』は、
4月2日(木)〜4月4日(土)の日程で開催する予定でおります。

しかしながら、既にご予約のお客様で定員に達してしまっており、
この日程で新入社員研修をご検討いただいたいるお客様には、
弊社にご期待をいただいておきながらお役に立てない状況なのです。
本当に申し訳ございません。

もし可能でございましたら、翌週 4月6日(月)〜4月8日(水)
の日程で公開コースを増設いたしましたので、こちらの日程で
ご検討をいただけますと幸いでございます。
(こちらも残席に余裕がある状況ではございませんので、
 当ブログのみでのご案内となってしまいます。)

また、一社コース(講師を派遣するコース)であれば、
日程的にも融通が利く場合もございます。

詳しくは、弊社営業担当者にお問い合わせ下さい。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

歌うユニゾン

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年初から何かとバタバタしてしまい、
延び延びになっていた 2009年ユニゾンの新年会。

昨日(2/13)やっと開催することができました。
今年の新年会のテーマ?は『ユニゾン5時間耐久カラオケ大会』!

巷では、経費削減のあおりを受けて一次会と二次会をセットにした
カラオケBOXでの新年会が流行っているとのこと。
我々も経費削減方針はあるものの、今回の新年会に
カラオケBOXをチョイスしたのはもっぱら別の理由から。

ユニゾンLadys 当社メンバーは原則宴会好き。
 そして食べ物好き、カラオケ好きなのです。

 けれども、ママさんスタッフもいるので
 一次会〜二次会のカラオケになだれ込んでも、
 時間の関係で完全燃焼できない!という不満?
 が彼女たちからチラホラ出ていました。
 
合流メンバー そこで!今年は『5耐』を開催するに至りました。
 スタート時間は“定時”という
 過酷なスケジュールにもかかわらず、
 ほぼ定刻通りに開会。会長も参加です。

 小一時間程度の歓談と飲食もそこそこに、
 マイクを握り出すユニゾンメンバーたち。

歌うユニゾン
 新年会の様子はブログでも紹介しようと思って、
 何枚も写真に納めたのですが社外秘扱いが多く、
 お見せできそうなものはこれくらいでした…

 『5耐』は結局30分延長のおまけ付きでお開き。
 みんな声を枯らしながらも満足した様子でした。

企画・幹事担当のunison2としては肩の荷が下りたものの、
このパワーが仕事のストレスの反動でないことを願うばかり。

でも、きっと大丈夫でしょう。
今のユニゾンは、社名に相応しく歌うのが好きな面々ばかりですから。
また、こういう企画をやっていきましょう! 
 

『営業マンのための財務諸表の見方』セミナーが開催されました!

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昨日(2/10)東京商工会議所様にて、
『営業マンのための財務諸表の見方[入門編]』が開催されました。

以前当ブログでもご案内させていただいた通り、このセミナーは、
現場の営業マンに“財務”の基本知識を習得していただくことで、
事業家としての経営感覚に磨きをかけていただこう!という狙いで
企画された“まさに営業マンのための”財務セミナーです。


今回はアシスタント講師として、私 unison2も参加いたしました。

昨年夏に開催された前回とは異なり、不況風が吹くこのご時世、
果たして多忙な営業マンの方にお集まりいただけるのかしら?と、
集客に若干の不安を持っておりましたが、それは杞憂に終わりました。

しかも、お集まりいただいた皆さまの半数以上が、
自ら志願してお申込みをした下さったという勉強熱心な方ばかり。
お陰様で、メイン講師を務めた unison1も終始ハイテンションで、
あっという間の1日セミナーとなりました。

お集まりいただいた皆さまには、あらためて御礼申し上げます。

ところで、今回はアシスタントという立場、つまり自分が講師として
登壇するよりはちょっと引いた所からセミナーに参加させてもらった
unison2 は、このセミナーの魅力を再確認することができました。
手前味噌をお許しいただくとそれは…

巷には“財務”に関する研修やセミナーが溢れています。
そして、そのような研修・セミナーの講師を務めるのは、大抵が、
“中小企業診断士”や“税理士・会計士”といったプロの先生方です。
言ってしまえば、現場の営業マンからは縁遠い先生方になります。

その点、私たちは財務の知識面ではそんな先生方には及ばないものの、
実際に“営業マン”“経営者”という立場から財務に携わっています。
そのため、知識からではなく実務から財務にアプローチできますし、
また、机上からではなく経験から財務にアプローチできるのです。

セミナー後のアンケートを拝見しても、私たちがその道のプロでないこと、
自分たちと同じように現場で奮闘しているビジネスパーソンであること、
に共感を寄せて聴講して下さった方が大半だったようです。

このセミナーが好評を博している理由は、その辺りにあると実感しました。
(我田引水的なエントリー、お許し下さいませ。)

当セミナーは、6月30日(火)にも開催されることが決まりました。
詳細情報・お申込み方法は、東京商工会議所様のHPをご覧下さい。

『営業マンのための財務諸表の見方[入門編]』
(リンク先:東京商工会議所様イベント案内)

昔も今も

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週末の金曜日、私にとっては
恩人と呼べる方と久方ぶりに酒を酌み交わした。

彼は、私が社会人2年生の時、メーカーから販売会社に
出向した際の上司(営業所長)だった人である。

バブル崩壊の影響で、メーカーには正味半年ほどしか
在籍しなかった私にとって、彼は、長くお付き合いを
いただいた最初の上司と言って良い。

彼のもとで働いた駆け出しの数年間は楽ではなかった。しかし、
当時の経験が今の私を支えているのは紛れもない事実である。
そして、その貴重な経験の多くには、当時の上司であった彼が
自らの言動で示してくれたいくつもの教えが含まれている。

その意味で言えば、今の私が何とかやっていけているのも、
彼のお陰に拠るところが大きい。

そんな最初の恩師たる彼が、不肖の元部下を気にかけてくれ、
私が別の会社に転職してからも、ユニゾンに入ってからも、
時々声をかけて下さり、2人で飲みに出かける機会を持っている。

私からすれば、それだけでも嬉しく光栄なことなのだが、
彼と飲みに出かける収穫はそれだけではない。
今は営業部長となっている彼の話には、
私のビジネスに役立つ情報が溢れているのだ。

残念なことに、飲みに行くたびに私が酩酊してしまい、
大半が記憶から抜け落ちてしまうものの、今回も、
「儲かっている会社をどうやって見つけるか」とか、
「ダメなマネージャー研修と良いマネージャー研修の違いは何か」とか、
「営業部長の方針の立て方はどうあるべきか」などのテーマで、
とてもタメになる話を聞かせてもらった。

所長、ありがとうございました。
また近いうちによろしくお願いします!

従うべきか、従わざるべきか

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思いがけず、旧知の営業マネージャーが訪ねてきた。

彼は私が前職の時にお世話になった営業マンで、
私がユニゾンに転職したのとほぼ同時期に今の会社に転職し、
数年前からは管理職となってバリバリ仕事をこなしていた。

昨年はお会いする機会を持てなかったが、それでも時々は
電話やメールで近況のやり取りをしていた。

そんな彼の突然の来訪には理由があったようだ。

彼の会社は“従業員の幸せを実現する”という基本理念のもと、
創業者でもあるオーナー社長の強力なリーダーシップによって、
極めて順調に成長してきていた。ワンマン経営の嫌いはあったにせよ、
人を大切にする企業文化があることに彼は満足していたそうだ。

ところがここ数ヶ月で、業績が急激に悪化してきた。
社長は、基本理念をかなぐり捨てるかのような方針を矢継ぎ早に
打ち出し、組織の士気が著しく低下してきてしまっていると言う。
最近では退職者も後を絶たず、組織はさながら“空中分解の体”を
なしているとのこと。

そして管理職である彼には、自らの部下の数を減らすこと、
残業をさせないよう指導徹底することが求められているそうだ。

彼自身は残業を禁じられた部下たちの仕事を肩代わりする毎日で、
心身共に疲れている様子。“何のために頑張ってきたのか…”と
力なくつぶやいていた。

私が知る限り、彼は組織の酸いも甘いも噛み分ける苦労人である。
その彼をして、かようなぼやきを言わしめる状況であるとすれば、
彼が置かれている立場は相当に辛いものだと想像された。

厳しい時代がやってきている。
非正規雇用従業員の雇い止めや解雇は言うに及ばず、
正社員ですら“今までと同じ”ではいられない時代だ。

工場の閉鎖や移転で転勤を迫られる人、
未経験の職種に配置転換される人、
グループ会社への出向や転籍を命じられる人…、
自らの意に添わない方針に従うか否かで迷う人が益々増えるだろう。

そんな時に我々はどうするべきなのだろう?

残念ながら、その答えは私にはわからない。
当然、訪ねてきてくれた彼に有効なアドバイスなどはできなかった。
ただ一つ、帰りしなに彼が私に話してくれたことだけは確かだろう。
「自分で決めなければならないんですよね…」

従うにしろ、従わないにしろ、覚悟が求められる時代である。

今日は節分

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節分に豆をまく家庭はどれほど残っているだろう。
昨今は関東でも、節分に“恵方巻き”を食べる人が増えているとか。

私たちがお世話になっているマイボイスコムさんの調べによると、
節分に豆まきをする人が減ってきている一方で、
恵方巻きを食べる人が増加してきているらしい。

昨年の調査では、“豆まき”が46.4%、“恵方巻き”が45.9%と
ほぼ拮抗する結果となっているそうなので、
おそらく今年は“恵方巻き”が逆転するとの予想が大勢ということだ。

それでも、我が家は毎年“豆まき”をしている。

集合住宅の窓を開け放ち、外に向かって豆をまくのは勇気がいる。
しかも、「鬼は外」を3回、「福は内」を3回連呼しながら
豆をまくのだから、生半な勇気ではない。いや、正直恥ずかしい。

それなのに、なにゆえ豆をまき続けているのか?

それは単に、我が家の住人が揃って“天の邪鬼”であるからだ。
もっと言ってしまえば、大勢に迎合するのを潔しとしない、
そんな反骨の精神を大切にする家風があるからである。

我が家の豆まきでは、その大切な反骨心が枯れていないかを
お互いが試すがごとく声を出す。まさに緊張の年中行事である。

“常識”という名の“鬼”に、
絡め取られまいとするささやかな抵抗が我が家の豆まきなのだ。

とは言え、今年もやるのかなぁ…、恥ずかしいな…、豆まき…。

『事前の一策は、事後の百策にまさる』

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「今回の研修で、“事前の一策は、事後の百策にまさる”
 ということを、皆さん方も気づいたのではないでしょうか」
 
これは、とある企業の若手マネージャー研修で、
受講者をオブザーブする立場で研修に参加していた彼らの上司が、
私たちの研修を総評して、自らの部下たちに語った言葉である。

企業の中でマネージャーとかリーダーとか呼ばれる立場にある人、
そのような人たちが抱える最も大きな悩みは、部下に対する悩みだ。

自分の部下に対して、
「同じことを何度も言っているのにわかってくれない…」
「こちらが指示をしないと自ら動いてくれない…」
「こんな事くらいはわかっていると思っていたのに…」
などいう思いを持っているマネージャーやリーダーは少なくない。

ところが、そのようなマネージャーやリーダーに限って、
事を起こす“最初のタイミング”、すなわち“期のスタート時”や
“プロジェクトの立ち上げ時”における部下への働きかけが十分ではない。

私たちのマネージャー研修では、
この“最初のタイミング”にフォーカスして、
マネージャーやリーダーがいかに具体的な方針を策定して、
その方針を部下の1人ひとりにどのように引き受けさせるのか、
に重点を置いて、擬似的なトレーニングを重ねてもらうことがある。

くだんの上司は、そのような私たちの研修の本質を捉えて、
この言葉を引用して下さったようだ。

研修後、その方に話を伺ってみると、
自らが仕えた上司がこの言葉を好んで使っていたとのこと。
「今になって、やっとその上司の気持ちがわかってきましたよ」
と話してくれた彼は、「“言うは易く行うは難し”だからこそ、
こんな言葉があるんでしょうね…」とつけ加えた。

名コーチの条件

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小学校6年生の男の子がいる弊社のママ・スタッフKさんに聞いた話。
その男の子の名前を仮にN君としよう。

N君は大のサッカー好きで、地元のクラブチームに所属していた。
小学生ながら身体も大きく、サッカーもなかなかの腕前(脚前?)で、
昨年夏、中学生が中心のクラブチームにスカウトされた。

Kさんも土日のいずれかは練習や試合に駆り出されるそうで、
最近では中学生相手に奮闘しているN君の頑張りレポートが、
毎週月曜の弊社スタッフ間の話題をさらっている。

そんなN君のクラブチームに、先日新しいコーチが赴任した。
この新しいコーチ、サッカーだけでなく指導術にも長けたコーチで、
彼が指導する練習を初めて見たKさんは驚いたそうだ。

N君が通うサッカークラブで数多くのコーチを見てきたKさん曰く、
子供たちを教える大人は、得てして“ひとりよがり”の指導が多い、とのこと。
例えば、理由も示さずに“ダメだし”をする、
ミスをした子供1人を責めるかのような言葉を投げかける、
その場で指導せず練習の最後に薫陶を垂れるがごとく評論する etc.

けれども、その新しいコーチの指導法は違っていたそうだ。
その日の練習の最後に、子供たちにミニゲームをさせていた最中のこと。
1人の子が出したパスを味方が取り損なって、
敵方にインターセプトされてしまった。

その瞬間、「ストーップ!ストーップ!」とコーチが割って入った。
そして、そのプレーにかかわった子供たち全員を集めて、

「○○君は今どうしようとしていた?」
「○○君はどこに動いていこうとしていたの?」
「○○君はパスが出た後のプレーをどう考えていた?」…
と、子供たち自身に考えさせるような質問を投げかけた。

子供が肯定すべき答えを言えば、彼は「うん、そうだよね!」と答え、
正すべき答えには、「それはどうかな?敵がこう出てきたらどうする?」
とさらに質問を重ねる。
最終的に全員の総意が得られる数分の間、そのやり取りは続いたそうだ。

全員が納得したことを確認したコーチは、
某熱血元テニスプレイヤーよろしく、目を輝かせながら、
「イエス!次のプレーでは必ず出来るぞ!」と大声で叫んでゲームを再開させた。

その様子を見ていたKさんは、少なくとも子供たちには、
“コーチング”が極めて有効な指導法であることを実感したそうだ。
このコーチが就任してから、N君も益々サッカーに打ち込んでいるらしい。
ユニゾンの書籍


『はじめての管理職100問100答』

(株)ユニゾン 堤幸政/河村亜紀 著

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